◇ 消費税対策も計上する方針 = 財務省は8月末で各省庁が提出する概算要求を締め切り、19年度予算案の本格的な編成作業を開始した。概算要求では、社会福祉、教育、防災、防衛費などの増額要求が目白押し。総額は103兆円近くに達した模様。財務省はこれから査定で要求額をカットして100兆円未満に抑えたい意向だが、場合によっては100兆円を突破する可能性もある。
社会福祉費は高齢化の進展で、年金や医療費が確実に増えてしまう。いわば自然増であり、政府もすでに閣議で6000億円までの増額はやむをえないと認めている。また教育関係費は、教育費の無償化や教室のエアコン整備、ブロック塀の改修など。防災費は地震や台風の被害を軽減するためのインフラ工事。さらに防衛費は、国際緊張に備えた陸上イージスの導入など。財務省としても、なかなか切りにくい項目が並んでいる。
このほか閣議では、成長分野に対して重点的に配分する特別ワク4兆4000億円を、すでに了承している。AI(人工知能)やロボットの開発に向けられる予算で、18年度より4000億円増額した。こうした状況から判断すると、来年度予算案が100兆円を下回ることは至難の業。当初予算として初めて100兆円に載せる公算が大きい。
加えて安倍首相は、来年10月に予定する消費税の引き上げで景気が落ち込むことを防ぐための対策費も、19年度当初予算案に組み込む方針。通常なら本予算が成立したあと補正予算で処理するが、安倍首相は来年の参院選も考慮して、早めの対策に固執しているようだ。そうなれば、予算案の規模は100兆円どころではなくなる。
(続きは明日)
≪5日の日経平均 = 下げ -116.07円≫
≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
社会福祉費は高齢化の進展で、年金や医療費が確実に増えてしまう。いわば自然増であり、政府もすでに閣議で6000億円までの増額はやむをえないと認めている。また教育関係費は、教育費の無償化や教室のエアコン整備、ブロック塀の改修など。防災費は地震や台風の被害を軽減するためのインフラ工事。さらに防衛費は、国際緊張に備えた陸上イージスの導入など。財務省としても、なかなか切りにくい項目が並んでいる。
このほか閣議では、成長分野に対して重点的に配分する特別ワク4兆4000億円を、すでに了承している。AI(人工知能)やロボットの開発に向けられる予算で、18年度より4000億円増額した。こうした状況から判断すると、来年度予算案が100兆円を下回ることは至難の業。当初予算として初めて100兆円に載せる公算が大きい。
加えて安倍首相は、来年10月に予定する消費税の引き上げで景気が落ち込むことを防ぐための対策費も、19年度当初予算案に組み込む方針。通常なら本予算が成立したあと補正予算で処理するが、安倍首相は来年の参院選も考慮して、早めの対策に固執しているようだ。そうなれば、予算案の規模は100兆円どころではなくなる。
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≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫