ソニンと沙維の国の第7王子が隣国江南の第2王子に招かれて江南の王宮に滞在し、江南の民の生活を知るうちに、江南の王宮の陰謀に巻き込まれ、それを解決するお話。
沙維の王子が隣国江南の民の生活を見て庶民の生活の苦しみを知り成長していく様子がちょっといい感じ。ミンはその前に自国の庶民のことを知れ(247ページ)と辛口ですが。
陰謀に巻き込まれた被害者の王子が相手を毒殺しようとするのにソニンが言った「あなたが弱いなんて認めない。弱い者ならどんな手段を使ってもいいなんて、私は認めたくない」(212頁)は、ちょっと考えさせられます。
ただ、自分の生きる目的を他人に決めてもらうソニンの生き方(239~241頁)には疑問を持ちます。最後にはそれを自分で選んだと評価している(254頁)のがまた悲しく思えます。

菅野雪虫 講談社 2007年2月26日発行
沙維の王子が隣国江南の民の生活を見て庶民の生活の苦しみを知り成長していく様子がちょっといい感じ。ミンはその前に自国の庶民のことを知れ(247ページ)と辛口ですが。
陰謀に巻き込まれた被害者の王子が相手を毒殺しようとするのにソニンが言った「あなたが弱いなんて認めない。弱い者ならどんな手段を使ってもいいなんて、私は認めたくない」(212頁)は、ちょっと考えさせられます。
ただ、自分の生きる目的を他人に決めてもらうソニンの生き方(239~241頁)には疑問を持ちます。最後にはそれを自分で選んだと評価している(254頁)のがまた悲しく思えます。

菅野雪虫 講談社 2007年2月26日発行