「古墳と埴輪」の第6章「古代中国における葬制の変革と展開」を読み終わった。
「船と鳥とが結びついた鳥船の図柄には少なくとも戦国末~前漢初(前3世紀)には出現していた雲南やベトナムから東南アジアに広がる銅鼓や南島諸民族の葬送儀礼にみられるような船首が鳥の頭、船尾が鳥の尻尾をなす鳥船と、後に列島でみられるような船首に鳥が留まる鳥船の二種類がある。時空ともに中国の例は不明だが、図柄的には、船首に水先案内の鳥が留まる列島的な鳥船のほうがより原型に近いように思われる。二つの鳥船は親子関係ではなく、兄弟関係なのであろう。」(第6章末尾)
中国の葬制にはこれまでもあまり関心はなく、理解も覚束く、自信がない。