Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

記憶に残る唯一の夢

2012年01月12日 20時43分42秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 夢は記憶に残らないし、また記憶にとどめようとしてもそれが成功したことがない。しかし記憶に残る唯一の夢がある。
 それは37年前から何回となく見ている夢で今でも年に2~3回は見る。それも夢を見ている自分を客観的に見ている自分はいなくて、その夢の中で必ずもがいている。
 単純な夢である。37年前就職した時、大学を卒業見込みで採用され、3月末には卒業証明書を提出したにもかかわらず、「卒業するのに単位が足りない」とあせってもがく夢である。卒業に必要最小限の単位に1単位だけオーバーして卒業した。1科目でも落とすと卒業できないぎりぎりで卒業証書を交付してもらったためか、薄氷を踏む思いで卒業した。否、満足に授業に出ていなかったので、卒業という名の放校処分に近かったかもしれない。A~C評価で単位をもらったが、A、Bは各2科目、だけ。あとはすべてC評価だった。
 そのために就職して4~5年は毎週1回はうなされて目が覚めた。それ以降月に1回はうなされたことが10年以上続いたか。今でも、37年前に遡って「採用は無かったことにせざるを得ない」と宣言を受ける夢に変容している。働いた分はしょうがないから給料はそのままだが、「嘘をついていたのだから退職金はないよ」と宣告されるのだ。
 何とも言いようのない学生ではあったことは自他共に認める。しかし60歳を越えてここまで大学に復讐されるとは何とも腹立たしい限りである。