メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『女40歳からの「不調」を感じたら読む本~カラダとココロの漢方医学』

2012-06-02 23:55:56 | 
『女40歳からの「不調」を感じたら読む本~カラダとココロの漢方医学』(静山社文庫)
木村 容子/著

以前書いた『夜なのにあさイチ~漢方スペシャル』に出てきた、
「東京女子医科大学東洋医学研究所クリニック」の女医さんの著作を図書館で調べたらヒットしたので借りてみたv

そしたら、今の自分の「不定愁訴」に関する事が、とっても分かり易く書かれてあって、
メモしていたら、ほぼ毎ページに及んでしまい、結局買ってしまった
自分のために本を買うって、最近はほとんどなかったんだけど。

これは、とにかくオススメの1冊。
友だちにも会うたびにうるさいほど勧めてしまった/謝
このブログを見た方にも、ぜひ実際読んでもらいたいんだけど、ザックリした概要はこんな感じ。

・40代~閉経の平均年齢と言われる50歳前後にかけて、女性のカラダは大混乱する。
・それまで、妊娠のために定期的に出してきたエストロゲン(だっけか?)が、
 加齢につれて少なくなり、脳は「もっと出さなきゃ!」と頑張るために、様々な不調が出る。
「更年期障害」と聞いただけで不安になり、なる前から不調に思い込んでしまう人もいるから、
 正しい知識が必要。意外と女性って、自分のカラダの複雑な仕組み、変化のことを知らないんだよね。

・代表的な特徴は「ホットフラッシュ」だけど、それこそ頭痛・腰痛・冷え性・むくみ・疲れやすい・肩凝り・不眠etc...
・漢方では「気・血・水」の3タイプに分けて、それぞれの症状の違い、対処法を説明。
 (わたしは、やっぱり修造さんのゆってた「気」と「血」の部類だったな

エネルギー・ボール:産まれつき親から授かった気力&体力の大きさ。
 これが元々大きい人と小さい人(虚弱体質)の人がいる。
 加齢とともに、大小両方ともどんどんボールは小さくなってゆく
 
この本を読んで、対処法を身につければ、更年期障害を軽くしたり、閉経を遅らせたり、
アンチエイジング、むしろ若返るくらいな勢いに元気づけられたv


これは、本当におススメの1冊。

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『パニック 不安発作を克服する認知行動療法メソッド』

2012-06-02 23:55:55 | 
パニック 不安発作を克服する認知行動療法メソッド~きっと上手くいく10の解決法シリーズ 
中里京子/訳 大野裕/監修 創元社

図書館でパニ障で検索して、それらしいのを借りて、そのままにしていたんだけど、
よく見たら、監修者は、こないだ主治医がススメてくれた大野裕さんだった!/驚
それで、一生懸命読んで、主治医に話したら、「本人が書いたやつじゃなきゃダメだよ」て言われちゃったんだけど

これまでパニ障について、パンフレットではいろいろ読んだけど、本で読もうと思いつかなかったのは、
どこか、「すぐ治る」と過信して、正面から向き合いたくなかったからなのかなあ?

叱られたけど、とりあえず内容はメモったから載せます
全然、的外れってわけでもなさそうだし(たぶん
関心のない方はどうぞすっ飛ばしてくださいませw


【本編抜粋メモ】

・パニック発作にあったことがある人は、全米で約3分の1
・「パニック発作」という用語は1980年代から使われだした(ペットですらパニック発作になる/驚
「パニック発作」は、普段から恐れている特定の状況で生じる。
「パニック障害」は、不安障害の一種で、明らかな引き金や原因なしに襲うパニックの発作のこと。

自習書のテクニックは繰り返し実行することが必要。
1人で難しい時は、専門の治療者やパニック障害に精通した医師のもとに通院することを組み合わせるとよい。
その際は、薬物療法または認知行動療法によってパニ障を治療している経験豊かな専門医を探すことを強くお勧めします。
(「認知」とは「ものの見方、考え方」)

パニ障は心理学的諸問題の中でも、もっとも治療効果の高い障害のひとつ


<不安と恐怖の違いの定義>

▼恐怖感
闘争・逃走反応は人に必要な反応で、身体と精神の資源を総動員して自分を守ろうとするか、
逃げ去ろうとするか、脅威を与えている人や物を攻撃して防御しようとするかの3つ。
・心拍数が上がる:エネルギーを必要とする部位に酸素濃度の高い血液を送り込むため
・呼吸が深くなる:逃走のために必要な酸素供給(浅くなると思ったけど?
・発汗:身体を冷やして敏速な行動をとるため
・思考は完全に脅威を与えている存在に集中する

▼不安感
・将来起こりうる脅威を予期した時に生じる。恐怖に比べ対象が広範囲で、表現が難しく、長く続き、向き合うにも時間がかかる。

恐怖と同じ体の症状のほか、特徴的な症状として、筋肉の緊張、不眠、将来に関する心配などがある。


<パニック発作>
・ピークに10分以内に達し、数分から1時間ほど続くのが普通。
・「広場恐怖」を避け、発作を予防するために自分の行動を変えてしまう。
引き起こす疾患の例:甲状腺疾患、平衡障害、けいれん性疾患、心臓疾患、刺激物の摂取など。まず、身体的な検査が先。


<広場恐怖>
・混雑した場所(劇場、店、イベントなど
・閉じ込められる場所やそこから逃げるのが困難な場所(トンネル、エレベ、飛行機、地下鉄、美容院、行列など
(挙げられている例は、まさに自分とほぼ同じだ 運転はしないし、外出やひとりでいることは平気だけど

・パニ障の約3/2は女性。さらに女性のほうが頻繁で、程度も重く、成人期の20代からもっともよく発症する。
発症のきっかけの例:卒業、結婚、離婚、最初の子どもの出産、新しい仕事、失業、近親者との死別、家族の病気などの日常のストレスが続いたあと

パニ障は、仕事、余暇、社会生活機能など広く影響を及ぼし、制限される深刻度は、腎臓透析患者や多発性硬化症患者などと変わらない

・パニ障の人が医師を訪れる回数は、障害を持たない人の7倍に及び、仕事を欠勤する日数も2倍。
・クリニックで治療を受けている患者の5人に1人は、うつ病も患い、4/1は社会不安障害のほか、
 恐怖症、全般性不安障害、強迫性障害が見られる。
 幸いなことは、ほかの障害があっても、パニ障の治療結果には影響がなく、パニ障の治療がほかの改善にもつながる

パニ障の原因を特定することはできない。
 だから、脳内の化学物質の不均衡にある、遺伝子による、親の育て方が悪いなどすべての記事を鵜呑みに信じないこと
 心理学的要因(学習歴・思い込み)+身体的要因(遺伝的な脆弱性)+環境要因(ストレスなど)が複雑に絡み合って引き起こされている。

<身体的要因>
・パニ障は遺伝的要因に影響を受ける。
・脳内の特定の神経伝達物質が関与している(ノルエピネフリン、セロトニン、コレシストキニン)
 パニ障にもっとも効果のある薬剤は、セロトニンまたはノルエピネフリンの活動に影響を作用する
・発作の際、脳の右側にある「海馬傍回」が活発に働く。

<心理学的要因>
・デビッド・M・クラーク:パニックが起こるプロセスについてもっとも影響力のある心理学的理論を提唱したイギリスの心理学者

パニ障の人はそうでない人と比べて、パニックに関する情報に注意を引かれ、身体感覚に敏感に反応し、“強い恐れ”を感じる傾向がある
 息切れや痺れなどを、差し迫った身体的危機(心臓発作など)の兆候として捉える。
 症状を引き起こしている原因が分からないときに強まる

・身体的治療+心理学的治療+薬物療法を行えば、効果的に治癒できることがわかっている。
 個人差があるから、自分にどれが合うかは試行錯誤で探すしかない。
注意:薬物療法のみの場合は、中断した時の再発率がより高い自助努力で改善のほうがベター
よりバランスのとれた現実的な思考にシフトさせる+恐怖を覚える場所や状況にあえて直面する

・自分特有の身体的要因・心理学的要因のパターンを知る窒息感・拘束感、周りに迷惑をかけるだろうなどの思い込み
 いつも「安全地帯」にいなければならないという、自分の制約から解放する
・克服するための訓練時間を毎日少しずつ割くこと

思考が身体的な感覚を悪化させる身体的な感覚が不安な思考を深刻化させる



<呼吸訓練>
・過呼吸はパニック症状の引き金となる。
パニ障の人はわずかに速く呼吸していることがあり、溜め息をついたり深呼吸の際にある種の不快な症状を感じる傾向がある(前はそうだった
・自分の1分間の呼吸数を人に数えてくれるよう頼む。正常な呼吸数は1分間に10~14回
・胸郭上部か横隔膜かを確かめる。

横隔膜筋を使って行う腹式呼吸を身につける。理想は吸うのに3秒間、吐くのに3秒間。吐くたびに「リラックス」と言う。
安全確保行動として利用することは避ける
・深呼吸が過換気の原因にもなり得る



<回避行動>
・音楽を聴いたり、読書などで気をそらす、特定のものを携帯する、出入口付近に座るなど
・不安を下げる簡単な方法だが、応急処置。長い目で見ると、心の安らぎ、自由、コントロール、自立心、自尊心、自信を大きく損なう。

恐れている状況を避けることは、不安を長期温存することである

・「便宜(アコモデーション)」:家族が何らかの便宜をはかっている場合がよくある。
・短期目標+長期目標を決める。曖昧でなく、より具体的なものにすることが肝心。
・過度な期待はしない。再発の可能性も含めて考える。


<自分のムードを記録する>
・パニック発作により、余計悲観的になったり、無力感が増す。人生に欠かせない楽しみを与えてくれる経験ができなくなる。
・不安と落ち込みの関係を記録する

最大の問題は、パニック発作に対する思い込みと、そのものへの恐れ。
パニック発作は、危険や脅威ではなく、単なる短期間の不快感以上のものではないと考えられるようになること


<2つのタイプの不安の思考>
1.「確実性の過大評価」(眩暈がしたら失神してしまうだろう、座らないと吐いてしまうだろうなど=自分の「破局的思考」を知る。
  例1:失神は通常、血圧と心拍数の急激な低下より起こるが、パニック発作は逆に増加する
  例2:総合失調症とパニック障害には関連性がない
  例3:特定恐怖症(先端恐怖)や、不眠症も同じ精神疾患だが、自分はそうは思っていない。
     根拠を偏見のある目で検証していないかどうか確認する
     さまざまな疾患を抱えている人がパニック発作を引き起こすことなしに対処できていることを忘れない

2.「結果の深刻さの過大評価」
・1960年代に多くの著名な心理学者と精神科医が、否定的な思考を修正するテクニックを考案し始めた。
人は、自分が信じていることを否定するよりも、肯定する情報を重んじる傾向がある


<エクスポージャ療法>
・優先順位をつけ、スケジュールをたてる。10~15項目作成し、恐怖度を0~100で記入する。
・最初からすべてを実行する必要はない。どの項目から始めても良い。
・長時間費やして、集中的に行うほうが不安の程度が低くなり、頻度が減る。
・避けてきた状況に直面するには、慣れが必要。最初はムリのない範囲でやる。
 「逃げなくても何も問題は起こらなかった」という事実が発見できる
・前もって計画することで、「制御権」を手にすることができる
・エクスポージャは不快感を感じることが前提 だから、そうなった時に慌てない。
・「努力」すればするほど消えずに残る。恐怖感には抗わない。発作のたびに「訓練するいい機会」だと思う

異常な体の感覚が、危険に対する思い込みと結びついてしまっている



<回避行動>
・恐れているパニックの感覚を避けるための必死の手段として行っているもの
・小さな回避行動「セーフティネット」を張りがち
 例:トイレのドアを開け放しにする、車の窓を開け放しにする、ヒーターの使用を避ける
アルコールや麻薬は、多く抗不安薬と同じ脳の部位に作用するが、依存など問題を増やす要因となる


・患者の多くは、パニック発作が最初に起こったのは、ストレスが高まっていた時期、またはそのすぐ後
・パニック障害の人は、ストレスの影響を受けやすい
 自分のストレスの原因を特定する家族、健康、財政、仕事、人間関係など


<ストレス緩和のテクニック>
1.ストレス要因を減らす。問題を解決する問題リストを作成し、もっとも気になっている問題、もっとも簡単に取り組める問題を選ぶ。
2.あらゆる角度から考えてアイデアを書き出し、計画をたてる
3.実行し、結果を検証する。失敗したら何が支障になったから考えて、また前のステップに戻る
4.時間を有効に活用する。毎日やるべきことを管理する
5.ストレス緩和運動(ヨガ、瞑想)は、体の過度のテンションを下げるのに役立つ。リラクセーション・ミュージックも毎日の生活に組み込む
6.住んでいる地域で、支援先を探す
7.健康に悪い習慣を改善する
  例1.1日3回の栄養を考えた正しい食事。必要なら1日1~2回のおやつも良い
  例2.良い睡眠。1日7~8時間。加齢により睡眠時間は少なくてすむ
  例3.運動は心身に良い結果をもたらし、自尊心も高める。パニック症状の緩和に効果があるという報告もある。1回20分、1週間に3、4回
8.家族関係を改善する。広場恐怖の原因や、克服を妨げる要因になっている可能性が多い


<薬物療法について>
・一般に「認知行動療法(CBT)」と同等の効果があることが分かっている(日本には少ないんだから仕方ないよねぇ
「プラセボ対照試験(二重盲検法)」(実際の薬と、ニセモノを摂取した場合の影響)か、一般試験の結果かが重要
 薬効のない錠剤でも3/1以上の人に緩和結果が出た/驚
・薬物療法への偏見や戸惑いのために服用を避ける人もいる←わたしだ
・薬物療法は永続的な影響や長期的な影響はほとんどない。
メリット:入手が簡単、即効性があり、コストも低廉
デメリット:CBTより長期的にはコストがかかり、CBTより長続きしない。副作用もある

・抗うつ剤も効果あり。代表的なのは、ジェイゾロフト、パキシル(母の処方薬)
 効き目が現れるまでに数週間かかる。副作用は始めてからすぐに現れる傾向。
  用量を減らしたり、中止するのは1年以上経ってからが望ましい。速すぎると再発率が高くなると考えられている。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)=パニ障にもっともよく処方される抗うつ剤(ルボックス、デプロメールなど
・抗不安薬:ソラナックス、コンスタン、リボトリール、ランドセン、ワイパックス、セルシン、ホリゾンなど(副作用は眠気など
・薬草(漢方)と自然療法の効能は鵜呑みにしないよう気をつける(!)(根拠となる裏づけがない場合がよくある←西洋的だね


【あとがき】
・1980年にアメリカ精神医学会が発行した『精神疾患の診断・統計マニュアル』によって「パニック障害」が広く認知されるようになり、
 脳内神経伝達物質のバランスの乱れにあるらしいことが分かってきたが、まだまだ認知度は低い

NPO法人「全国パニック障害の会」
・「認知療法活用サイト」大野裕監修




以下は感想。

眩暈を恐れている人に、回転する椅子に座ってわざと眩暈を起こすなどの「症状誘発練習」とか、
発作は約10分でピークに達して、長くても1時間程度だから、それが過ぎるまでそこに居るとか、
すごい荒行すぎて、とてもじゃないがムリって箇所もあり/滝汗

「カフェイン摂取を避ける」なんかは、「回避行動」に書いてあったけど、
わたしの場合、主治医が止めろってゆったから好きなコーヒーを止めたわけだし、
水分補給のために水を携帯すること自体も、常備薬だってふつーにみんな持ち歩いてるだろうし、
あくまで発作の不安として携帯しているもののことだよね?


【分からない用語】
アセスメント(assessment):
評価の意。診察となると、医師によるものと限定されるので、看護者が行う患者の容態の観察は、こちらを用いる。

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