経済なんでも研究会

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史上最大の 減産協定 : 主要産油国 (下)

2020-04-17 08:13:24 | エネルギー
◇ 喜んではいられない日本 = サウジアラビアやロシアなどの主要産油国は、将来にわたっての減産計画でも合意した。当面5-6月は日量970万バレルを減産したあと、7-12月は770万バレル。さらに21年1月―22年4月は580万バレルと減産量を縮小して行く。これはコロナ肺炎の終息につれて世界経済が復旧し、石油の需要も回復する姿を想定したものとみられる。

しかし史上最大の減産計画を発表しても、原油の国際価格は20ドル台にとどまっている。コロナ肺炎が発生する前に比べれば、ほとんど3分の1の低価格だ。それだけコロナ不況の影響が深刻なことを示している。サウジとロシアが和解したのは、トランプ大統領の仲裁もあったが、この低価格に耐えられなかったからに違いない。

日本は大量の原油を輸入しているから、原油価格は安い方がいい。現に最近の原油安で、ガソリン価格は下がり続けている。電気料金も間もなく下がるだろう。だからと言って「めでたし、めでたし」と喜んでいると、とんでもないことになりかねない。コロナ肺炎が終息し世界経済が回復に向かえば、価格は60ドル、あるいは100ドルにも上昇する可能性があるからだ。

いまの日本は、原発の稼働も遅々として進まない。再生可能エネルギーの普及も進まない。政府はエネルギーの長期計画も立てられずにいる。世界で最も原油に対する依存度が高いままだ。こんな調子だと、コロナ災害を乗り切ったら、次はエネルギー危機に見舞われるかもしれない。政府に先を読む力が求められている。

       ≪16日の日経平均 = 下げ -259.89円≫

       ≪17日の日経平均は? = 上げ≫

Zenback

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