南極の地理、気象、生態系、観測・居住の実情、探検の歴史、未来予測などをカラーの地図と写真を駆使して解説した本。
地図も美しいのですが、衛星写真、特に「はじめに」の3枚などが息をのむほど美しい。
知識としては、南極大陸周辺での結氷と融氷が海洋深層水の流れ:熱塩循環の原動力となっていること(99ページ)、南極海の「極前線」で冷たい海水と温かい海水が混ざり合う海域が地球上で最も生産性の高い(植物プランクトンの多い)海となっていること(102~103ページ)、南極海が温室効果による熱と二酸化炭素を吸収する世界最大のシンク(産業革命が始まってから人類が大気中に放出した余分な二酸化炭素の最大43%、温室効果で生じた熱の75%を吸収したと推測されるとか)であること(104~105ページ)など、南極海に関する部分が、私には興味深く感じられました。
記述が、地図にしやすい分野に限定されています(例えば氷床コアの採取は、私としてはその分析結果の方が関心がありますが、採取場所と深さしか触れていない:42~43ページ)が、それでもさまざまな領域について知ることができ、勉強になりました。
原題:ANTARCTIC ATLAS
ピーター・フレットウェル 日本語版監修:渡邉研太郞、訳:藤井留美
柊風舎 2023年10月15日発行(原書は2020年)
地図も美しいのですが、衛星写真、特に「はじめに」の3枚などが息をのむほど美しい。
知識としては、南極大陸周辺での結氷と融氷が海洋深層水の流れ:熱塩循環の原動力となっていること(99ページ)、南極海の「極前線」で冷たい海水と温かい海水が混ざり合う海域が地球上で最も生産性の高い(植物プランクトンの多い)海となっていること(102~103ページ)、南極海が温室効果による熱と二酸化炭素を吸収する世界最大のシンク(産業革命が始まってから人類が大気中に放出した余分な二酸化炭素の最大43%、温室効果で生じた熱の75%を吸収したと推測されるとか)であること(104~105ページ)など、南極海に関する部分が、私には興味深く感じられました。
記述が、地図にしやすい分野に限定されています(例えば氷床コアの採取は、私としてはその分析結果の方が関心がありますが、採取場所と深さしか触れていない:42~43ページ)が、それでもさまざまな領域について知ることができ、勉強になりました。
原題:ANTARCTIC ATLAS
ピーター・フレットウェル 日本語版監修:渡邉研太郞、訳:藤井留美
柊風舎 2023年10月15日発行(原書は2020年)
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