世界には3000種類近くの「セミ=蝉」がいるという。大きさも2cm~13cmと幅広く存在している。日本では古くから生息しているからか夏の季語として俳諧、俳句、連歌などにも数多く詠われ、そのミーンミーン、ジージーという鳴き声は夏の風物詩となっている。エゾハルゼミ、ヒグラシ、「アブラゼミ」(北海道から九州に分布し7月から10月に発生する大型のセミで、平地から山麓に広く生息している。見られる場所は人家の庭先から雑木林など広い範囲でもっとも身近なセミにはツクツクボウシ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ニイニイゼミ、コエゾゼミがいる。セミは卵⇒幼虫⇒成虫という不完全変態をする虫である。7年間という長い長い地下生活を経て羽化のタイミングで再び木に登ってきて羽の生えた成虫になる。子孫を残すためである。セミが成虫になってからは1週間くらいの寿命といわれている。儚ない一生である。松尾芭蕉は「閑さや岩にしみ入蝉の声」と詠んでいる。(1808)







