企業向けのソフトやシステムの導入・保守を業とする会社でシステムエンジニアを束ねる管理職の家久来(かくらい)が、かつて自分の部下だったシステムエンジニアである日退職してYouTuberロボットを名乗るYouTuberとなり、登録者数2500万人、コラボするグループ全体では登録者数4000万人という世界でも有数のインフルエンサーとなったが5年前にグループごと一斉に活動を停止し姿を消した桜井(さくらい)を思い起こしていたところ、桜井から家久来宛に動画が送られてきて、さらにはYouTuberロボットのグループメンバーや桜井自身が家久来の周囲に現れ…という展開の小説。
難しい言葉はほとんど使われず硬い文章でもないのですが、観念的に思える禅問答的な語りと感じられる叙述が多い印象です。
そういった語りの動画が多数の人に支持され人気を集めるという設定は、ジュンブンガク系作家(あるいは哲学者?)の夢でしょうか。
観念的なというかよくわからない展開が続いた後、最後になって唐突に卑近な形で幕引きがなされ、ここまで読まされてきたのは何だったのかと思いました。
上田岳弘 講談社 2024年8月20日発行
「群像」連載
難しい言葉はほとんど使われず硬い文章でもないのですが、観念的に思える禅問答的な語りと感じられる叙述が多い印象です。
そういった語りの動画が多数の人に支持され人気を集めるという設定は、ジュンブンガク系作家(あるいは哲学者?)の夢でしょうか。
観念的なというかよくわからない展開が続いた後、最後になって唐突に卑近な形で幕引きがなされ、ここまで読まされてきたのは何だったのかと思いました。
上田岳弘 講談社 2024年8月20日発行
「群像」連載
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