結局本日の読書は「図書2月号」から2編のみ。いつものように覚書として。
・和食文化を育む世界一の変動帯、日本列島 巽 好幸
・カタリーナ・デ・サン・ファン、あるいはチーナ・ポブラーナの軌跡 安村直己
「「聖女」をどうやって魅力的な女性へと仕立て上げたのだろうか。まず、二人の間にはアジアで生まれ、奴隷として太平洋を横断してメキシコに到達したという共通点がある。‥アジア生まれという出自は「チーナ」、つまりアジア系女性という呼称に刻み込まれる。アジア生まれの奴隷という社会の最底辺に置かれた女性が、後半生、一転してプエブラの最上層市民たちの崇敬を集め、その葬儀に人々が詰めかけたというストーリーこそが、肝心だった‥。カタリーナはこうして見かけは地味だけれども社会的成功の階段を駆け上がった「チーナ・ポブラーナ」へと変貌する。」