夕食後は先日訪れた「ピカソとその時代展」からピカソの気に入った作品を引き続き図録からスキャナーで取り込んでみた。ピカソは1973年に91歳で亡くなっている。今回のベルリン国立ベルクグリューン美術館の作品では1970年の《闘牛士と裸婦》が最晩年の作品。
この前年、1969年に描かれた《男と女》は国立西洋美術館にあり、見たことはある。
解説によると、1961年以降、34歳年下の妻ジャクリーヌと二人で社会との接触を避けて南仏で暮らしている。90歳になろうというピカソによる男女のエロティシズムの発露には多くの議論がなされている。
解説では《闘牛士と裸婦》にはレンブラントの《放蕩息子の譬えにふんするレンブラントとサスキアの肖像》、同じく闘牛士を描いた《鳥のいるカップル》を変奏・変容させていると記載されている。後者のレンブラントの作品は私は見たことがない。特に男性性の強調には眼を見張るものがある。同時に解説の指摘だけでなく、私は最晩年になっても原色のあふれるような色彩感覚にいつも惹かれる。これも性的な象徴が含まれると解釈されるのだろうか。
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