伊東良徳の超乱読読書日記

雑食・雑読宣言:専門書からHな小説まで、手当たり次第。目標は年間300冊。2022年から3年連続目標達成!

Hは人のためならず

2009-09-19 23:12:29 | 小説
 名古屋の私立高校桜通高校の「奉仕活動部」に入部した3人の1年生、奉仕活動に燃える木津鞠子、自力で何もできないことにコンプレックスを持つお坊ちゃまの堀川航、何故か人を呼び寄せてしまう部活嫌いの五条宙志が、与えられた奉仕活動の中で事件に遭遇する学園青春小説。
 小振りの事件と小振りの謎解きはあるもののミステリーと呼ぶのは辛い。
 タイトルは思わせぶりですが、色艶は全然なし。むしろ名古屋弁と味噌カツに満ちたご当地コメディの色彩の方が強い感じ。私の年のせいですが、登場人物で色っぽいのは生徒たちのおばあちゃん世代の独身理事長(139ページイラスト)くらい。
 イラストの話ついでに言うと、陰の主役の「ミロのヴィーナナちゃん」。裏表紙では3歳児くらいの体型なのに本編では高校生っぽい(55ページ)。その辺はきちんと作って欲しいんですが。


後藤みわこ 講談社 2009年5月8日発行
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヴァンパイレーツ4 剣の重み

2009-09-19 20:23:40 | 物語・ファンタジー・SF
 海賊船と吸血海賊船ヴァンパイレーツとそれらに命を救われた双子の兄弟コナーとグレースの運命で展開するファンタジー。
 4巻では海賊としての才能を見出されたコナーが、命を救われた恩のあるディアブロ号のモロッコ・レイス船長への想いと、グレースに連れられてやってきた「海賊アカデミー」での勉学と校長のクオ提督への敬愛に挟まれて揺れる様子、コナーの将来の安全を願って海賊アカデミーへ来たものの自らはヴァンパイレーツで命を救ってくれた青年ローカンへの思いを断ち切れずヴァンパイレーツに戻る方法を模索するグレース、吸血鬼の本能に従い人を襲い続けるヴァンパイレーツ造反派の動きの3つの柱で物語が展開します。
 3巻で展開したレイス船長への不信、ヴァンパイレーツとローカンの危機、造反派シドリオの動きに一応の決着が図られます。日本語版3巻と4巻が原作では1冊で、要するに原作ではきちんとまとめてあったお話を日本語版であえて分けて出版したから3巻が中途半端になっていたというだけですね。原作で1冊のものを分冊にするにしても、せめて同時に出すべきだと私は思うのですが。


原題:VAMPIRATES:TIDE OF TERROR
ジャスティン・ソンパー 訳:海後礼子
岩崎書店 2009年8月24日発行 (原書は2006年)
1巻~3巻は2009年6月26日の記事で紹介
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする