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『こころが楽になる人間関係のヒント』大野裕/著(大和書房)
これも主治医が押してる大野裕さんの著作だけど、認知行動療法の話ではなかった
でも、「これもイイ本だね!」とは言ってくれた
というより、ここのところの問題がスッキリ解決するほど、リンクありまくりでビックリ
/驚
ハッキリゆって、この本はF氏とわたしのために書かれていると思って間違いない
ということで、ますます健忘防止メモが長すぎる状態に陥っていますが、
興味のない方はすっ飛ばしてくださいませ/謝
【内容の抜粋メモ】
・いま何が問題になっているのかをじっくり考え、解決していくことが大切。
つらく感じたときこそ「問題解決へのステップ」の始まり、第一段階です。
・一人で解決しようとあまり頑張り過ぎないこと。ほかの人の力を借りるのは、恥ずかしいことではありません。
・諦めるということを、失敗と同じに考えない。
人のココロは、自分が考えるよりずっと強くて、柔軟。
辛いことがあっても、きちんと対面し、乗り越えていけるだけの力は誰にでも備わっている。
どんなに辛くても、最終的には自分自身の力で乗り越えていくしかありません。
自分らしく、自分なりのやり方で、ココロが辛くなり過ぎない程度に生きていけばいい。
・ほかの人から認められたり必要にされると、私たちは満足感や充実感を体験する。
・憂鬱や不安な気持ちから、食欲が落ちたり、不眠、頭痛や肩こり、腰痛、胃痛、下痢・便秘を繰り返す。
集中力や記憶力が低下して日常生活に支障が出てくるようになる。
・
「私だけがこんなに苦しんでいる」と孤立して諦めやすくなる。
・ありのままの自分を受け入れることが大切。
自分をすべて変えようとするのではなく、
自分の性格や行動パターンの特徴を知って、
それをうまく生かせるようにする。
同じストレスでも、影響を強く受ける人とそうでない人がいる。
・考え方が極端になって、「絶対に○○だ」と決め付けない。道徳的な考えに縛られない。
・いまあたなが考えているマイナスの面は、本当に
「現実」なのでしょうか?
・人間関係に気を配る人ほどストレスを感じやすい→自信がなくなる
・仕事と人間関係が一体化してしまうと、仕事に対する不満をなかなか口にすることができなくなる
ある人の行動に対して不満を言うことが、相手のすべてを否定することにはならない。
・ムリに気持ちを抑えすぎずに、素直に、しかし穏やかに自分の気持ちを相手に伝えること
・自分で創り出した「不安な世界」「危険な世界」がココロの中を大きく占めてしまう。
それは相手との関係が大切であるほど強くなる。
思い込みの裏には、現実を見るのが怖いという心理が働いている。
→自分の世界の中に入り込み、その危険から逃げようとする。
・あまり楽観的に考えすぎると現実的な問題が見えなくなる。
ムリをしすぎない、頑張りすぎない、何がなんでもポジティブな自分になろうとしない
<ストレス対処のポイント・3つのC>
1.「コミュニケーション」を良くし、
2.自分らしく行動できる「コントロール」範囲を増やし、
3.認知(コグニション)を現実的なものに変えていく
・誰かから完璧なアドバイスをもらうことではなく、人に話すことで別の視点が得られれば、それだけで十分。
・大切な人との別れの後:否認→絶望→脱愛着という3つの段階を経て、辛さを乗り切る。
・最近の医療現場では、
「インフォームド・コンセント(十分な説明による同意)」が一般的になってきました(ウソだぁ~
・今まで馴染んだ環境や人間関係から離れて、新しい環境に移ったために、不安が強くなることもある
・変化した新しい役割に合うよう自分を変えていかなければならない
心配事があると、たいていは減点法でチェックするようになる。
「問題なくやれてるよ」という意見を無視している自分に気づくこと
・新しい環境に移ったことを認め、
具体的に「行動」してみて、人間関係を広げていくようにしてみましょう
まず行動しなければ、何が問題なのかさえ分かりません
<職場で苦手な人と付き合う法>
・互いの期待のズレ、つまり
「コミュニケーション・ギャップ」があるとひずみが生じる
・恐がらずに、よく話し合って問題解決することが必要
・どんなに親しくても、100%は分かり合えない。やはり
「言葉」が必要
・「コミュニケーション・ギャップ」が大きくなると、「わかってもらえない自分」や
「相手から存在を否定されている自分」を感じる
・まずは誰かにその気持ちを伝える→「自分に何が期待されているのかが見え、ギャップを埋める方法も見つかる
・
スーパーマン幻想:自分ならできるはず。何でも完全にやらなければならない
自信のないココロ=スーパーマン幻想:矛盾する心理のようで、みなこうした正反対の自分が存在している
自分をダメだと思いながら、その「ダメだ」という判断は、絶対に正しいと信じている
・全能感と、自信喪失の、ほどよい中間点に、自分の力のレベルを見つけること
・悩んでいる時は、意識的にほかの人の意見を聞くようにする
・「早くしっかりしないと
」と焦らないこと。ある程度、時間に身を任せることが必要
あまり原因探しをしすぎることもマイナス
・悩んでいる時は、それにエネルギーを使っているために、周りのペースについていくのが困難
→その人のペースを大切にする。自分のペースでどんどん引っ張ってしまうと、相手に心理的な負担をかける
・あまり気を遣い過ぎると、その人が本来持っている力を認めていないというメッセージになって、かえって自尊心を傷つけてしまう
・自分の世界を守り、相手の世界を守る。2人で共有できる世界を作り上げていく
・私たちは、ぶつかり合いながら
、時には少し傷つけ合いながら、上手に付き合える距離を体験の中で身につける
自分の世界を守るというのは、周りに気を遣いすぎて自分の気持ちを抑え込んでしまうのを避けるということ
・問題を相手に伝えたいという気持ちが強くなるほど、細かいところまで説明したくなってしまう
→何が問題なのかを具体的に、簡潔な言葉で表現することが大切
→不満が溜まった状態でガマンすれば、関係はどんどん悪化するから、その時は少し感情的に気まずくなったとしても、きちんと話し合う。
・親しい関係であるほど、「言わなくても分かって欲しい」という気持ちが強くなる。
→「どうして分かってくれないのか?」という怒りを「私の言ったことをきちんと受け止めてくれるはずだ」と考える
・「これは嫌だな」と思った時、抑えず、その気持ちに素直に目を向ける
→なぜ嫌だと感じたのか、その時に問題だと思ったことをまず考えてみることが、解決する一番の近道
・口に直接出して言ってみると、意外とうまくいくことがある。
伝えたほうがいいかより、どのようにすれば一番よく分かってもらえるかを考える
・人間関係は、いつも動いている。たとえうまくいかなくても、囚われず、責任を感じすぎることはない
・相手や自分を責めるより、問題がどこにあるか、それが解決できるかどうかを考えること。
近寄りすぎると相手のことが見えなくなる
何とかしようと思うほど、その中に入り込んでしまって実際の関係性が見えなくなる。
相手の気持ちを考えすぎる=相手の気持ちを無視するということでもある
相手を思っているようで自分のことしか考えていないのですが、悩んでいる人はそのことになかなか気がつきません。
→少し距離をおいて関係を見つめ直すことが大事。
私たちは、自分の気持ちを直接表現しなくても、周りの人が察してくれるだろうと期待する傾向がある
→たとえ言いにくい気持ちでも、態度や雰囲気にも注意しながら、落ち着いて伝えれば、相手にもきっと分かってもらえる
・互いの衝突の原因をはっきりさせて、どこで折り合いをつけるかを話し合う。
・間に入ってもらう人には中立の立場で発言してもらう
・相手に不満を感じると黙り込んでしまう人がよくいます。黙っている雰囲気を使って、自分の怒りを察してもらおうとする
→互いが相手の気持ちを想像しているだけで、分かり合えないことは意外に多い
→周りの人に自分の気持ちを具体的に表現するようにする
・「当然」「本当に」という思いには注意が必要。自分ひとりの心の世界から生まれてきていることがよくある。
・どうされると「面倒だ」と思うのか、問題を具体的な形で相手に伝えるようにする
<家族関係>
家族の場合は「嫌だな」という気持ち自体に罪悪感を抱きやすい
反発しながらも、その期待に応えられない自分を情けない存在だと考えてしまう
心配してくれているのに、反発する自分を申し訳ないと責めてしまう
→どちらかが変わらなければなりませんが、変われるほうが変わるしかない
心配性の母親に「そんなに心配するのはやめてほしい」といっても、人はそんなに簡単には変われない。
むしろ自分自身の態度や行動を変えるようにするほうが簡単。気持ちを率直に伝えるか、それとなく距離を置くようにする
<わがままな人とのつきあい方>
・人間関係は「いい加減」でいい。相手のペースに巻き込まれない
・自分の考えを伝えて分かってもらえなかったら、それはそれで仕方がない。
・時にはわがままな意見が役に立つこともある。誰もが思ってはいても、何となく言えないことを言ってしまう人だと考える
・不満や不安をぶつけられた時、相手がどうしてそういう気持ちになったのか、考えてみる
・自分という軸を見失わないようにしながら、現実に目を向ける
・初めは惹かれていたところが、自分の考え方や感じ方が変わったために嫌になることがある
・「自分を分かってもらえない」+「嫌な部分」が強まって、相手の欠点ばかりが気になってくる
→自分が相手に望んでいるのは何かを整理し、十分話ができる機会をつくる
<共依存に陥らない>
・誰かのために役に立てると思えるのは、とても大切な要素だが、「自分がいないと相手はダメになる」と考えると、
相手に依存してもらうことで自分の依存心を満たす共依存の関係に陥ることがある(注意
・自分より弱い立場の人、おとなしい人としか付き合わない=相手を守ることで自分の力を再確認したい意識が働いている
=一見、相手のためと思えて、実は、相手を「認めていない」ココロの表れでもある
・人間関係の基本は
「もちつ、もたれつ」。一方がもたれてばかりでは、双方ともに倒れてしまう
「相手には解決できる力がある、しかし、今はその力が弱まっているのだ」「どうすれば本来の力を発揮できるようになるのか」を考える
<水平・垂直の関係>
・イライラも緊張も伝染する。自分が打ち解ければ相手も打ち解け、自分が緊張すれば、相手も緊張する
・相手がよそよそしい態度をとるのは、あなたに悪い印象を持っているのではなく、ただ、あなたと話すことに慣れていないだけなのです。
水平の関係:自分が笑うと
、相手も笑う
、自分が引くと
、相手も引く
垂直の関係:相手が強く出ると自分が弱くなる⇔相手が弱腰だと、こちらは強く出てしまう→悪循環
→自分を必要以上に卑下しない。嫌なことには「嫌だ」と言う勇気を持つことが抜け出す第一歩
<過去のイメージに囚われない>
・「この人はこういうタイプなんだ」と勝手に決め付けてはいないか?
→いつまでも現実の相手とは付き合えない
動いてみなければ状況は変わらない:「あの時もダメだったから、今度もダメだろう」と身構えすぎて、無理が出る
・「仲良くしなければいけない」という気持ちが強くなりすぎている。でも、どうしても合わないこともある。
→時には、役者になって演技をするくらいの気持ちでもよい。
例:目
を見る回数をちょっと増やす、笑顔を作る
、語尾をハッキリ言い切るなど、意識的にしてみる
・苦手な人を好きになる必要はない。親しくなる必要もない。だからと言って避けずに、
気まずくならない距離をとりながら、必要なことを事務的に伝えればいい
・自分も相手も「型」にはめない:人は性格分類、星占い、血液型などタイプを決めるのが好き(大好き
タイプを決め付けると、たしかに付き合いやすくなる→複雑化する付き合い方が面倒だという気持ちが働いている
・自分勝手な人=行動力があって、ぐいぐい引っ張っていくプラスの面を見るなどで、人づきあいに幅が出る
<世話を焼くだけが愛情ではない>
・相手の立場で考えているようで、実は自分の考えに縛られていることはよくある。
=自分の体験や考えに引きずられていることが多いため→押し付け・お節介になる
・とくに真面目で几帳面なタイプの人は、つい手を出したくなる→相手の成長にならず、自分のため
→相手に「時間を与える」+「ダブルスタンダード(二重の限界点)」を頭におく。
※ダブルスタンダード=「これはやってはいけない」「でも、ここまでは仕方ないか」と線引きする
非の打ちどころのない完全な親などいない→子どものペースを大切にし、必要な時に手助けする
→手助けも完全である必要はない。
親が完全じゃないと知ることで、子どもは現実を知り、自分なりに頑張らないといけないと知ることもできる
・きつい言い方をしなければならない場合「自分の言葉だけで相手が立ち直れなくなるほどに力があるのだろうか?」と考えてみる
→ほかの人がフォローして、守ってあげればいい。
・いま自分にとって必要なことを、できる範囲でやれば十分。全部の責任を負えるほど力
があると思わないこと
→「それは仕方ないよね」と話せる別の人間関係が役立つ
→相手をよく知らない人に、その人の不満を言うのもイライラ解消に役立つ。無関係な人なら、知らない人の話題などすぐに忘れるから、迷惑をかけることもない
<うまくいかない関係に執着しない>
・「この人と別れたくない」=自分を否定されたという感情が潜んでいることがある
・すべてを自分の力でコントロールしたい、自分にはそれができるはずだと考えているからでもある
・「相手に悪い」「相手が傷つくのではないか」=「断ったら嫌われる」「誰からも嫌われたくない」
・言わざるを得ないことは仕方ないと割り切る。相手の気持ちに気を遣いながら、必要なことをきちんと伝えること
<性格を変える必要はない>
・「性格」は、以前は環境が関係すると考えられていたが、最近の研究では、遺伝の影響も大きいと分かってきた
/驚
もともと性格には、
「ダメな性格」などない。どんな性格にもマイナス
とプラス
がある
例:引っ込み思案=人と慎重に付き合う、
神経質=いい加減にしない、
明るくて社交的=その明るさに圧倒されて敬遠されてしまうこともある
・いまの自分の良い面を生かすにはどうすればいいのかを考えると人付き合いもスムーズにいく
・どうゆう付き合い方が自分に心地よいのか、自分なりのやり方でいい
いい人間関係づくりは、自分の性格を知ることから
・自分の長所と短所が分かれば、何が問題なのかが見えてくる
・周囲に分かってもらえない時、いつも同じ原因で人とぶつかったり
、仕事が滞る
→自分の性格のマイナス面
が強く出すぎていなかったか振り返って考えてみる
・自分のいい面・悪い面も知ったうえで、現実的な行動をしていくことが大切
<他人と違っていても構わない>
・話すのが苦手でも一生懸命気持ちを伝えようと思って話せば、分かってくれる人は必ずいる
自分で考え、自分で動く
・苦しいことを自分の力で乗り越えるから成長していける
・不安や緊張を感じやすい人は、自分で考えて行動することが、自信を取り戻すための何よりの薬になる
・「緊張」は抑えたり、弱めたりというコントロールができる/驚 緊張を避けている間は、逆に緊張に囚われている。
→できるだけコミュニケーションの機会を作って、自分が状況をコントロールしているという感覚をもつ
人が生きていくということは大変なこと。みんなが多かれ少なかれ辛い思いをしている。
うまくいかないのは自分だけじゃない。たとえ下手でも、苦手から逃げないことがコントロール力の第一歩
<ビジュアル・クリフ(視覚的断崖)>
赤ちゃんをガラス張りの台に乗せ、向こうから母親が「だいじょうぶよ
」と笑顔で言った場合は通るが、
不安が表情に出て言う
と通らなかったという実験。
→私たちが安心して行動するためには「支える環境」が整っているかどうかが大きな意味を持つ。
・私たちは、人との相互交流の中で生きている。自分の世界にいてばかりでは孤独感が強くなって、心の傷は深くなる
=いい環境は自分が作りだせる
<あとがき>
・人の出会いは、それぞれの人がこれまで生きてきた歴史と歴史との出会い。
→そしてその出会いがまた、それぞれの心の歴史になって残っていき、私たちの存在そのものに変わっていく
・親しいほど傷つけあう。ストレートに伝わりすぎたり、相手の気持ちが見えなくなったり。
→傷つけ合いながら、助け合えるような関係を築いていければ、新しい関係の始まりになる