本日も暑い陽射しの土曜日であった。人手の少ないところに出かけたい、ということで二人で選択したのが「川崎浮世絵ギャラリー」で開催している「国芳×芳幾×芳年」展。美術館・博物館は混んでいると敬遠していたものの、空いているに違いないと勝手に断定して訪れてみた。
ここは以前に友人と3人で訪れたところ。そのときも混雑しておらずゆったりと見ることが出来た。今回も川崎駅構内の喧騒が嘘のように静かな場所である。ギャラリー内にせいぜい15人ほどがいるばかり。今回もユックリと落ち着いて鑑賞できた。入場料500円はお得感がある。
展示は70点であったが、いづれも私には良い刷りの作品ばかりに思えた。今回の展示では月岡芳年の「藤原保昌月下弄笛図」(1883)、同じく「月百姿 玉兎 孫悟空」(1889)、ならびに「金太郎捕鯉図」(1885)に目が止まった。特に「金太郎捕鯉図」は鯉の周りの波の薄い青が印象的で鯉が揺らめくように動く錯覚を覚える。この絵葉書は販売しておらず、2012年に横浜美術展で開催された「はじまりは国芳」展の図録からアップしてみた。
また同じく芳年の「山姥 怪童丸」では、浮世絵からする西洋画のマリア像の模倣作品を見ることができた。