なあむ

やどかり和尚の考えたこと

随聞記100回

2010年04月09日 21時24分16秒 | 布教活動

先日特派布教師協議会に出席し、管長禅師から直接辞令の伝達がありました。今年の任地は、宮城県、静岡県、富山県になりました。

今期40名が任命されたのですが、その中のお一人がこんな話をされました。

「布教師養成所で勉強していた時に、主任講師の老師が、養成所生の一人に、『1年間で随聞記を100回読んできなさい』と言われた。『自分でなくてよかった。そんなの絶対無理だ』と思った。きっと老師は、相手を見抜いて、こいつなら大丈夫と思ったからそう言ったのだろう。しかし、それはきっとすごいことに違いない。1年間ではとても無理だが、何年かかければ自分でも100回読めるのではないか。やってみよう」と思ったと言うのです。

そして、3年9ヶ月かかって、何と100回読み終えたという話でした。

『正法眼蔵随聞記』とは、道元禅師の話し言葉を、弟子であるエジョウ(漢字が出ない)禅師が書き留めたもので、和訳文をいれると300ページほどあります。

どこに行くにも持ち歩き、少しずつ読んでいったと言います。70回過ぎあたりから、色々な気付きが出て、他のことがよく分かるようになった、100回読み終えた時の達成感はすごかったと語っていました。

繰り返し、繰り返し読むことの意味と大切さを知りました。

すごい人だ、自分が言われたわけではないのに、せっかくだから自分もと思ったところがすごい。だとすれば、その話を聞いた自分も、せずにはおれないのではないか、と思ってしまいました。

挑戦してみようと思います。これまでも、座右の書として、何度も読んではきましたが、頭から終いまで100回というのは気の遠くなる話です。

う~ん、やるぞ!