本日から暖かい日が続くという。ベランダから差し込む日の光からは確かに温かみを感じる。風もない穏やかな日和である。枯芝には小鳥が多数集まって何かをついばんでいる。
昨日に続いて朝からパソコンとにらめっこ。印刷所に持ち込むデータをUSBメモリーに移し終わった。他の資料などと一緒にファイルに入れて出かける準備が完了。出かけるまでにはまだ1時間半もある。
このようにゆとりのある準備がいつもできるといいのだが、人間はそういう生き物ではないのだそうだ。私だけがいつもおたおたとするのかと昔は思っていたが、周囲の人間を観察するとどうもそうではないことが解ったのは就職してから。
おたおたしない人間には二種類あることも知った。
事前の準備がきちんとしている人と、準備が出来ていなくても泰然自若として自分は決して傷つかない人。
後者の人は周囲の人間がフォローしてくれるのが当たり前だと思っているらしい。後輩にこのような人間が配属になってとても迷惑をしたことが幾度もある。
かといって神経質なほど事前の準備にこだわる上司というのもまた、はた迷惑だということもよく理解した。
程よくことを進めることは難しいが、そういうものだと悟れば、それはそれでまた楽しいものでもある。あいつはここをフォローすればいい、この上司はこう扱えばご機嫌で役に立つ、という学習もまた楽しいのである。
今は退職して、大半のことを自分でしなくてはならなくなって、一人何役もの人格を演じている。心の中でせっかちに焦っている自分と、のんびりと構えている自分と、細かに自分に課題を押し付けてくる自分と、いろいろな自分が混在しているのが解る。
そんな分裂している自分をどう統括するか、それが今は愉しみである。この統括がうまくいかなくなると、ちょっと精神的な危機として休養しなくてはいけなくなる。休養を自分で自覚して自分を回復することにも自覚的になっている。