昨夜、NHKのBS1で8月に放送された番組の再放送のようでしたが、フランスで銀行家として大成功したドイツ人大富豪アルベール・カーン氏が、私費により撮影収集した20世紀初頭の日本の大量の写真が、『BS世界のドキュメンタリー 奇跡の映像 よみがえる100年前の世界 第10回 カーンが見た“ニッポン”』で解説・紹介され興味深く視聴しました。当時としては初めて日本で撮影されたカラー写真の一つだということです。8ミリ動画映像も100年前とは思えない鮮明さです。
アルベール・カーン氏は既成の勢力が独占的に固めていた欧州やアメリカではなく、その頃に新興国として国力を高めてきていた日本に着目し投資することで大きな成功を収め、自ずから日本の芸術・文化や生活・風景に魅せられ興味を持っていきました。
皇族や政財界の上流階級の人々との交流も深めながら、一方では国民の8割が従事していた農業や漁業を営む村々の生活も写し撮っています。そこにはアルベール・カーン氏の貧しい生い立ちが反映しているという解説がありました。また富士山や芸者の美しい写真も多く紹介され、欧州におけるジャポニズムの先駆けとして大きな影響を与えたようです。