Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「無為を為す」

2024年12月21日 18時24分52秒 | 読書

 退職者会のニュース原稿づくりも終了したので、二人で桜木町まで出かけてみた。風は少し強めでロープウェーは休止。もともと乗る気はなかいが喫茶店で軽食とコーヒーを注文し、外を眺めて取り留めもない話をして時間を過ごした。

 夕方になり、風が強まり、厚い雲も出てきた。野毛を一瞥してから地下鉄で横浜駅へ。夕食に弁当を購入。
 平日とは違い、16時過ぎのバスはとても混雑。道路も渋滞していた。団地の中の路面が少し濡れており、予報通り雨がわずかだが降ったようだった。

 老子に「為す無きを無し、事無きを事とし、味無きを味わう」という言葉がある。昔はこれだけが独立して教科書にあり、「為るように為る」、「無理な作為は不要」などという解釈が解説本にも載っていた。
 しかしこの先には「難(かた)きを其の易(やす)きにはかり、大なるを其の細(ちい)さきに為す。天下の難事は必ず易きより作(おこ)り、天下の大事は必ず細さきより作る。是を以て聖人は、終に大を為さず。故に能(よ)く其の大を為す」と続く。

 要するに「ものごとは大ごとになってから対処するのでは手遅れ、初期のうちに対処しよう」という意味だと教師に教わった(ような気がする)。

 こんな難しそうな話とは無関係な日である。特に難しい局面に遭遇しているわけでも、事前に何かの仕掛けをしたわけではない。エネルギーを費やした「仕事」がひと段落して、のんびりと夫婦で何事も為さずに、時間を経つのを愉しんだ。こんな日があってもいい。