なあむ

やどかり和尚の考えたこと

留守にします

2011年09月19日 15時41分36秒 | 布教活動

河北町、どんが祭の3日目です。

息子も青年会の一員として先頭を走っています。Dscn2123

神社の祭礼に和尚が参加するなんて、というご批判を、以前私もいただいておりましたが、いいんじゃないですか。祭りは地域のつながりを強める装置なんだし。

今日最終日は、囃子屋台の共演があり町の中心が盛り上がります。

この町の祭りは変則的で、町を北、中央、南に3分割して3年に一度当番が回ってくるという制度になっています。

それは、江戸時代にこの地が、それぞれ戸澤藩、天領、最上藩に分かれていた名残だとされています。

それほど土地の肥えた豊かな地で、紅花商人が活躍した土地でもあるのです。

Dscn2112 もう一枚は、ことし窓際に咲いた青い朝顔です。

直射日光を遮り、可憐な花を咲かせてくれたグリーンカーテンも、間もなくその役割を終えます。彼岸です。

明日から特派布教で島根県です。1週間ほど留守にします。モバイルのPCは持っていくので、ブログUPできればするつもりです。


自殺問題と寺院

2011年03月08日 23時13分07秒 | 布教活動

昨年もこの国の自殺者数が三万人を超え、十三年連続という寒々しい記録となりました。さらに自殺未遂者はその数倍、自殺を考えたことのある人は十倍いるともいわれます。 

 また、遺された家族にとっての苦しみは、自殺者と同じか、あるいはそれ以上である場合もあるでしょう。

 この問題を、個人や家族の問題ととらえてしまってはならない、この国がかかえる社会全体の歪みの問題ととらえるべき、というのが多くの専門家の見方です。だとすれば、この国の一人ひとりが、自殺問題を自分のこととして考えていくことが求められます。

 特に「生死」に関わる僧侶においては、決して「他人事」と無関心を装うことは許されないでしょう。自殺者がお檀家や周囲の人であればなおのこと、それを食い止められなかった無力感や、自責の念に苛まれる思いがあって然るべきと思われます。また、遺族に対する対応においても、僧侶ならではの心配りが求められます。そんな中、僧侶の各方面からいろいろな活動が始まっています。

 ひとつは、「自殺防止ネットワーク 風」です。現在全国各地及びハワイも含めて五十ヶ寺が相談所として電話番号を公表し、相談を受けています。私の寺もその一つとして活動を続けています。

 電話相談ですから、全国各地どんな遠方からでも相談はできそうですが、相談者の雰囲気で感じることは、近くにそういう場所があるということが安心の一つになっているように感じることです。電話をかけるまでには至らないまでも、「最後はここに電話すればいいんだ」というように、最後の望みを確保しておくことが自殺の防止につながっているように思うのです。

 もう一つは、関東を中心に活動している「自殺対策に取り組む僧侶の会」です。こちらは手紙での相談に答えるという活動と、遺族の方々への慰霊法要や集いを行っている組織です。また、曹洞宗青年会でも自殺相談に答える研修などを積極的に行っています。

 他にも、組織的活動ではないにしろ、お檀家や地域の人々の側にいて、相談相手となって共に生きる活動を行っている寺院住職は各地にいらっしゃると思います。そういう動きがもっともっと盛んになり、全国各地の寺院が命の問題に苦悩する人々に門戸を開き、「困った時はお寺に行って相談すればいい」というような寺院本来の役割の認識が広まることを願います。

寺院の存在意義や公益性が問われている昨今、自殺防止の活動は、今最も求められ、また寺院がそれに応え得る活動ではないでしょうか。 

  (禅の友「風鐸」三月号依頼原稿)


テレビCM詳報

2011年02月20日 18時54分05秒 | 布教活動
曹洞宗のテレビCMが明後日から流れます。
いつどこで流れるんだとの声も聞かれますので、放送の時刻をお知らせしておきたいと思います。
山形県では以下の2局。明日からのの3日分です。

YTS山形テレビ     YBC山形放送
22日
 9:55~         11:55
10:55           19:56~
13:20~
16:00~
18:17~

23日
 8:00~          7:00~
10:50           16:53~
13:05
13:55~

24日
 6:25~          8:00~
12:00~         11:55
16:53~
20:00

その後も随時流れますが、とりあえず3日分だけ。
山形県以外の東北各県も流れます、ご覧ください。
賛否両論含めてご意見いただけたら参考になります。


CM放送訂正

2011年02月11日 10時31分57秒 | 布教活動
前回告知した曹洞宗東北管区のテレビCMの件で訂正があります。
3月から放送開始と予告したCMは、実は2月22日から3月24日までの1ヶ月間でした。
人の話をよく聞いていないということが分かりました。
ですから、もう間もなく始まることになります。
東北各県で、1ヶ月間に約180本流れることになりますが、因みに山形県では、YTS山形テレビとYBC山形放送で流れます。(念のため、NHKには流れません。念のため)
両局合わせて1日に6本ほどの計算です。
どの時間に流れるかはもう既に決まっているのですが、日替わりで色んな時間帯に流れるので、見つけてみてください。
15秒で何かを伝えるのは非常に難しいと実感しましたが、ご覧になってのご感想などいただけたら幸いです。


雪の合間に

2011年02月07日 22時15分50秒 | 布教活動
前回UPしてから間が空いてしまいました。
色々ありました。
葬儀が2件、定例の坐禅会、写経会、役員さん親戚の手伝いをいただいて松林寺の雪掘り、曹洞宗テレビCMの編集チェックなどという用事もありました。
テレビCMは3月に1ヶ月間流れます。
たった15秒のCMですが、東北各県ごとに、約180本がアットランダムに流れます。
東北管区教化センター教化資料作成委員が、絵コンテを持ち寄り、コンペの結果、何と私の案が採用されました。
絵に描いたものが映像になって流れるのは、編集で見ていて不思議な感覚を覚えました。
放映について正式に決定しましたら、後日詳しくお知らせします。



あうえおの会

2011年01月17日 15時46分20秒 | 布教活動

雪かきで体力を消耗するとPCの前に座ることも少なくなります。

このブログを毎日チェックいただいている方もいらっしゃるようで、申し訳ありません。と、言い訳をしておきます。

本当に今年は例年にない降り方で、2ヶ寺を行ったり来たりしながら対応しているのですが、それでも1人では間に合わず、色々な方の手助けをいただいているところです。

15日、最上町「あうえおの会」での講演でした。

「あうえお」とは、胃を摘出した方々の集まりで、「胃」がないところからの命名だそうです。

胃がなくても健康で楽しく過ごしましょう、という親睦会のようですが、「お酒は呑んでいいのか、どれくらいならいいのか」というような情報交換の場でもあるようです。

お話ししたのは、「胃を摘出するということはガンであることを告知された訳ですから、少なからず命のことを考えたことでしょう。命に限りがあることに心から気づいた人だからこそ見えることがあるはずです。この会を単なる親睦会に留めるのではなく、命について考える、より充実した生き方をすることを考える会にしていただいたらいいのではないでしょうか」というようなことでした。

佐野洋子さんの「死ぬと分かるのは自由の獲得と同じだと思う」という言葉はやっぱりすごいですね。


新治師匠と再会

2010年12月10日 17時15分09秒 | 布教活動

昨日と今日、東京の本庁で特派布教師協議会がありました。一年間の布教巡回の反省や問題点、今後の課題などについて協議するほか、講演があります。
今回人権学習の講師でおいでになったのは、何と!露の新治師匠でした。
宿用院の奈良参拝の時にお会いして以来の再会でした。
講演はいつにも増してテンポが良く、笑いながら人権感覚を学ばせていただきました。師匠の話は本当に深いですね。
「人間を外見で判断したらアカン、問題は中身や、中身っていうんは、云うてることとやってることや」
「自分に芯がないから自信がないんや、自芯があれば自信になる」
懇親会の後もおつきあいいただいて、遅くまでお話しさせていただきました。


小学生からの手紙

2010年11月19日 20時44分41秒 | 布教活動

先日お話しさせていただいた東法田小学校の生徒8名から、話を聴いた感想文のお手紙をいただきました。

「わたしは、今日三部さんの話を聞いて、まどから見える森や木も、外国から見てすごいことなんだと分かりました。学校があることも、あたり前じゃなくて、めぐまれているんだと分かりました」

カンボジアやアフガニスタンなどとくらべれば、ここで生きて学校に行けることがどれほど恵まれていることか、という話をしました。

「東京スカイツリーがどうしてたおれないかを聞いて、五重のとうが参考になっているんだと始めて知りました。五重のとうには心柱があって、それでささえていると分かって、心柱をもちたいと思いました」

東京スカイツリーが、今までどんな地震にも倒れたことのない五重の塔の「心柱制震構造」を参考に設計されていることを話しました。人間も「心柱」を持たなければならない。心柱は、宗教教育によってつくられる、宗教教育といっても難しいことではなく、古くからの文化や伝統や習慣を学んでいくこと、そして、朝起きたら顔を洗うこと、ご飯の前にいただきますをすること、などを話しました。

「ぼくは、まだ顔をあらっていないので、朝起きたら、必ず顔をあらいたいと思いました」

ご飯の前に顔を洗う人と、ご飯食べてから顔を洗う人、と質問したら、ご飯の前が3人、ご飯の後が4人でした。もう一人はというと、「朝、顔を洗わない」と答えてくれました。子どもは本当に正直でいいと思いました。上はその子の手紙です。

そして、8人目の手紙、

「ぼくは、おしょうさんのこと、いちばん大好きです。紙に名前を書いているのでわすれないでください」

こんな手紙をもらったら本当にうれしくなります。絶対忘れてはいけないと思いました。

1時間めいっぱい話したことを、子どもたちはしっかりと聴いてくれました。

小さな子どもたちに話することの、意義の大きさを感じさせられました。今後も機会あれば是非と思います。


テレホン法話案内

2010年11月15日 10時07分26秒 | 布教活動

忘れていました。
曹洞宗本庁のテレホン法話に、現在私のものが流れています。
1週間の期限が今日までなのです。
忘れていました。
題は「アフガニスタンのこどもたち」です。
「平和」というテーマの中で、8年前にアフガニスタンを訪れた時のことを書きました。
今日中に間に合いましたらお聴きください。
フリーダイヤルなので無料です。
電話番号 0120-508-740


東法田小学校

2010年11月14日 16時51分15秒 | 布教活動

先日11日、最上町立東法田小学校4~6年生対象のお話を頼まれ行ってきました。

3学年合わせて8名、全校生徒で14名の小さな学校です。

事前にブログを読んでくれたようで、ありがとうございます。

縁あって、ここに生まれ、ここで育ち、ここに生きていく子どもたちへ、ここがどんなに恵まれたすばらしいところかを気づいてほしいと思いました。

今生きているところが「いいところだ」と思って生きられないのは、とてもつまらないことなので、そのことに気づいてもらうために、アフガニスタンやペルーやカンボジアの話をしました。

生まれることは選べなかった、という話もしました。

その時に、話をしようと思って忘れてしまった大事な話を、ここで伝えたいと思います。

人は、生まれる場所や、家族や、男や女や、生まれる日も、何も選べないで生まれてきます。

だけど、どんな人も、人間以外の全ての命も、生まれる必要があって生まれてきたのです。

自分が生まれたのには、その意味があった。それはどんな意味か。それをたずねて生きていくのが人間なのです。

でもそれは、頭で考えて分かることではありません。

色んな行動を通して、「あ、これかな」と気づくことなのです。

でも、考えていないと気づきもしないのです。

是非考えてください。考えながら、行動してください。

君たちが、いつかきっと、自分の生まれた意味に気づいて、幸せを感じてくれることを祈っています。

 求めていないと 見つからない

 求めていないと 出会えない

 求めていないと 出会っても分からない