横浜駅まで修理のできたカメラを受け取りに家電量販店に出かけた。そのついでに、ヤエザクラがどうなっているか、ふと思いついて横浜駅の新田間川沿いに1本植わっているヤエザクラを2年ぶりに見に行った。
ところがいつも見ている個所まで行ったのに、咲いているソメイヨシノばかりで、ヤエザクラが見当たらなかった。付近を何往復か歩いて、どうしてもこの辺だという場所で立ち止ってみると、何と真新しい切り株があった。高さ30cm程だけを残して幹が残っていた。
この残骸がヤエザクラだったと思う。洞(うろ)でもできて危険になって伐ったか、枯れて伐ったか、あるいは車がぶつかって折れた跡を伐った痕跡なのか、わからない。
あまりに突然消えたヤエザクラにがっかり。しばらくボーッと眺めていた。そして不思議なことに気がついた。
もしも何らかの原因でサクラの木を伐ったにしても、どうしてこんな中途半端な伐り方をしたのか、不思議であった。私も道路管理者の末端の仕事をしていた。歩道上にある街路樹をこんな風に伐ったのでは、人が躓く原因を作っているようなもの。危険である。
枯れたり、洞が出来て管理上支障があって道路管理業務を行っている土木事務所の直営作業班や、土木事務所の指示を受けた緊急対応の業者が伐ったならば、カラーコーンなどを置いて歩行者に注意喚起をしたり、地面の高さで伐ったりするはずである。さらに植樹桝と土の段差をなくすためにアスファルト合材などで埋めるはずである。
車がぶつかって緊急避難的に事故を起こした人の依頼で、保険会社の手配で伐った可能性が高いと思えた。切断面は人がぶつかっても服が裂けないように角はとりあえずは取ってある。そうだとしても素人仕事である。通行人への配慮に欠けた仕事である。
がっかりしながら、付近のソメイヨシノをスマホで撮りながら地下街に戻った。