大企業を辞めて故郷に帰って小学校教師をするという彼(川口)のプロポーズを断り東京のコンピュータ関連企業の広報部に勤め続けていたが同窓会で再会して遠距離恋愛を続けるまゆみ、まゆみの妹で個性的なために彼ができなかったがお見合いでパンクの商社マンと知り合い恋愛中の内装アーティストこのみ、川口先生の教え子の小学5年生花憐と死んだ夫に手紙を書き続けるその母の3組を絡ませながら、野菜を登場させて恋愛エピソードを綴る短編連作。
深刻な話、暗い話はオフ・リミットで、一途に純真に1人の人を思い続けることの尊さと幸せが語られています。今は天国にいる夫の台詞「幸せっていうのはね。実に単純明快で、わかりやすくて、誰の手にもすぐ届くところにあるんだよ。近過ぎて、かえって見えにくくなっているのかもしれないくらい。」(31ページ)が全体を象徴している感じです。明るくほんわりしたいときに読むにはいい本です。
作者名を隠して読まされたら野中柊の本かとも思ってしまいますが。

小手鞠るい 日経BP社 2009年3月16日発行
深刻な話、暗い話はオフ・リミットで、一途に純真に1人の人を思い続けることの尊さと幸せが語られています。今は天国にいる夫の台詞「幸せっていうのはね。実に単純明快で、わかりやすくて、誰の手にもすぐ届くところにあるんだよ。近過ぎて、かえって見えにくくなっているのかもしれないくらい。」(31ページ)が全体を象徴している感じです。明るくほんわりしたいときに読むにはいい本です。
作者名を隠して読まされたら野中柊の本かとも思ってしまいますが。

小手鞠るい 日経BP社 2009年3月16日発行