午前中は神奈川大学の講座を受講。「「沖縄 1972年」考 返還・復帰・再併合」の3回目「経済からみた「復帰」」というテーマで屋嘉宗彦法政大学名誉教授(元法政大学沖縄文化研究所長)の講演であった。
経済学の観点からの視点も新鮮で、押さえておきたい無いようであったが同時に、沖縄の開発計画を第一次から第五次までの全国総合開発計画との関係で述べていた。1970年代初頭、新全総に対する批判を学生時代に教わり、議論したことを思い出した。
沖縄の開発計画に対してもこういう視点が最近は見受けられないことに気がついたことも本日の収穫。沖縄を巡る議論を検証する視点として大事にしたいと思った。
惜しむらくは、資料が配布されず、パワーポイントの画面だけということで、筆記が間に合わず、記録が整はなかったこと。とても残念であった。
さて、本日から読み始めたのは「名画の生まれるとき 美術の力Ⅱ」(宮下規久朗、光文社新書)。
この本を購入するか、書店で迷っているとき、たまたま佐藤哲三の作品のページが開いた。この手の入門書・解説書のような場合に佐藤哲三が登場するのは珍しいのではないだろうか。私は洲之内徹の本で佐藤哲三を知り、2004年の回顧展を見てさらに虜になって、現在に至っている。
戦中から戦後にかけて新潟県で農民運動家としても活躍し、晩年は神原平野に特有のタモノキとみぞれの情景をさかんに描いている。本書には44歳という若さで亡くなってしまう死の前年の「みぞれ」(1953年)がこの本には大きく印刷されていた。
それに感激し、すぐに購入手続きをとった。言及は多くはないが、取り上げてあるだけで嬉しかった。