Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「きり絵 横浜西洋館&花々の四季」から  Ⅸ「横浜税関」

2010年01月03日 00時02分32秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
「きり絵 横浜西洋館&花々の四季」からは今回の9回目で建物の部は終了。次回からこの冊子の最後に掲載した「花歳時記(抜粋)」となる。

 横浜税関は1991年4月から改築工事が始まった。港の正面に位置するこの建物も周りの現代建築に埋もれて目立たなくなったが、何しろ風格がある。
 クイーンといわれた丸い優美な塔が目立たなくなったのは実にもったいない。
 しかし完成時、金色に輝くランドマークは「アジアの覇者」の自負だったのだろうか。
 港のシンボルは抑圧のシンボルであって欲しくはない。
 この建物は実に大きい。隣の真新しい県警本部と比べて見劣りしない。そして室内の明るさを確保すると思われるが、中庭が広い。働く環境を良く考慮してあるように感じた。
 しかし「有効利用」のためか中庭にも、低層だが建物が後日作られたようだ。改築にあたっては、当時の様子を再現して欲しい。
 3月の改築の準備のどさくさに紛れて、塔の内部に上ってみた。どういうわけか鍵もかけられず、警備員もいない状態で、誰にもとがめられず中にはいることができた。
 せまい最上層の階段は途中で行き止まりだったが、塔の中は吹奏楽のサークルと思しき団体のの楽器倉庫となっていた。荒れていなかったのがとても嬉しかった。しかしそこから外を見ることは出来なかった。
 薄暗く沈んだまま、改築を待っている巨体は湿気と黴のにおいが多少した。

横浜税関:港ヨコハマのシンボルといわれる建物。港を出入りする船から、「クイーン」といわれたイスラム寺院風のドームがよく見えたらしい。ミナトのランドマークとして機能した。正面玄関は港側にある。

 本日は上野の国立博物館へ。家族と土偶展の二回目、そして円山応挙の虎図、和太鼓と江戸太神楽を見てから、一人で品川駅までウォーキング。横浜に戻ってからを含めて、26,000歩、18kmほど。