とても困難な大きな用事が目の前に予定されているとき、「大丈夫だろうか、何とかなるだろうか、失敗しないだろうか」と心配になることがある。
そして当日を迎え、うまくいくか、いかなかったか、いずれにせよその日は終わり、何日か経って、「ああそうだ、終わったんだ」と安堵して振り返ることがある。
どんなに困難に思えた事柄も、その場になれば何とかして、過ぎ去っていくものなのだ。
過ぎてしまえば、何てことのないことだったと思うこともしばしばある。
どんなに大変なことも、生きてさえいれば思い出にすることができる。
まだ来ぬものに、心配して思い悩もうが悩むまいが、時間は着実にやってきて過ぎていくのだ。
我々は今ここに生きている。死んでしまった人は生きていない。同じ時間に同じ空気を吸っている共感と連帯感をもちたい。
死は向こうからやってくるものであり、自分でつくるものではない。