◇ 急に広がった楽観説 = 株式市場で、将来の見通しを楽観視する投資家が急に増えた。このため先週のニューヨーク市場では、ダウ平均が2667ドルの大幅上昇。日経平均も1678円の値上がりとなった。その根拠は、欧米でコロナ感染者の増加が頭打ちとなった。各国政府・中央銀行による大規模な対策で、7-9月期のGDP成長率はプラスへの復帰が期待できるというもの。
だが現実はどうだろう。コロナ・ウイルスの猛威は続いており、感染が終息する見通しは全く立っていない。その経済に及ぼす悪影響の大きさは計り知れず、IMF(国際通貨基金)の専務理事は「大恐慌以来の不況がやってくる」と警告した。企業の3月期決算は、軒並み減益。4-6月期の予想を立てられない企業も少なくない。
常識的に考えれば、現状は株を買う局面ではないだろう。それでも買い注文が出るのは、市中にカネが余り過ぎているせいだ。しかも各国の中央銀行が無制限の緩和策に踏み切ったから、投資家の心理は好転した。また、いったん株価が上がり始めると、いわゆるVIX(恐怖指数)が低下する。するとコンピューターによるプログラム買いが発動され、株価をさらに押し上げてしまう。
しかし今後は、1-3月期あるいは4月の経済指標が続々と発表される。その内容は、いずれも芳しいものではない。株式市場にとっては、恐ろしい鬼のはずだ。先週の大反発は「鬼のいぬ間の洗濯」だったのかもしれない。そして市場は今後「鬼のいる間も洗濯」するのかどうか。もしそうなら、少々危ないと思うのだが。
≪13日の日経平均 = 下げ -455.10円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
だが現実はどうだろう。コロナ・ウイルスの猛威は続いており、感染が終息する見通しは全く立っていない。その経済に及ぼす悪影響の大きさは計り知れず、IMF(国際通貨基金)の専務理事は「大恐慌以来の不況がやってくる」と警告した。企業の3月期決算は、軒並み減益。4-6月期の予想を立てられない企業も少なくない。
常識的に考えれば、現状は株を買う局面ではないだろう。それでも買い注文が出るのは、市中にカネが余り過ぎているせいだ。しかも各国の中央銀行が無制限の緩和策に踏み切ったから、投資家の心理は好転した。また、いったん株価が上がり始めると、いわゆるVIX(恐怖指数)が低下する。するとコンピューターによるプログラム買いが発動され、株価をさらに押し上げてしまう。
しかし今後は、1-3月期あるいは4月の経済指標が続々と発表される。その内容は、いずれも芳しいものではない。株式市場にとっては、恐ろしい鬼のはずだ。先週の大反発は「鬼のいぬ間の洗濯」だったのかもしれない。そして市場は今後「鬼のいる間も洗濯」するのかどうか。もしそうなら、少々危ないと思うのだが。
≪13日の日経平均 = 下げ -455.10円≫
≪14日の日経平均は? 予想 = 上げ≫