木場からだいぶ歩いてきて、ここはどこでしょう?最寄りの駅は、どこも10分以上かかる
という、東京にはめずらしい交通の不便な場所。だからこそ、バブルの時代を経ても
こんな古い酒屋が残ったのでしょう。
さてお目当ての酒場は、こちらの山城屋。風情がありますよねェ。まだ明るいうちに、
もう飲み始めるとしよう。中に入ると、もう年配の常連さんが奥で飲んでいました。
メニューはなかなか豊富。もちろん安い。地元民の常連さんと店員さんがおしゃべりを
楽しんでいます。なんか酒場というより、近所の寄り合いという雰囲気。こちらよそ者は、
なんだか他人の家に入って行って勝手に飲んでいるような気分。それほど親しくもない
クラスの友達の家にいったような感じかな。でも気持ちよく迎えてくれる雰囲気なので、
常連になって親しくならないとなあ。ビールとホッピーで昼間からほろ酔い気分。
さて2軒目を目指してまた外に。なんかそそる食堂がある。いまは腹が減っているわけ
でもないので、次回だなー。
んん?こんなところに鉄道の線路?総武線の南に、南北にはしる路線はないはずだが??
帰って調べてみたらわかりました。亀有から南へ進む貨物線でした。しかもここ、なんと
一日に一回しか電車が通らない!どうやら昼過ぎ頃にそいつが通るらしい。今度は是非
時間を見計らって、滅多にみられない列車の通過を見てみたいなあ。
都営新宿線に乗って、一之江までやってきました。ここらも未開拓なエリア。ご覧の
通り、すごくレトロな酒場。「大衆酒場カネス」です。酒場と中華蕎麦屋が合体した
「カオス」ではありません。
印象的な暖簾をくぐると、そこは昭和にタイムスリップした場所。他に客はひとりふたり。
レトロな雰囲気で有名になると、急に観光客で混んでしまうことがありますが、ここは
不便なところにあるのが幸いしてか、寂れた昔のままの空気がそのまま残っているよう。
親切だからかヒマだからか、おばちゃん(店の雰囲気からして「女将さん」と呼ぶ感じ
ではない)が店の歴史や、昔のここらの様子などを話してくれました。壁にはこの店の
すぐ前をトロリーバスが走っていた写真が貼ってありましたよ。ビールの次には酒で、
腰を据えて飲むことにする。
〆にはラーメンを食べなければね。ちなみに「ラーメン」も「ワンタン」も、「ワンタン
メン」も全部同じ500円です。それでは、とワンタンメンを注文しました。これがまた
昔ながらの鶏ガラ出汁のしょうゆ味。近年こういう伝統の味がすっかりなくなりました
よねえ。口にした瞬間、「あっ!」と子供の頃に戻ってしまう体験ができました。
ここはまさに魔法の店です。
もう思い出せないほどたくさんの橋を見ました。なかでもこの新扇橋は美しい曲線。
ここは扇橋閘門。「こうもん」とはケツの穴とは違い、水路で水量を調整する堰のことで、
水の高さを変えて船を行き来させる設備のことです。中国・桂林市内の堀の遊覧船に
乗ったとき、これを通りました。前後のフタが閉じられて、水がダバダバ出て船が上昇して
いくのです。ここを通ったときにそれが見られないかなあ、と思ったのですが、なんと
工事中。来年の春までかかるそうです。それからまた見に来るかー。
歩いていたら、セブンイレブンの看板があるのに店が見えない。近づいてみると、こんな
路地裏にありました。こんなのもあるんだねー。商品の搬入、大変そう。
おお、古びたいい感じの居酒屋が。残念ながら、まだ早い時間なので開店していません。
どこが首だ?
「東京大空襲・戦災資料センター」にやってきました。入り口が地味すぎて見つけにくい。
このあたりは米軍の焼夷弾で火の海になり、多くの人が焼き殺されたのです。見ようと
思ったら、16時閉館。ちょっと間に合わなかったー。
しかたなく入り口前にあったこんなものを撮影。
あああ、もしかすると泣けてしょうがないような展示だったかもしれないので、見ないで
よかったのかも。。。
私は東京下町の生まれ育ちです。上野や浅草に近い入谷鬼子母神の近くです。「下町」
といってもなかなか広いのですが、神田や銀座あたりまでという感覚です。しかし
隅田川の向こう岸、向島や両国、深川なども下町と呼ばれますが、どうもそのあたりは
同じ「下町」と言われても違う感じがするのです。川の向こう側に行くことはまず
なかったから?相撲は見に行ったし、高校は向島だったのですけれどね。なんか
アウェー感があり、ニューカッスルがサンダーランドを見るような気分だったのかも。
ま、そういうわけで、この年になるまで、行ったことのない木場を歩いてみることに
したのでした。木場にはあちこちにこのような水路があります。歩くには不便かも
しれませんが、とても風流で良い景色です。
この水路に材木を浮かべて商売をしていたわけですね。商人は浮かべた材木の上を
歩いていたと。
水門が見えます。あちらのほうに行ってみましょう。
これだけあちこちに水路が張り巡らされていると、いっそヴェネツィアのように
水上交通を発展させたらいいのにねェ。
水門を開け閉めするところを見てみたいものですが、そう頻繁にするわけでもなさそう。
こんな橋が無数にあるわけですが、それぞれ形が微妙に違うのです。
左に屋形船がありますね。以前にあれに乗った宴会に参加したことがあります。船内で
天ぷらを揚げてくれるんですよ。もちろん酒を飲む^^
赤い橋は小さいので徒歩専用かな。
水路の交差点に立っていたら、警備の船が通過してゆきました。水上パトカー?
遠くにはスカイツリーが見えていますね。
四角いと鉄骨感が強くて、東京タワーを思い出させますね。
さっきのやつと似てるけど、ちょっと違うのです。なんかこんなのを見て回っていると、
タモリの番組を思い出しました。やつはやたらに土壌だとか地層、地形なんかのうんちくを
たれますね。だいたいジジーがそんなマニアックな話をすると、誰にも相手をされない
ものです。しかーし、やつは丁寧に相槌をうってくれる若い女性を連れて歩き、それで
稼いでいるのである。そりゃケッコウすぎる。吉田類は好きな酒を飲んで稼いでいるが、
タモリは相手をしてくれる女連れだもんなあ。俺はひとり歩き、酒を飲んで金を払うとー。
どうしたら「あっち側」に行けるんだろう?
少々歩き疲れたところで都合よく、絶滅種の古き良き喫茶店がありました。銀座で
アゲハ蝶が飛んでいるのを見つけた気分だよ。入り口に張り紙があり、開店時間は
「15時~17時」と書いてありました。よくまあ営業時間に通りかかったもんだ!
入ると、お約束通りにおばーさんがひとり新聞を読んでらっしゃり、客が来たことに
一瞬驚いていました。コーヒーを飲むかと思ったけれど、「みかんジュース」という
のが目に入った。普通なら「オレンジジュース」と表記するでしょう。聞いてみると、
愛媛県に嫁いだ娘さんから送ってきたので、それを出しているとのこと。もちろん
それを注文し、なかなか美味しかったです。
さらに頂き物だという御菓子やら、果物までむいてくれました。なんだか店に入った
というよりも、かーちゃんのところに寄った気分になりましたー。
ロシアの飛行機は、こういう背中の上に翼があるタイプが基本なのかしらねェ。
このほうが客席から下界の眺めはいい。
緑のシベリア航空は、このように日本で普通に見る形。俺は翼の上の席だ。。。
ウラジオストクを飛び立って、すぐに南の海に出ると思ったが。。。
ぐるりと旋回して内陸部へ。
なんか陸地を延々と飛ぶ。まさかモスクワへ行くんじゃないだろね?と頭をよぎるが
そんなハズはない。
ちゃんと日本海へ出ました^^;
やはり日本を往復する路線だと思いますが、あっちにもこっちにも飛行機。空は結構
混んでるのねw
さあて日本海は狭い。すぐに日本の上空だ。グーグルアースで調べてみると、やはり
ここは新潟。
新潟の少し北でした。以前に佐渡の上を通って、あの形がきれいに見えたことがあります。
そして内陸部。川の形をみれば、これがどこだかすぐわかる。
会津若松だったか~。盃爛処のマスター、元気にしてるかなー。
会津を東へ進めば、すぐに猪苗代湖ですね。
視力のすごいジョン万次郎だったら、鶴ヶ城が見えたのかな。
そして飛行機は一度太平洋に出ます。ここは福島。
そして右に旋回して陸地に戻ってくると思うよね?それがしばらく太平洋をずんずん行き、
それから予想しなかった左旋回。なんかぐるぐると海の上を周り、そしてようやく陸の
上に戻ってきました。
ここは茨城上空です。
そしたら、まーた海のほうに行くんだよ!きっと成田空港が混んでいるのだろうけれど、
何度もぐるぐる回って、ウラジオストクから成田まで直線でやってくればだいぶ早い
だろうに。
というわけで、まーた太平洋に出たあと、ぐるりと回って銚子から入ってきました。
銚子は地図で見ると尖っていますが、室戸岬と同じで、近づいてみれば別に尖ってない
のです^^; 万年筆のペン先を拡大したみたい。
霞ケ浦を通過して、またぐるりと旋回してようやく着陸態勢。
すが~ん、と成田に着陸しました。羽が出てくると、ロシアの踏切を思い出します。
ロシアのお土産で、「シベリア鉄道でもらったお手拭き」です。若いお嬢さんに
これをあげようとしたとき、きっちりと説明しました。
これはマジほんとレアだよ!なにせシベリア鉄道に乗ったときだけ、ひとりに
ひとつしかもらえないんだから。貴重だから、大切に使ってね。あ、外国ではだいたい
そうだけど、ウォシュレットは普通ないから、そういうときに最後にこれで拭くと
いい。水洗トイレに流せない?あ、ロシアとか中国などもそうだけど、多くの国では
拭いた後の紙は便器に流せないので、横にあるゴミ箱に捨てるから問題ないですよ^^
あ~、たしかに、そこでたまに色のついたやつが目に入るなあ~w
「いらない」って言われました。。。
ウラジオストク最後の朝を迎えました。2週間の旅を終え、空港へ向かいます。
空港直行の列車を利用しました。旅の終わりは、いつもちと悲しい。
列車は港を北上。
長い高速道路を通過しました。
シベリア鉄道でも何度か見かけましたが、ロシアの踏切は事故防止のために、このように
着陸する飛行機の翼みたいに、車止めが地面から出てきます。
こんなところに住んだら、夜は星がよく見えるだろうなあ。
おお、最後にまた窓が地面にめり込んだような造りの家。
冬は雪一面で、きっと寒いぞ。
さあて空港に到着。やはり中国人や韓国人が多かったです。
最後まで暑かったー。
ロシアよ、さようなら。人もいい感じだし、食事は旨いし、また来たいねェ。
おお、北海道のチョコレート屋さん、ロイズがありました。
日本のウィスキーも売ってました。え?やたらに高い値段がついてるじゃないか!
私が奮発したのはコレ。旨かったアルメニヤのブランデーです(^益^)b