夕食前に渡邊規久雄の〈シベリウス・リサイタルVol.5〉を一通り聴いた。いかにもシベリウスという感じの曲が嬉しい。
特に《4つの抒情的小品 作品74》、《抒情的瞑想 作品40》、《6つのバガテル 作品97》、《8つの小品 作品99》は好みである。当分この3つの曲集で楽しめること間違いなそう。
わたしが一番感心するのは、Vol.1が2003年、ついで2007年、2010年、2015年という長い年月をかけて完結した渡邊規久雄というピアニストの持続の力である。
Vol.1では一つの作品集全体を演奏するのではなく、1曲だけを演奏するなどの試行がされたが、Vol.2以降は一つの作品集は全体を演奏するという具合に、スタイルを変更している。しかし年代順にまとめるというのではなく、演奏者による並べ替えが行われている。中期の作品と晩年の作品が混在している。
そこには演奏者の構成上の思いが反映されていると思えるが、その思いは私は理解できるだけシベリウスの生涯や楽曲の特徴に精通しているわけではない。残念であるが。
意図はわからないが、少なくともこれらの曲を楽しむだけの感性はこれからも持続したいと願っている。私にとっては珠玉のCD5枚になった。
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