紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

連句秋の巻がスタート!

2005-10-15 10:29:11 | 7・連句・俳句・短歌
昨晩は、渋谷で連句の集まりがあった。

前回、せっかち歌仙・その12「河鹿笛の巻」の打ち上げは、台風で流れてしまったので、つぎの「その13・秋の巻」を始めるに当たって、スタートの会を持つことになった。

少艶、長者巻、晩菊、山八訪、紅蓮の5人が参加。お酒を飲みながら、句を酷評(?)しあい、話しは健康談議まで広がり、楽しい一時だった。

その席で秋の巻の発句を選んだ。
提出された発句は、以下の通り。

秋の昼 編む手休めて 空あおぐ

<菊の節句(重陽節)にちなんで吟ず>

朝まだき 濡れる我が袖 菊の露★

菊の綿 拭えど消えぬ 首のすじ

匂い立つ 秋耕の土 黒々と

霧雨に 濡れてしっとり 花薄

子どもらの 笑顔を思い 栗をむく

霧立ちて 紅葉も山も 霞むかな

透きとほる  空より手紙   赤とんぼ 

雨粒の 千の煌き 新刈田    

峠越え 薄は風の 道しるべ★
   

★の2句が最高得点を集め、最終決戦にもつれこんだ。
その結果、

朝まだき ぬらす我が袖 菊の露  少艶

に決まった。

片方の句(茶目猫作)もとてもよいので、なかなか意見がまとまらなかったが、最終的に、「峠越え」という言葉が、いまひとつという感想により、少艶先生の句に決まった。

昨日は、発句をみんなで集まった席で選んでみたが、やはり、みな発句として良い句を選ぶというより、自分の好きな句を選ぶというのがわかった。好きな理由としては、言葉の美しさ、句から思い浮かぶ情景などが重要視されるようだ。

今日から、秋の連句 「菊の露の巻」 がスタートする。楽しく巻きたい。