経済なんでも研究会

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全地域向けで減少 : 3月の輸出

2020-04-22 07:55:54 | 貿易
◇ 自動車と一般機械は2ケタの減少 = 財務省が20日発表した3月の貿易統計によると、輸出は6兆3579億円で前年比11.7%の減少。一方、輸入は6兆3529億円で5.0%の減少だった。この結果、貿易収支はわずか49億円の黒字となっている。この黒字額は前年同月の1%に過ぎない。新型コロナ肺炎の影響が貿易面にもはっきり表われてきたわけで、4月以降はさらに貿易の縮小が進む見通し。

輸出を地域別にみると、アメリカ向けは1兆1821億円で16.5%の減少。アジア向けは3兆4530億円で9.4%の減少。うち中国向けは1兆1906億円で8.7%の減少だった。またEU向けも6337億円で11.1%の減少となっている。このように全地域に対する輸出が減少したが、最初にコロナ肺炎を発症した中国向けの減少率は予想より小さかった。

輸出を商品別にみると、自動車が9584億円で13.1%の減少。一般機械が1兆2640億円で17.9%の減少。電気機械は1兆1338億円で3.5%の減少にとどまった。鉄鋼は数量ベースで26.4%の増加だったが、金額ベースでは7.3%の伸び。中国の需要減退などで、価格が下落していることを示している。

輸出の低迷は、経済成長率の押し下げ要因となる。このため1-3月期のGDP成長率は、2ケタのマイナスに陥る公算が強い。さらに4月以降の輸出は、減少率が拡大する可能性が大きい。中国ではウイルスの蔓延はほぼ終息したようだが、アメリカやヨーロッパ主要国では、まだ勢いが収まらないからだ。おそらく4-6月期が、輸出の底となるだろう。

       ≪21日の日経平均 = 下げ -388.34円≫

       ≪22日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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