メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『水の花』(2005)

2013-12-06 15:56:06 | 映画
『水の花』(2005)
監督・脚本:木下雄介 出演:寺島咲、小野ひまわり、田中哲司、黒沢あすか、津田寛治 ほか

“妹の優と偶然出会ったとき、世界はふたりぼっちになる”

trailer

▼story
中学生の美奈子の母は、美奈子が7歳の時に、他の男の子どもを妊娠して家を出て行った。
クラスメイトから「山北団地で母を見た」と教えられ、心が揺れる。
学校の帰り道、偶然、妹の優を見かけて、「家に帰りたくないの」という優を連れて、
仙台の海辺にある亡き祖父母の空き家に無断で泊まる。。



今ってお金さえ持っていれば、子ども2人きりでも遠出やお泊りする場所がいろいろあるんだなあ・・・
カラオケボックスとか、ネカフェとか。
ごはんや生活用品もろもろもスーパーやコンビニで買えばいいし。

「人間はすべてを分かり合えないからこそ、分かり合いたいと思うのではないか、
 というのが、この映画の根底に僕が持っているものなんです」(木下監督

監督の学生時代の親友に起きた出来事を題材にして『鳥籠』を撮って、とても暗くなってしまったが、
その後、親友は前を向いて歩き出したのを見て、前作の終わり方に違和感を覚え、
今作はもっと前向きになるような終わり方にしたという。

“discommunicationから生まれる社会問題”みたいな話もしてたな。

みんな抑えた演技だけど、じっくり見せる。
ラスト、どこ行くあてもなく海岸線沿いを歩くヒロインの姿が印象的。
いかにも旧家ってかんじの家も趣あり。
家具やら思い出の品々までそのままにして放っておくなんて寂しい。


 
「ごめん寝坊しちゃって。(作ったお弁当の)おかず少ないけど・・・」
田中さんは美奈子の父・圭介役。酔ってるとはいえ、娘を妻と間違えて押し倒すってよっぽど参ってるねぇ

DVD特典は、メイキング、インタビュー、予告編、舞台挨拶の模様など。

 

田中「なにげない終わり方が好き。なにも説明しないところが」
  「僕ら(俳優)は不安だから、足していったり、飾り立てた演技をするけど、
   省いてゆくのはけっこう勇気がいるんですよね」


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フィギュア グランプリファイナル2013 男女ショート

2013-12-06 15:29:35 | フィギュアスケート
フィギュア グランプリファイナル 男女ショート@マリンメッセ福岡

4年ぶりの日本開催。ソチ五輪日本代表3枠にも関連。
びっちり入った満席の会場も迫力ある

<男子ショート>
高橋が怪我で欠場して織田くんが繰り上がったって/驚
解説はもちろん佐野稔さん(声高め) 「朝の練習から4回転の大安売りってかんじ」
リンク際のレポーター松岡修造は氷を溶かす熱さ

●織田信成
 
♪コットンクラブ 4回転は転倒、アクセルは織田くんらしいスムーズな着氷、3×3も決まった。
会場いっぱいに鳴り響く拍手に軽快なジャズ。あのキュートな笑顔もはじけるステップ。
ファンからのたくさんの花束も丁寧に集めて、カッコよくて可愛いパパだよv
お母さんがコーチなんだ/驚 「緊張で脚が震えました。4回転失敗した衝撃で目が覚めました」てw


●エン・カン(中国)

♪マイナー・ワルツ エキセントリックなキャラだな。今日もアクセルは余裕を感じる。
4回転は転倒、初めて見るミス。3×2、本調子じゃない? 細かい動きが面白い振り付け。
首をかしげて苦笑気味な表情で終わった。3人の10代出場者のうちの1人。


●マキシム・コフトゥン(ロシア)

♪フラメンコ 最初からキレキレの動き。さて、今回はどうか? 最初のサルコウは単独で着氷が乱れた。
次の4回転は転倒。シーズン終わるまでに記録達成できるのか?て思えてくるね。
アクセルはシングルに。4回転にこだわりすぎて、他の要素が乱れたらもったいない。
レヴェル4をとるステップはフラメンコの雰囲気でてる。ガッカリと肩を落としてたキス&クライ


●羽生結弦

♪パリの散歩道 ユズル君の成長ぶりを見てるのは嬉しい。4回転ホレボレするジャンプ
最高レベルのスピン、不敵な笑みを浮かべて、若さと男臭さが混在した貴重な存在。
カウンターからのトリプルアクセルも美しい。3×3もパーフェクト! これも永久保存版だな。
ノリまくったステップも観ていてスカッとする出来栄え。チャンへのライバル心が彼をここまで持ち上げたか。
最後のきめポーズまでカッコよすぎでしょう! しびれた~~~~~~~~~

「私、喋っててこんな気分いいことない。すげえ!」「先生も喜ぶぅ!」て佐野さんw
投げ込まれる花束も星の数ほどあって、丁寧に拾ってた/優
オーサーコーチ、親戚のおじさんみたく座ってるしw

 

99.84点! 世界歴代最高得点出た ほぼ満点。ワオ!
「ほんとにビックリしか言えないです。今のことしか考えてなかったです。
 今日はしっかり喜んで、また明日の活力をためたいと思います」受け答えもテキパキしてて素晴らしい。
着実に階段を1歩ずつ上がっていってるなあ・・・しみじみ。


●町田樹

さあ、羽生くんの快挙の後、どう自分のペースにもっていくか?!
♪エデンの東 読書家で原作に惚れ込んだという。「道は開かれていて、すべては人間次第」
落ち着いた出だし、4回転は抜けた、高いトリプルアクセルで挽回、のびやかで丁寧なスケーティング。
3×2になった後半のジャンプ。盛り上がる曲調に合わせた表情豊かなステップ。
65.66点に「ええ~!」とどよめきが起こった。インタビューでも絶句。
「言葉がないです。語るよりも明日思いっきり演じます」


●パトリック・チャン(カナダ)

チャンも注目大。最高得点のとりあいか? ♪エレジー 彼だって人間だもの緊張するよね?
4×3いやはや絶対王者とはこうゆうもの。おっとアクセル失敗、後半のルッツはダブルに
ステップで会場が静寂に包まれた。演技後にブツブツ言う姿も珍しいな。
とにかくお互い研鑽し合うライバルは自己を高めるってことだな。

1位羽生くん、2位チャン、3位織田くん。うーーーん、まだまだフリーを見ないことには分かりませんよ。


<女子ショート>
ロシアの若手が4人もファイナル初出場で入ってるってすげーな!
大統領が協力して国費をかけてるってのも大きいかも。

●エレーナ・ラジオノワ(ロシア)

♪映画「アンナ・カレーニナ」ほか 3×3からスタート、滑ってる表情も豊かでほんと可愛いなあ
頭の上の大きなおだんご、鮮やかな黄色い衣装も似合ってる。ステップを終えて、
後半のジャンプはループ、ダブルアクセルも成功。第1滑走ながら堂々と落ち着いた演技。
観ていてスカッとする滑りっぷり。OPには満たない年齢なのが残念。


●アデリナ・ソトニコワ(ロシア)

苦しんだ天才少女か。♪カルメン 3×3ゆったりと確実に決めた。フリップ、スピンも正確、
ダブルアクセルも難しい入り方、情熱を体いっぱいで表現。力強いピアノ曲も迫力大
女子もさすがに最初からハイレベルな戦い。独特なスピンも見応えあり。うなずいて納得の演技。


●アンナ・パゴリラヤ(ロシア)

♪エル・チョクロ ロシア選手は美意識も高いからみんな見応えある。彼女も3×3からスタート。
ループ、フライング・キャメルスピンも美しいフォルム、苦手なアクセルをまた失敗。
手先まで神経が行き届いた華麗なステップ。後半のスピンも回転速い。軸はズレたか? ガッカリした表情。


●アシュリー・ワグナー(アメリカ)

♪クレイジー・ダイヤモンド 3×3さすがの安定感。強い意志を表す目力に引きこまれる
ループ、ダブルアクセルも成功。ステップでも女性の強さをアピール。
どうだっ!とばかり自信満々に終始した演技。完璧にOPに焦点を絞ってきてる。職人芸の域に達してる。


●ユリア・リプニツカヤ(ロシア)

♪愛はまごころ 3×3高さがないように見えても簡単に跳んでるもんなあ! ダブルアクセル、
バレエを観ているようなステップ、フリップも成功。そしてキャンドルスピン、ロケットみたいに回るスピン。
思ったより点数伸びなかった? キス&クライでも大人しいコだね。


●浅田真央
ラストシーズンってことで、これまでファイナルで3度も優勝した輝かしい歴史映像も流れて、何度観ても胸が熱くなる。
2年連続6度目のファイナル。この8年間、ファンも真央ちゃんとともに一喜一憂してきた。

「若い選手がどんどん出てきて、真央、一番年上になっちゃった? たぶん」

まだ23歳だけどね! フィギュアも若年齢化がどんどん進んでるからねえ。
トリプルアクセルをショート1回、フリーで2回入れるプログラムの予定。「今は自分に期待してます」


また衣装違う? キラキラのラインがアクセのように首から背にかけて入ってて上品な華やかさ。
公式練習でのアクセルだけで大きな拍手

♪ノクターン トリプルアクセルきれいな着氷! フリップも柔らかい笑顔のまま
真央ちゃんには、日本人女性のもつ"“たおやかさ”をいつも感じる。
1つ1つの要素が決まるたびに大きな拍手が起こる。
後半の3×2も成功。やわらかいピアノのメロディに乗せて、滑る喜びに溢れたステップ。


最後まで情感のこもった演技。パーフェクト。満足でホッとした笑顔。花束が雨のように降り注ぐ
フリーも期待しちゃうなあ! スローモーションでもまた新たに拍手が起こる。
なんだか泣けてくる感動を与えてくれる、本当の意味での時代を映す国民的ヒロインなんだ。
72.36点でショート1位通過。「真央ちゃーーん!」て掛け声もやまない。

1位真央ちゃん、2位ソトニコワ、3位ワグナー。


「今シーズンようやくアクセルがキレイに決まった。この3年間やってきたことが試合に出せた。
 今日の気持ち、リズムでもっていけばフリーでのアクセルもいけると思う」(真央)
トリプルアクセルは、わずかな回転不足とられてたのか

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notes and movies(1999.10~ part1)

2013-12-06 10:13:10 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
今回は茶色のノートからご紹介。
この頃は海外によく行ってたな。貧乏なのに

  

photo1:友だちと行ったロンドン&パリ。
photo2:家族と行ったフィジー。
photo3:今はなきユネスコ村w


photo4:友だちに教えてもらったマンガ。

若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『テレタビーズ1 テレタビーズがやってきた』(1997)

吹き替え版なのが実に惜しい かなり説明も入ってるし、本人らも喋ってるのに。
友だちの言ってた彼らの食べ物“タビートースト”に“タビーカスタード”も登場。

笑ったのは、ティンキーウィンキーがお気に入りのカバンに他のコのお気に入りグッズを入れていく話。
どー見たって入らなさそーなのに、デカいボールやスクーターまで「バッグに入れました」て冷静なアナウンスが入ってるw
結局みんな出しちゃうがトーストだけはそのままってオチ。

「カスタードをこぼしたのは誰?」で、テレタビーズランド中モッコリした蛍光色の足跡がついてて、
結局家の中まで続いてて犯人はポーだったんだけど、足にごってりカスタードついちゃってて汚い~

「転んじゃった編」では、ひたすらポーが転んじゃう話だし、
「水たまりに気をつけて編」では4人とも水にハマっちゃう。TVの中の子どもも雨の日も水と遊ぶ様子。
やっぱしα波出ちゃって途中で昼寝モードに入っちゃったんだけど、また見直した。

「タビートーストいっぱい編」では、バンバン出てきちゃって、テレタビーズの顔やらにバシバシ当たっちゃっててw
「いっぱい食べました」って食べすぎだ
タビートーストは真っ黒いニコちゃんマークみたいな顔型のホットケーキみたいだし、
カスタードはゴテゴテの蛍光色の飲み物だし、とってもグロテスクな好物。


『スモール・ソルジャーズ』(1998)
監督:ジョー・ダンテ 出演:グレゴリー・スミス、トミー・リー・ジョーンズ(声) ほか
『トイ・ストーリー』に出演した小さな軍人らの拡大版って感じ。
これ欲し~~~って思わせるカッチョいいマッチョ集団(巻末のCMでは1体4万円なり!
でも統率とれた軍隊のほうが悪者なんだよね、いいもんは気の弱いモンスターたち。
彼らの理想郷は自然豊富な“ゴーゴナイツ”ハイテク駆使しつつ自然賛歌がテーマか?
BSパラボラアンテナはあらゆる電磁波をカットするっていい知恵聞いた。


『アクロフィビア~高所恐怖症』
『スクリーム』シリーズを撮った監督? 映像がTVぽいのがちょっと気になる。
親しい人を亡くした原因が自分にあるという罪悪感で、
ある日突然恐怖症にかかるという症例で、大方、犯人は夫だろうって察しがつく作りだけど、
恐怖症でなくとも怖い“高所”に対する恐怖で思わず手に汗握ってしまう。

「恐怖心は相対的なもの。原因となったところ、風景、音、香り等と結びつく。
 屈したら終わり。止まる者は赤ん坊か老人か死人。前に進む者は戦士だ!
 戦士になりたい者だけついてこい」


『フラッド』(1997)

監督:ミカエル・ソロモン 出演:クリスティアン・スレイター、モーガン・フリーマン ほか
友だちオススメ。いろいろパニック映画でやり尽くした感があるけど、今回は洪水というかダムの決壊。
でも本当に怖いのは自然災害より人災ってとこか。パニックでルールが破られた時、人がどう豹変するか。
強欲、金への執着心もここまでくると恐ろしいもの。ドキドキハラハラで苦しいウォーターアクション

そーとーの水を使ったろーね。出演者も撮影中ずーーーっと水浸しのままでさぞかし大変だったことだろう。
水かさがみるみる増えて鍵を探すシーンは『タイタニック』にもあったな。
鉄則を頭に入れてパニック時にサバイバルする術を身につけられるかも!?


『ノートルダムの鐘』(1996)

原作:ヴィクトル・ユーゴ 監督:ゲイリー・トルースデール、カーク・ワイズ
声出演:トム・ハルス、デミ・ムーア、ケビン・クライン ほか
ノートルダム寺院を見たのをキッカケにフランスを舞台にした“最も美しい文章”と称される今作を初見。
パリ市民が王政から脱し、意識と知識を持つ選択と真実の自由に目覚めるまで、
不具で醜くも尊い魂を持つ鐘鳴らしカジモドが生きる権利を得て、誇りを持つまでを感動で描く

「ここにいる限り安全だよ。今ほど自分の醜さが憎いと思ったことはない。
 だが私は獣でも怪物でもない、人間なんだ。本が友だち、鐘の音だけは聞こえる!
 君の優しさは命と引き換えても惜しくないほど嬉しかった」

印刷機が王政を揺るがす悪魔の機械とされていたとは意外。
ジプシーは字が読めず(たぶん一般市民も)、知識を持ち、平等意識が芽生えるのを恐れたため。
書物は年月をかけて書き写され、寺院が図書館の役割をしていた。

「教会こそが知識を尊んできたのだ!」

顔が変形し、ひどいせむしで、耳も不自由になった男が、博識で立派な意識を持っているというのが
憐れみを誘い、胸がしめつけられる。
カジモドはエズメラルダの見た目の美しさの奥の、心の美しさも見抜ける目をもっていたのだ。


『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(1997)
監督:ジャン・ジャック・アノー 出演:ブラッド・ピット ほか
『ラスト・エンペラー』みたいな話。エゴが強く、人と関わるのが下手で家庭もかえりみなかった男が
チベットの過酷な環境と精神世界に触れて変わってゆく姿をゆったりと描いた。
圧倒的な自然美と平和を愛する穏やかな人々を脅かす戦争時代の波がなんとも恐ろしい。
ブラピをキャスティングしたのはよかったのかどーか?? こんなモデル系な登山家がいるだろーか?
彼のカッコ良さがもしかしたらネックになってるかも。

“旅する愛する者にバター茶をすすめ、お代わりは本人が戻るまでそのままにしておく”etc...
チベットの心温かい習慣がなんともいえない。
ダライ・ラマはブッダの生まれ変わりとか、彼を見てはいけない、先に喋ってもダメ、
彼より上に座ってはダメetc...でも、彼も現代に生きる1人の若者。映画に興じるブッダってのもいーかも。


『グッド・ウィル・ハンティング』(1997)

監督:ガス・ヴァン・サント 出演:マット・デイモン、ロビン・ウィリアムス ほか
物語っぽくない自然で温かい脚本。R.フェニックスやデカプが継承する、悩み巣立っていく青春スター系マットと
これまで以上に円熟味のある演技を極めたロビンの文句なしの名作。

嫌いだとは言えても愛していると相手を引き留めるにはリスクと勇気がいる。
賞を鼻にかけてるJはSを敗北者と憐れむが、それは自分が負けるのを恐れる裏返し。
心理学はそんな人の言動の裏返しの結論が多い。

「人はクセを欠点として考えるがとんでもない。妻が死んだ今となっては些細なことが一番懐かしい。
 完璧な自分より、相手にとって完璧かどうかが大切なんだ」

彼のように本当に痛みと挫折、悲しみを知ったセラピストこそ真のヒーラーなのだろう。
彼のようなヒーラーと出会って裸になって自分を見つけてみたい。でも答えはいつでも自分で探さなきゃいけないんだ。
なんて未知なる試練なんだろう

「君から学ぶことは何もない。本当に関わりたければ飛び込むしかないんだから」


『アンツ』(1998)
監督:エリック・ダーネル、ティム・ジョンソン
声出演:ウディ・アレン、シャロン・ストーン、クリストファ・ウォーケン、ダン・エイクロイド ほか
確かアメリカ行った時このポスターを見た。ちょうど上映中だった。
CGによる3Dの昆虫の世界のリアルな再現も目を引くが、それより蟻という完全な無自我の組織を選んで
まるで人間社会とまったく同じだと共感させるところが鋭い。
そして何よりこの豪華キャストを笑っちゃうくらい適材適所にキャスティングしたのがヒットポイント
ウディがまんまのキャラは、喋り方も彼そのもので、後からアニメーションをあわせて作ったんだろーか?

小さな水玉ひとつぶにのまれて死にかけたり、靴底のガムにくっついて踏まれたり、
ハエたたきに、虫めがねの炎攻撃、ほんと小さな蟻にとっては自然も人も
命を脅かす恐怖の世界ということを表すアイデアが面白い。

ずーーーっとカメラが引いていって、壮大なドラマが、アメリカの名もない公園の砂場の一角であるということが分かる。
虫たちも「私らは名もないちっぽけな存在だが、外は果てしない世界が広がってるんだ」
なんて他種同士話し合ってるところなんかがイイ。


『モンタナの風に抱かれて』(1998)

監督・出演:ロバート・レッドフォード 出演:クリスティン・S・トーマス、サム・ニール ほか
大自然に癒され、解放される魂。R.レッドフォードの奥深い包容力と感性が存分に発揮された1作。
3人(うち1頭)も同時に治すなんてウディのセラピストよりずっと優秀だ。
かなり繊細だといわれる馬、その心の傷を回復する過程が興味深く、馬の演技?も大したもの!

これは名ラストシーン。苦笑してしまい、別れがクール。
この辺は『マディソン郡の橋』も入ってる気がするけど、彼女はなぜ残らなかったのか?
単に大自然に解けた心のゆるみか、真のロマンスか? 家庭をとったのか?
都会の生活を捨てられなかったか? 先に不安を感じ、結果Tを再び傷つけるのを恐れたのかもしれない。
それとも毎日忙殺されて崩壊していた家族の絆を取り戻して、再びやっていける自信がついたのかもしれない。
馬が大草原を駆ける美しいフォルムが印象的。

“正しい恋愛のしかた”であったっけ? それを思い出した。
「バランスのとれた愛などない。どちらかが愛しすぎ、愛の強いほうが辛い」


『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)

監督:アンソニー・ミンゲラ 出演:レイフ・ファインズ、クリスティン・スコット・トーマス ほか

“戦争での裏切りは、平和な時の裏切りに比べれば子どもだまし。
 新しい恋人たちは臆病で優しい。だがすべてを破壊する。
 ハートは炎と燃える器官だから―――”

戸田奈津子訳。
圧倒的な砂漠の自然の美しさと、立ちはだかる自然の脅威、戦争の理不尽さ。
屈折した男の生涯に1度の恋愛には、巨大な悲しみと孤独と同時に、
尊厳死を選んで女の元へ帰ったという完結した至福さえも感じる。

「暗くて寒い恐怖はこの洞窟の中に閉じ込めてしまおう。私は水と魚が好きだから。
 ここからあなたに抱き上げられて墓に向かうことこそ自分が望んでいた理想の死に場所じゃないか。
 人はいつか死ぬもの。友人とともにあなたを待ってます」

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notes and movies(1999.10~ part2)

2013-12-06 10:13:09 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ユー・ガット・メール』(1998)
監督:ノーラ・エフロン 出演:トム・ハンクス、メグ・ライアン ほか
この2人の顔合わせのロマンスコメディはもうライフワーク化してる。
時代の先端をうまくとらえて等身大の恋愛を描く、恋人同士でXmasなんかに観に行くにはイイかも
なんだか本当にラブストーリーって感じ。あのおっきな犬はハンクスの愛犬じゃないかしら?
NYがオシャレな舞台となってて、スーパーからカフェテリアから大型店、老舗、いろんな人の暮らしが見れる。

「なぜ男は皆『ゴッド・ファーザー』が好きなのかしら?」「人生の知恵が凝縮されてるんだ

そーかねえ? でも、ほんと、メールやチャットはハマるよ。それで恋が芽生えてもごく自然だと思うね。
会って話せないこと、口で言うのもかったるくても文字だとなぜこんなに正直になれるのか?
その人の根源が見れて、自分も見えてくる。ほとんど中毒だね、こーなると。
メールホリックなんて症状が発表されても驚かない。返事が来てる時の嬉しさと安心感ってないもの!
で、実際会いたくなる気持ちも分かる。
でも、この作品に関しては、たまたま後から来たJのほうが事情を知ってるだけ
選択権があってリードしてたのはアンフェアだと思うな。


『バットマン&ロビン』(1997)
監督:ジョエル・シュマッチャー 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ジョージ・クルーニー ほか
友だちオススメだけあって、かなりアメコミの世界で、この荒唐無稽なノリについてゆくのに時間かかったw
ゴッサムシティ自体なにやら虚構な街っぽくて『スーパーマン』みたくヒーローが存在していることに慣れ、
守られていることに頼ってて、あり得ない怪人が出現しても驚かない。
それでもこの豪華キャストでムリにでも観客を物語に引きこんでしまおうとするハリウッドマジックには恐れ入る。

ゴシック調の街の暗い重厚な感じが魅力。CGだろうか?
スピード感あふれ、生身の人間だが大気圏外から真っ逆さまに落ちてもいつもスルスルのびるワイヤで助かる。
人間に近いヒーロー。戦う相手もゴジラのような怪物でなく、同じ生身の人間なのが面白い。


『レインメーカー』(1997)
監督:フランシス・F・コッポラ 出演:マット・デイモン ほか
何でも訴えて金を取る訴訟社会のアメリカ。どうしてこうなるのか?
卒業したての新米が身をもって実情を伝える。

ケース自体はどう見ても勝訴間違いなしの善悪そのままなのに、
高額で雇われる百戦錬磨のベテランは、悪をも正義に変えてしまう力を持っている。
彼と新米との法定での闘いが我々観客を引きこむ。

どんどん多種多様なケースが重なり、法も犯罪も猛スピードで変化して、倍増し、その対応を迫られる。
どこまでが真実、正義で、どこからがウソと悪かすら分からなくなる。
Rが敵の弁護士に「いつから堕落したんだ?」と聞くシーン。
“犯罪者にも守られる権利がある”倫理問題は多民族を抱えるアメリカではまさに難題。
いくら弁護士がいても足りないくらいなのかもしれない。


『隣人は静かに笑う』(1998)

監督:マーク・ペリントン 出演:ジェフ・ブリッジス、ティム・ロビンス ほか
マジ怖いシリーズってことで気になってたこの1本。ブリッジスが次第に隣りに潜むテロリストに
狂気に追いやられる真に迫った演技と、クライマックスのコースター展開にグイグイ引きこまれてゆく。
ラストは皮肉でここまで計算していたとは 日常に潜む無差別テロの恐怖が身に染みる。

テロリストの頭の回路は理解しがたい。
政府を批判して人権を守らせるのに、人殺しをしてたら本末転倒じゃないか!?

「誰かの名さえあげれば他に何も知らなくても皆安全が戻ったと感じる」

普段フシギに思ってる“フツーの人が犯人”の場合、裏にプロ集団が隠れているのかも・・・?
少年が朦朧と歩いて血が垂れるシーンはマジ怖い。妙に愛想のいい奥さんテロリストも。
隣人に疑いを感じても調べないほうがイイのかも?


『ALICE IN WONDERLAND』(1999)
監督:ニック・ウィリング 出演:ロビー・コルトレーン、ウーピー・ゴールドバーグ ほか
なんで吹替版なんだあああ 今度から棚分けようぜ。前もアリス関連のビデオが吹替えだったよなあ。
店員のミスか、吹替えしか置いていないのか・・・
これだけのキャストが勢ぞろいしてアリスをやってるってシチュエーションがそもそもおかしい。
でも皆なりきってる。何度映画化されても面白いのは、原作がいつの時代に読んでも
新鮮なアイロニーと奇抜さと謎に満ちているから。
どんどん進歩する映像技術は、児童文学の夢の世界をも見事に再現してくれる!


『シックス・センス』(1999)(劇場にて

監督:M・ナイト・シャマラン 出演:ブルース・ウィリス、ハーレイ・ジョエル・オスメント ほか
この映画は良さそうだから劇場で観たいと思った作品が、やっぱり良かったりするのも第六感だろうか?
この日、夜も眠れないくらいリアルな怖さと、冒頭ウィリス本人が念を押すだけのことはある、ラスト間際の“秘密”に唖然
『ゴースト』に『グッド・ウィル・ハンティング』『シエスタ』を混ぜたよう。とにかく子役に注目!

「僕には死人が見える。彼らはどこにでもいて自分が死んだことに気づいていない」

「父の銃を見せてやろうか」と頭を撃たれた少年が怖い!

「I miss you, too. もう仕事も済んだ。ひと言いいたい。君が一番大切なものだったと。
 君が目を覚ましたらすべてはうまくいくよ」

一番思ったのは、他人に頼みごとするんだし、それでなくとも怖いんだから、
万一幽霊として出てくるなら、予告してから、身なりを整えてからにしてよね
撃たれて1年も妻と話すこともなく、すれ違ってたってのはちょっとムリあるかも。
それにCの母には見えていたのか? それが謎。


『ワイルド・ワイルド・ウエスト』(1999)(劇場にて
監督:バリー・ソネンフェルド 出演:ウィル・スミス、ケネス・ブラナー、ケビン・クライン ほか
このサントラも売れまくり。ノリの軽いウエスタン・コメディだったのか。
奇想天外。軽めに楽しむにはいいかも。
ケネス・ブラナーがかなりキレてる演技で誰だか分からないくらい。
途中、砂漠シーンがブルーバックだってのがバレバレ。作りが粗いんでないの?
義胸?に水を入れて2人で褒めあうのをゲイと勘違いする助手w
すかさず犬がポーズとってビクターになっちゃうのが一番ウケた


『僕のバラ色の人生』(1997)
監督:アラン・ベルリネール 出演:ジョルジュ・デュ・フレネ、ジャン・フィリップ・エコフェ ほか
このままニューハーフの道に進んでいく人もいるもんね。
性と体が反対っていうトラウマが医学的にも認められてきてるし、
リュドがラッキーだったのは、親と家族の愛情に包まれて、自立心がすでに育てられていたこと。
性転換に対して後ろめたさや恥ずかしさを持っていないことかも。


『パッチ・アダムス』(1998)
監督:トム・シャドヤック 出演:ロビン・ウィリアムス ほか
どんどん感動作に出演してるロビン。笑えるヒューマンドラマの顔って感じ。

「医師として患者に死を恐れて待つより、笑い、ユーモアで生に対する抵抗力をつける手助けをするべき」

“過度の幸福感”とは一種の躁状態か? 同じ精神病にかかるならこのほうがいいな。まさにロビンにピッタリな役!
産婦人科の大切な客を迎える入口に、女性の脚を広げたディスプレイをするなんて笑える。
世の中の苦しみも悲しみも、人には「笑う」という武器があるんだ。
勉強しないでもトップの成績でパッチは天才肌だったのかも。だからこそ抱える悩みも深かったことだろう。
病院のシステムに対する不満は尽きない。
本来の意義を忘れてマニュアル化してる先生連中に観てもらいたい1作。


『8mm』(1999)

監督:ジョエル・シュマッチャー 出演:ニコラス・ケイジ ほか
マジ怖いシリーズ。これを劇場で観たら本当に寒かったろうな。一度引きこまれたらラストまで息を飲む展開。
ケイジがまたいい味出しちゃってる。ほんといい俳優だなあ。

こんな暴力に性的興奮を感じるのは人間だけ。なんて複雑で地に墜ちた姿だろうか!?
“この世界にハマったら戻れない”というのは本当か?
トムは悪に魅入られはせずとも普通の生活に戻れるだろうか?
これはSFでもフィクションでもなく、本当に実在していそうな話だから余計に怖い。
マシーンのような存在は外的環境でなく、暴力に無感覚か誤った反応を示す脳細胞の突然変異じゃないだろうか?
悪に生まれた者、何かしら理由を見つけなければいられない。ハリウッドの影を見た気がする。

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notes and movies(1999.10~ part3)

2013-12-06 10:13:08 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづきで茶色のノートのラスト。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『イン&アウト』(1998)
監督:フランク・オズ 出演:ケビン・クライン、ジョン・キューザック ほか
なんだか能天気な1本だったなあ。クラインがなぜか若く見える!
最近はコメディ俳優として板についてきた感じ。
ゲイがどうだのってより、これほどハリウッド業界を皮肉って愚弄してることに注目w

「皆ゲイなの? トワイライトゾーン?!」w
この変な喋り方の女優『隣人は~』にも出てた。なにげによく見る。

俳優の恋人はいつもトップモデルで、彼女らはいつも“吐いてる”ってのもブラックジョーク。
トム・セレックの濃い容姿は、映画のフィクション以上のリアルさを醸し出してるし、
バーバラ・ストライサンドがゲイいち押しとは知らなかったw
常にオシャレで清潔、アート志向なのが系統か・・・勉強になるなあ。
“男らしい男は踊らない?”マッチョ系をとことんバカにしてる。
そういえばシュワちゃんのダンスは観たことないぞ。
けっこう自分でも気づかないゲイ志向はいるのかも??


『マーキュリー・ライジング』(1998)
監督:ハロルド・ベッカー 出演:ブルース・ウィリス ほか
暗号を自閉症の子が解くってアイデアはどっかにあったような・・・?
今作はウィリスが『シックス・センス』を完全に演じるためのプロローグだったといえそう。
子役もなかなかだけど、あの子にゃ誰もかなうまい。

通りで秘密を話している時に撃たれちゃうシーンはヒッチコックっぽい。
愛国心が口ぐせのアメリカ人にとって国防の連中に裏切られるのは皮肉。
ハイテク機器を駆使したやりとりが現代風。
部下の彼女がいうとおり「これからは暗号はローテクの時代」かも?


『セブンティーン』(1997)

監督:ガイ・ファーランド 出演:ブラッド・レンフロ、ケビン・ベーコン ほか

「何て言った?」「真実のみ。なぜ金持ちなのに?」
「みんな借り物さ。俺もテキサス出身の訛りがあった。5年間流れて今も空っけつだ」
「ワシントンが桜の木を切ったのは自分だといった勇気の話と、4kmも石を投げたという話を信じるかい?」
「いいえ」「私もだ。人はウソをつくものなのさ」

'60のヒット曲をBGMに、移民問題をからめつつ、少年が大人になってゆく成長過程を演じたレンフロ。
ポストデカプリオと言われ、マット・デイモンらとともに次世代を担う注目株の1人。
苦労を舐めてきたって感じのどっしりした父を演じたマクシミリアン・シェルあっての作品。


『Message in a Bottle』(1999)
監督:ルイス・マンドーキ 出演:ケビン・コスナー ほか

「人生は円のように完璧なものもあれば、そうでないものもある」

これがコスナー主演でなかったら、ラストがこう気分の悪いものでなかったら、
今作の完璧ロマンティックストーリーに酔えたのに! 他に考えられなかったろうか?
悲劇のほうがハッピーエンディングよりハクがつくと思ったか? アイデアはポリスの歌か?
とにかく、年配の男女の分別わきまえた初恋のような話の展開がイイ。
そして老境に入ったポール・ニューマンの父親演技!

「関係ないだって? 息子のことが関係ないなら、俺に何が残る? 味方は誰なんだ?」

嵐と分かってて海に乗り出した男は賭けたのかも知れない。
Tへの想いの真剣さと、妻からの承諾を求めて。
彼が死んだなら妻の彼を引き留める想いが強かったのかもしれない。
それにしてもアクシデントは何の予告もなく起こるもので、こんな計画のようにではない。
GがTに会えたなら単純にこのロマンスに酔えたのに。波と砂と潮の香りとともに。
この後、ボトルみたいにGがどこかに流れ着いてたってオチなら、コメディにもなっただろう。


『影武者』(1980)

監督・脚本:黒澤明 出演:仲代達矢、山崎努、倍賞美津子、桃井かおり、萩原健一、隆大介 ほか

[1巻]
久々の黒澤作品。週末にこんな映画を観れば、年末かなにか特別な時間に思えてくる。
主役を2役やってる大御所の仲代もすごいが、例えば馬を走らせる信長のイスを差し出す名もない少年ですら清清しい。
スパイは猿のように音もなく岩山を鮮やかに跳び回るし、盗っ人の動きも音を出さずつぼを割るなど見事。
1シーンごとに古代ロマンと驚きが満ちていて、時代劇なんて今さら・・・って思う人にも、
日本を知らない外国人でもこのエンタテイメントは伝わるだろう、というのが黒澤作品の素晴らしさ。
山なりに大勢の侍が列も乱さず行進してゆくシーンひとつずつが美しい絵になり、
プロット、セリフも練り上げられた面白さにはムダがない。さてこの後どうなるか・・・?

[2巻]
ジョージ・ルーカスとフランシス・コッポラがなぜか外国語アシスタントとして参加したとテロップに流れてた。
志村喬、藤原釜足ら昔ながらの黒澤ファミリーの名もあるが、コスチュームと遠距離のショットで誰だか分からないのが残念。
桃井かおりも側室に徹し、ロマンスはないが3Hのスペクタクル、ミステリーは飽きさせない面白さ。
ラスト、見せ場の馬が一斉に駆ける戦闘シーンは圧巻
その後の死の混乱と静けさはカラーのリアルさはあってもかえって生々しさがないような感じ。


『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』(1999)(劇場にて
監督:ダニエル・マイリック、エドゥアルド・サンチェス 出演:へザー・ドナヒュー ほか
地図を1枚しか持ってないってのもあれだが、川に捨てるってのもアンビリーバブル!
樹海に入るならトランシーバーとか、帰らなかった時の連絡先くらいの準備はすべきじゃない?
ずーっとカメラに撮ってるってゆーのも映画向け。レンズをのぞいてると現実逃避できるってのはあるけど。
一瞬映った男の影がちょっとブキミだった。

TVのドキュメンタリーを観ているみたいで、映画を観てる感覚を忘れそうになった。
こりゃまったく低予算だよな~。アメリカ人は今作にどんな興味を持ったのか?
魔女とゆーより、ここで死んだ人々の霊魂の仕業、はたまた森で迷って集団妄想にかかった3人の男女の話ってとこ。


『スクリーム2』(1997)
監督:ウェス・クレイヴン 出演:ネーヴ・キャンベル ほか
シリーズ3まで公開される、映画オタクのためのひたすら殺して犯人探しをする今作の中にも
たくさんの暗黙のルールがあるのが面白い。

ポイント1:黒人は真っ先に殺される?
ポイント2:「2はもっと殺しと血を多く、プロットも凝らなきゃダメだ。でも2には駄作が多い」w

C役のコ面白くて良かったんだけどなあ。犯人どころか脇役のまま殺されちゃって、
3じゃあの軽妙でオタッキーな解説が聞けないじゃん。

前回誰がいたっけって忘れてても今作は今作で楽しめる。
シドニーがだんだんアクションスターみたく鍛え上げられて、もう殺人鬼なんか目じゃないんじゃなかろうか?
共犯がいたとしても思わぬところから急に出てくる超人的な身のこなしは映画的。
でも殺人鬼に追われたらどう逃げる?ってゆう参考になるのも本作ならでは。


『ベルベット・ゴールドマイン』(1998)
監督:トッド・ヘインズ 出演:ジョナサン・リース・マイヤーズ、ユアン・マクレガー ほか
小規模の映画館での公開ながらロングランだった今作。日本のグラムロックファンも根強かったことをしのばせる。
どこまでもボウイに近くて、どこまでも平行している虚構。
どっかこっぱずかしくて、真のファンと本人が観たら、『ラットルズ』みたいな世界。
♪20th Century Boy のボラン役は誰? ♪Satellite of love ほか好きな曲もいっぱい
ジギーもあのままだったら狂言殺人事件も起こしかねなかったろーなあ。
そこはでもボウイの賢いところ。ヤク中の時でさえ魂は売らずにいたから、今も健在でいられるしなやかなアーティスト。
今作はRock'n Rollとsuicideした男たちのその後バージョン。


『カラー・オブ・ハート』(1998)

監督:ゲイリー・ロス 出演:トビー・マグワイア ほか
ハッピーエンディングなのに薄ら暗い余韻の残る『トゥルーマン・ショー』みたい。
要は「変わろうと思う心が自分を変える」
「変化、選択、自由の裏には常に不安、危険、悪や毒も受け入れなくちゃならん」ってこと。

HIV感染に大気汚染、人口肥大による飢饉を当たり前に話す授業からして
TVの中の偏ったドラマよりも変テコワールドなのが今の現実だっていうフリ。

TVドラマオタクを演じているのはもしや、『シーバー家』のあの子?!
妹役もどっかで観たことあるよーな・・・?
白黒とカラーの違いだけ、日常の些細なことに感動する姿に、この世の美しさを再認識。

ラストに流れるどこまでもレイジーな♪Nothing's gonna change my world がなんともいえない。
それにしてもTVの世界で妹は満足なのか? 虚構にハマったヤバい状態なんじゃないの?
「お先真っ暗」とか「人生バラ色」に見えるのは、本人の気持ち次第なのかも。
でなければこの世も虚構なのか!?


『プラクティカル・マジック』(1998)

監督:グリフィン・ダン 出演:サンドラ・ブロック、ニコール・キッドマン ほか
2大スターの美の競演がなんといっても見所。
それぞれ対照的な個性を最大限に生かして、姉妹のつながり、女の性、恋愛の喜びと悲しみを描いた。
運命を半分受け入れ、半分拒絶し、立ち向かおうとするブロックのほうがちょっぴりおいしい役所かもしれない。



【読書感想メモ】
「ムーミン谷の彗星」トーベ・ヤンソン著
「たのしいムーミン一家」トーベ・ヤンソン著
「ムーミン谷の夏まつり」トーベ・ヤンソン著


【歌詞をメモした曲】
♪FEARLESS/C.LAUPER


【イベントメモ】
「ロンドン&パリ」1999.10.27-11.2→詳細はこちら
「千ヶ滝温泉」「トリックアート美術館」@軽井沢
宝島コレクションマーケット@東京ビッグサイト
「劇団四季 ライオンキング」@四季劇場[春]
フィジー 1999.12.2-6
新田ライブ@大塚Beckers?
フリーマーケット@代々木公園
お台場観覧車、横浜ラーメン博物館、みなとみらい大観覧車、ユネスコ村、森林公園


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