天気がいいというのは、普通、雨が降らなかったり曇りでなかったり、つまり晴れているときのことをさす。
しかし、晴ればかりがいいことではないことは自明の理で、雨が降らないことこそ深刻な問題であろう。
いのちも同じようなものかもしれない。
天気がいいとは、全くの健康体で快晴のような状態と似ているかもしれない。しかし、人の一生は快晴ばかりではない。曇りもあれば雨も降る。嵐もあれば土砂降りもあろう。
健康は確かにいい天気かもしれない。でも、それは曇りや雨の日があるから「いい」と言えるのだろう。
「いい」「悪い」は絶対のものではない。相対的なものと言える。
健康や生を喜べるのは病気や死があるからなのだ。
この世に死がなかったら、生まれることもできなかったろう。
人は死ぬ、それもありがたいこと。