なあむ

やどかり和尚の考えたこと

サンサンラジオ176 勝ち負けよりも

2018年09月16日 04時50分55秒 | サンサンラジオ
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三ちゃんの、サンデーサンサンラジオ!

今週もはじまりましたサンデーサンサンラジオ、第176回。
お相手は、いつもの三ちゃんこと三部和尚です。

9月16日、日曜日です。

夜にテレビは観ません、もちろん昼も食事時以外観ませんが、スポーツだけは例外です。
8月9月と、高校野球があり、アジア大会があり、サッカーがあったりテニスがあったりと、忙しく楽しませていただきました。
そして今、大相撲が始まっています。今日は中日ですね。

外国選手との試合で時々感じるのは、勝った側と負けた側の態度、礼儀です。
勝って大騒ぎをする選手に冷ややかな感情をいだきますし、負けて怒りをぶつける態度にも違和感を感じます。
全米オープンテニスは象徴的でしたね。
何だかんだ言っても、日本人選手は勝っても負けても礼儀正しいと感じます。
ここが日本人のいい所であり、自負してもいい態度だと思います。
つまり、日本人が大切にしているのは、勝っても負けてもその態度の美しさなのだろうと思うところです。
勝っておごらず、負けてくさらず。
勝っても負けても相手を敬い、リスペクトして試合を終える。
勝ち負けよりも、その態度の美しさに価値を見出す日本人こそ日本人の誇りのように感じるのです。
高校野球などは、負けたチームが整列して勝ったチームの校歌を聞くという態度で相手を敬います。
もちろん屈辱も悔しさもあるでしょうが、それに耐えて相手を称える。
そこに美しさを感じる日本人でありたいと思います。
勝たなければ意味がない、本当にそうでしょうか。
オリンピックなどの国際試合においても、たとえ負けたとしても、負けた後の態度、負け方の美学のようなものを、日本選手には見せてもらいたいと勝手ながら期待します。
それこそが、勝ち負けよりも大きな人間の評価として、自他ともに認められると思うからです。

大相撲は礼に始まり礼に終わる。
勝っても負けた相手を慮り、喜びの表情を表に表さないという伝統があります。
もちろん負けた側も礼をして土俵を下ります。
随分前に、当時平幕の逆鉾が横綱隆の里をやぶった時、土俵上でガッツポーズをとって審判部からこっぴどく怒られたことがありました。
その後、朝青龍が横綱になり土俵上で「どうだ」というような態度をとるようになっても誰も注意する人はいなくなりました。
現在は、少し喜びを表現したり悔しさをにじませたりした方が観客は喜ぶということで寛容になってきているかもしれませんが、基本的な態度は以前のままに守っていただきたいし、これからも他のスポーツにも引き継いでいただきたいと思うところです。

相手を敬い、慮って態度を慎むという姿勢は、何もスポーツに限ったことではなく、日常生活においても日本人が文化として大事にしてきたことであり、誇りにすべきことです。
相手を「言い負かす」などはあまり美しいとは言えません。コミュニケーションに勝ち負けはいらないでしょう。
勝ち負けよりも大事なものは何か、スポーツを観ながら考えてしまいました。


今週はここまで。また来週お立ち寄りください。