経済なんでも研究会

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電気ショックの 自動車産業 (中)

2021-08-26 07:38:25 | 自動車
◇ 零細企業でもEVは造れる = 「いま世界にEVメーカーは何社あるの?」と聞かれても、答えられない。アメリカで早くからEV専業メーカーとなったテスラが、生産でも販売でも断トツ。GMやトヨタなどの大メーカーはもちろん、電気メーカーやIT企業、さらに町工場のような中小・零細企業に至るまでが参入しているからだ。ガソリン車の製造は高度の技術を必要とするから、誰にでも出来るわけではない。しかしEVは、カネさえあれば簡単に参入できる。

一般的に言って、ガソリン車の部品は約3万。これに対して、EVの部品は1万5000程度。さらにガソリン・エンジンは構造が複雑だが、電気モーターは簡単に組み立てられる。たとえば町工場がモーターを製造、ボディを外注すれば、EVをすぐに売り出せる。だからメーカーは激増し、競争は激化する。

大変なのは、ガソリン・エンジンのメーカーと下請けの部品会社である。ドイツのダイムラーとフォルクスワーゲン、アメリカのGMとフォードは、すでに大量の早期退職者を募集した。自動車の製造部門に携わる人員は、アメリカが90万人、ドイツが80万人。そのドイツでは、EV化によって39万人が職を失うという試算が発表されている。ちなみに日本の場合、製造関連の雇用者は91万人、そのうちの69万人が部品関連となっている。

IEA(国際エネルギー機関)の集計によると、20年のEV、PCV販売は世界で300万台。前年より41%増加した。このうちヨーロッパが140万台、中国が120万台。この両国で大半を占めている。メーカー別ではテスラが50万台で断トツ。あとはGMやワーゲンなど既存の大メーカーが上位を占めているが、日本のメーカーは上位10社に名を連ねてはいない。

                             (続きは明日)

        ≪25日の日経平均 = 下げ -7.30円≫

        ≪26日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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