Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

読了「図書5月号」

2024年05月09日 19時59分14秒 | 読書

 地下鉄センター南駅で所用を済ませてから、近くの喫茶店へ。しばらくのんびりとコーヒータイム。
 本日読んだのは「図書5月号」の2編。これで今月号は読了。

・文化人類学者アントワーヌ・ガラン    西尾哲夫
このような比較の視点は、フランス文化の優位性を指摘するためではない。トルコやイスラームの文化の背景にある合理性へと考えをめぐらせることで、ガランは自らの文化を省みようともしているのである。

・宗教からナショナリズムへ ベネディクト・アンダーソン著「想像の共同体」
                    前田健太郎
日本の政治学における西洋中心主義をいかに脱却するかを考えることだった。「想像の共同体」はヒントを与えてくれる。アンダーソンは政治学における西洋中心主義を最も痛烈に批判し、非西洋地域にも目を向けることを提言し、それを実践した研究者だった。理論は西欧由来であるとしても西洋人の偏りを自覚し、意識的に乗り越えようという態度には学ばされることが多い。日本の多くの政治学者にとって馴染みのない地域とはどこか。それが、東アジアであり、日本だったのではないか。中国や朝鮮半島において、第二次世界大戦以前の日本において、どのような政治が行われ、いかなる思想が展開されてきたのか。・・こうした問いを自らの課題としては意識してこなかった。

 



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