サポートカーを先頭にして、ルート66をバイクを走らせていくと、道は少し荒れているが時速50マイルで走っても気になるほどではない。
アメリカ西部の典型的な乾いた平原の風景が広がっていて、行き交う車は本当に少ない。 ここを通過するほとんどの車は、インターステーツ40を使うのでしょう。
その平原を貫いて地平線まで続くような道路の路面が、ゆるやかにアップダウンしているのは、緩やかな丘や平原の上にまっすぐに道路を通したからなのでしょうか。
湖が干上がった所(ドライレイクがあちこちにあるんですね。)を通る道は、本当に真っ平らのまっすぐです。
一直線に見える最後の地点までバイクを走らせて到着したと思うと、またそこから直線が始まるといったような道を、いったい何本走ったのだろう。
かって栄えただろうピーチスプリングやトラクストンなどのゴーストタウンを私たちのバイクは次々と走り抜けていきます。
そんな道を走っていると、道路脇の所々に郵便受けがまとめてたてられているのを発見。
高さは不揃いだし、使っている柱の太さも太いのあり、細いのありですから、それぞれの持ち主が柱になる材木を持ってきて、地面に打ち込んで立てたのでしょうね。
まとまっているのは、ご近所さんたち集落があるのか、それとも郵便配達の利便性の為なのか。周りには、家の一軒も見えない所だけれど、人が住んでいるんですね。
セリグマンからハックベリーに行く途中で、トイレ休憩を取ったのはどこの町だったのだろう。 地図を見ても、判らなくなっていた。
資金集めのかき氷販売車を運転してきた、ネイティブアメリカンの女性3名は、「WILDCAT」という高校生のソフトボールチームのサポーターでした。
Kojiさんが積極的に売り込みに参加して(笑)、ほとんど全員が注文したのじゃないかな?
それでも、氷にかける蜜が、「真っ赤っか」や「真っ青」の凄い色だったので、一番おとなしめの色(薄い緑)のライムを頼みました。
25¢硬貨4枚で支払いました。やっと少額コインの見分けが付くようになりました。
味は普通でしたが、乾いたのどに冷たい氷はごちそうでしたね。
ほんとうに小さな町で、バイクを止めた町の中心から町はずれがみえます。
ちょっと走り出すだけで、西部の平原が広がります。
しばらくバイクを走らせていると、西部の平原を一直線に走る道に平行に走ってくる貨物列車。 この鉄路は、サンタフェ鉄道でしょうか。
道路と鉄路が近いときには、走りながら手を振ると、運転士が気づいて汽笛を鳴らしてくれるんですね。
これも、なんだかうれしい旅の思い出です。
前をはしるサポートカーが、道の左側にある広い駐車場(といっても、ただの未舗装の空き地ですけどね)に入っていくので、あとを付いていくと、ここらあたりでは有名なおみやげ屋さん兼博物館でした。
ガソリンの旧式なポンプが置いてあるれど、これはディスプレイで、実際にはガソリンは売られていません。
入り口には、とても綺麗な状態で保存されている車がおいてあります。
エンジンは動くと聞いたけど。そうなのかな? 店の中は、けっこうな年齢の男性店主と、66グッズとマネキンとピンナップの世界でした。
カウンターには、プレスリーの写真とフェンダーのベース、懐かしいジュークボックスマシンと美女?が1人。
奥のウォッシュルームには、壁や天井一杯に貼られた、ピンナップが。
この真っ赤なオープンの『コルヴェット』は、1956年モデルだそうで、テレビ映画の「ルート66」で出てくるコルベットは、1961年モデルなので、別物なんだと言います。
テレビ映画のほうのコルベットは、2つ目で、見た目があきらかに違いますね。
「56年モデルは、あまり人気が無かったんだよ!」って、向こうの人たちは言いますが、とても綺麗なコルベットでした。
土産物屋さんの周りには、古い車が無造作に置いてあります。こんな車をレストアして走らせると、楽しいでしょうねぇ。
Tフォードとか、フォードトラックとかをみると、その当時のアメリカの豊かさが伝わってくるようです。
トラックのボンネットカバーは開けてありました。 小さな、直列4気筒エンジンです。
バックヤードにも、たくさんの車が。
オートマン峠の手前に一軒だけぽつんと建っている、お土産屋さん。 後ろに見える山の形が、ユニークです。
このあたりまで来ると、さすがにトイレは水洗化されてなく、直接落下式でした。
オートマン峠を走る前に、「道路幅が狭い上にガードレールも無く路面も荒れているので、よそ見していると転落する恐れもあります。十分注意してバイクを走らせてください」と注意を受けてから走り始めました。
でも、日本の、しかも九州の山の中を走る道からすれば、なんてことも無い道です。
大型トラックなどが通行しているときには、やはり相当な難所だったのでしょうね。
どこかに、車が転落しているとも聞きましたが、残念、見つかりませんでした。
峠を越えると、まもなく、オートマンの町です。