経済なんでも研究会

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3か4か : パウレル新議長の本心は?

2018-02-27 08:25:11 | アメリカ
◇ きょうの議会証言に注目 = アメリカの中央銀行であるFRBの議長に就任したばかりのジェローム・パウエル氏が、きょう下院で証言する。すでにFRBは「さらなる段階的な利上げが正当化される」という趣旨の金融政策報告書を議会に提出した。したがってパウエル新議長が、この趣旨から逸脱した話をするはずはない。にもかかわらず新議長がどんな説明をするのかに、大きな関心が集まっている。

FRBは15年12月から、政策金利の引き上げを開始した。昨年12月には5回目の引き上げを実施、政策金利は年1.5%の水準になっている。さらに景気の回復が続いていることから、市場ではことしも3回の引き上げがあると予測していた。市場にこう思い込ませたのは、イエレン前議長の巧みな誘導によるものと言えるだろう。

ところが議長が交代した今月初めから、アメリカ経済の状況が急変した。長期金利の急騰で株価が暴落。物価が予想以上に上がり始めて、インフレ懸念が台頭している。このため市場では「今年の利上げは4回に増えるのではないか」という予想が、かなり強まってしまった。こんな状況下でパウエル新議長が「今年は3回」を示唆すれば、インフレ懸念がさらに高まりかねない。といって「4回」をにおわせれば、景気に悪影響を及ぼすかもしれない。

議会証言では、議員による質問にも答えなければならない。パウエル氏はもともと法律家であって、経済や金融の専門家ではない。議員の巧みな誘導尋問によって本心が引き出されれば、市場の空気が大変わりする可能性もないではない。パウエル議長にとっては初舞台となるきょうの議会証言に、注目が集まる理由はここにある。

      ≪26日の日経平均 = 上げ +260.85円≫

      ≪27日の日経平均は? 予想 = 上げ


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