高校生で自由形とバタフライの日本記録を出していた水泳界のホープだった著者が白血病に罹患して復帰後、発病前の自己記録の更新には至らないもののトップクラスの泳ぎをして東京オリンピックに出場し、バタフライでパリオリンピックの日本代表の切符をつかむまでの日常生活やトレーニング、試合の様子と心情を綴った雑誌不定期連載をとりまとめた本。
私が子どもの頃、白血病というのは典型的な不治の病で、難病もの・悲恋ものの多くが白血病の設定でしたので、白血病に罹患すればほどなくして死ぬ、助からないものという認識が抜きがたくあります。その白血病に罹患しながら生還しただけでなく、その後もトップアスリートとしてやっていける著者の姿は、白血病は治る(治りうる)んだという希望を与え、認識を改める必要を感じさせます。白血病患者に出血は禁忌で、怪我などしないように気をつけていなければという意識の私には、ピアスの穴を開ける(68ページ)など驚きですが、時代が変わったのですね。
池江璃花子 文藝春秋 2024年7月10日発行
「Sports Graphic Number」連載
私が子どもの頃、白血病というのは典型的な不治の病で、難病もの・悲恋ものの多くが白血病の設定でしたので、白血病に罹患すればほどなくして死ぬ、助からないものという認識が抜きがたくあります。その白血病に罹患しながら生還しただけでなく、その後もトップアスリートとしてやっていける著者の姿は、白血病は治る(治りうる)んだという希望を与え、認識を改める必要を感じさせます。白血病患者に出血は禁忌で、怪我などしないように気をつけていなければという意識の私には、ピアスの穴を開ける(68ページ)など驚きですが、時代が変わったのですね。
池江璃花子 文藝春秋 2024年7月10日発行
「Sports Graphic Number」連載
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