1990年代に建てられ、3階の窓から落ちた小さな子どもが無事帰還した、風に飛ばされたはずの帽子がドアノブに掛かっていたなどの都市伝説がある常磐団地の3号棟に住む、1年生と2年生を小児喘息故に特別支援学級で過ごし3年生になって通常クラスに編入した気の小さな今野蓮が、同級生と連みながら、高学年の悪ガキグループに憧れ、球技をする子どもを目の敵にする管理人と戦うなどする日々を描いた小説。
冒頭のいじめや孤立などを怖れる蓮の様子から予想されるのとは違い、けんかはするけれど基本明るいこどもたちの昔風のテイストの読み物です。古い団地の光景と合わせて、子どもたちを描きながらむしろ中高年受けするノスタルジー小説とみるべきかも知れません。
佐藤厚志 新潮社 2024年7月30日発行
河北新報連載
冒頭のいじめや孤立などを怖れる蓮の様子から予想されるのとは違い、けんかはするけれど基本明るいこどもたちの昔風のテイストの読み物です。古い団地の光景と合わせて、子どもたちを描きながらむしろ中高年受けするノスタルジー小説とみるべきかも知れません。
佐藤厚志 新潮社 2024年7月30日発行
河北新報連載
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