メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

図書館で借りたCDシリーズ~The Next Day/David Bowie ほか

2016-05-17 13:16:09 | 音楽&ライブ
ボウイはスタジオアルバムのほうが好きだから、ライヴ盤は聴いてなかったので借りてみた。
まだ聴いていないアルバムも発見v


Stage/David Bowie(1978)


【ライナー抜粋メモ~信貴朋子】
1976年の「Station To Stationツアー」で日本がフラレてしまった痛手はファンの心に大きな傷を残していた。
本アルバムも延期された後に発売され、日本公演チケットも発売された。
1973年以来の来日で、チケットの売れ行きは凄まじかった。
(昔はどう買ってたんだろう? 何日か前から店頭に並ぶとか?

1977年、『Heroes』のセッションを終え、あれほど忌み嫌っていた祖国イギリスの音楽界にボウイは自ら足を踏み入れた。
悪魔的ビジネスの餌食となって、消耗しきっていた彼は、ベルリンで回復していた。

『マーク』(ボランの番組)にゲスト出演した際は「素」に見えた。
サラっと「この間、B.クロスビーとクリスマス番組を撮り終えたんだ」という発言は、ファンを震え上がらせた。

その後、ボランの事故死のニュースが飛び込み、新聞に大きく掲載された葬儀の報道では、
抱え込まれるようにようやく立っている悲痛なボウイの姿があった。
彼はボランの遺族のために信託基金を設立し、経済的援助もした。

ようやく新たなビジネスに取り組もうとしていたところに、B.クロスビーの急死が伝えられた。
ボウイとの共演番組は皮肉にも追悼番組として放映され、このデュエット曲は、シングルとしてリリースされ、好成績を上げた。

 

息子のためにナレーションを引き受けた『ピーターと狼』など、「最近の彼は何がしたいんだ?」と言われても仕方ないほど
いろいろなプロジェクトに手を染めた。
アフリカでマサイ族と飛び跳ねたりして、エネルギーを探っていた。

このライヴアルバムは、実はコンサートを忠実に再現はしていない、かなり特殊なもの。
観客のリアクション等は極端に削除され、まるで臨場感が感じられない。曲順もまったく違う。

実際のライヴは、バランスよく曲が並べられ、徐々に興奮の頂点に誘う絶妙な構成だったのを
敢えて、年代順に組み替えたのは、実況録音盤でなく、作品の1つとしていることが分かる。

ライヴのOPがまさか♪Warszawa だとは・・・。静まり返った客席を一気に興奮の渦に巻き込む戦略。
しかし、ボウイはなんてにこやかで、優しい表情をしているのだろうか。

「困ったことに、もう演じるべきキャラクターがない」と自身が言ったように、あまりにまとも過ぎる。
『ローリング・ストーン』誌も「自分自身を演ずるボウイ」と謎めいたタイトルをつけた。
ボウイは、いつのまにか帰っていく場所を失っていたのである。

 


The Best of David Bowie 1974-1979/David Bowie(1998)

♪Knock on Wood のカバーには驚いた!

【ライナー抜粋メモ~信貴朋子】
「変わらず」にいる継続の美学が賞賛されるのに対して、ボウイは「ずっと変わり続けてきた」
「次々と新しいことを創り出してきた」という「変容の美学」で喝采が与えられている。

20C末を目前にして、世の中はかつてないスピードで変化している。
技術革新による利便性の進化だけでなく、旧概念、不要なものがものすごい勢いで消滅、圧縮されている。
その転換期に私たちは遭遇している。

彼は過去を美化したり、固執することを一貫して嫌ってきた。
“ボウイらしい音”という表現では噛み合った会話ができない。
“ジギーの頃”“レッツダンスの頃”などの情報がないとイメージできない。

 

その意味で、この5年間は大変面白い時期だ。
彼の興味の対象はクルクル変わり、住む場所も転々としていた。

『ジギー・スターダスト』は、異星から来たロックスターが神格化され、やがて狂い、見捨てられ、自殺するという
ショッキングなストーリーで、初めて「コンセプトアルバム」という概念を打ち出した。
(あれ、ビートルズの『サージェント~』が最初じゃないのか?

「トータル・パッケージ」と呼ばれたイメージ戦略で、ボウイはジギーと同化され、信奉者を増やした。
その幻影に消耗し、突然休止を宣言。

さらに、アンテナは、ソウルに向かい「プラスティックソウル」を生み、グラムロックが終息した。
ヨーロッパ、ベルリン、日本、アフリカなどに興味は広がり移る。

 

<各曲の解説>
♪Sound + Vision
イーノやイギーとで作った手法「ニューミュージック」は、音、言葉、イメージ、色などを同列に置いたことから始まった。

♪Fame
ジョンとの共作のスマッシュヒット。
あれほど欲しがったスターダムを手に入れた途端、逃げ出したくなるという共通する矛盾を自嘲的に書いた。

♪John, I'm Only Dancing
'72発表された頃はバイセクシュアルな内容が過激すぎると敬遠された。

♪1984
J.オーウェルが描いた社会は、工業化の狂気、家族の呪縛と腐敗、性の崩壊など、
問題を先送りし、責任放棄の結果が我々の未来を歪めるというテーマ。

(ジョン・ハート主演の映画はこちら

♪DJ
「人気者」がいかに実体がないか。自分が踊っているのか、踊らされているのか。

♪Beauty and the Beast
相反する価値観が共存し、我々はどちらも否定できない。
毎日、演じる役は入れ替わるのだから。

Boys Keep Swinging
このPVで、ボウイはあっと驚く女装で自分をパロディ化して見せている。
(初めて見たけど、怖いよw ボウイの踊り方って特徴あるよね


The Next Day/David Bowie(2013)


【ライナー抜粋メモ~吉村栄一(2013)】
(“これは、できればアルバムを最後まで聴き終えてから読んで欲しい”とあったけれども、先に読んでしまった/謝

2013.1.8、公式サイト(bowie.net)では重要なニュースがあると言われていたが、
サイトの閉鎖や、引退宣言なのではないかという不安と諦めしか持てなかった。
しかし、本当に意識が沸騰するようなニュースだった。

ボウイの復活! 二度と聴けないと思っていた新曲が聴ける! 世界は涙した。
Where Are We Now? は、119か国のiTunes Storeで配信されるや、UKシングルチャートで20年ぶりの初登場トップ10入り(6位)。
アルバムも予約受付開始後、24時間で27か国のiTunes Storeで1位(日本は最高位2位)となった。
ガガほか、たくさんのアーティスト、作家らがツイート、Facebookで喜びを表現した。

♪Where Are We Now? は、77年の「ベルリン時代」に題をとり、映像には、当時借りていたトルコ人街のアパートや、
三十数年前の風景が描写されている。
監督は、現代美術家のトニー・アウスラー。ボウイの横に映っているのはトニー夫人で、美術家のジャクリーン・ハンフリーズ。
ボウイが着ているのは“引退した”豪華客船のTシャツ。

あまりに内省的で、美しすぎ、郷愁を誘い、遺言になるのではないかという危惧を抱かせたのも事実。
1999年の『hours...』の時も同じだった。

♪Thursday's Child のPVでボウイが演じるのは、未来と可能性の喪失を悟った男。
♪Where Are We Now? では生=命そのものの喪失を悟った男。

ジョナサン・バーンブルックのアートワークもさまざまな憶測を呼んだ。

ボウイは2004年の『Reality』ツアー中に心臓発作を起こして緊急手術。
その後の活動は慈善などに限られた。他アーティストとの共演も途絶え、
パーティや近所の散歩の隠し撮り写真が掲載されるだけ。

しかし、ボウイは完全に状況をコントロールして、自らの復活劇をハラハラドキドキのロックンロールショーに仕立て上げた。
こんなに素晴らしいフェイクを、本当にありがとう!

約30曲がレコーディングされ、14曲にしぼられた。
多作家のボウイは、時の勢いでアルバムを作ることも多かった。
でも、今作は違う。10年ぶりの新作。考察・熟考が詰まっている。

メンバーは『heathen』『Reality』の気心の知れた仲間ばかり。
プロデューサーはトニー・ヴィスコンティ
パティ・スミスとの共演で知られる日本人ヴァイオリニストの田口浩子さんも参加!

日本盤にのみボーナス・トラックとして♪God Bless The Girl が収録!
世界中から一斉に「えこひいき」だとの声が上がっている(w

ボウイは、東日本大震災に心を痛め、自らの復活後に大島渚監督が死去したことを受け、
真心のこもった弔辞を贈ってくれた。


 

<各曲の解説>
♪The Next Day
トニーによると、ボウイは、中世の英国の暴君を題材にして書いたそう(ヘンリー8世か?)。

♪Dirty Boys
冒頭の詩の「タバコロード」は、アメリカ南部の貧しい地域を描いたアースキン・コールドウェルの小説のタイトル。
ジョージ・フォード監督により映画化されている。

♪The Stars(Are Out Tonight)
「売りたいものではなく、言いたいことがあるからアルバムを作った」というボウイの発言通り。
歌詞の名前は、それぞれハリウッドスターの名前だろう。
サテュロスは、ギリシア神話の半獣神で、怠惰、音楽と酒、女性、美少年を好む種族。

♪Love Is Lost
ボウイのコーラスの多重録音が聴きもの。4人編成だが切迫感が凄い。
ボウイのシンセサイザーも懐かしい音を出している。
鋤田さんの写真集で73年のミニ・モーグ・シンセサイザーを弾く写真にとても感傷的なコメントをしている。

鋤田正義さんのボウイ写真集『Speed of Life~生命の速度』

♪Where Are We Now?
実は、原型はおそらく、ボウイが自身の役で出演したBBCのコメディ『エキストラ2』の♪Little Fat Man だろう。
DLオンリーのこの曲のカヴァーアートは『Diamond Dogs』ツアーのステージ写真の天地をひっくり返したもの。

そのライヴを収録したアルバム『DAVID LIVE』の写真に対するコメント
「ボウイは理論的には生きているだけという状態に見える」を思わせる。
この曲のタイトルは、映画監督ダンカン・ジョーンズの『月に囚われた男』の冒頭部分に出て来る。

♪Valentine's Day
聖ヴァレンタインを主人王にしている。

♪If You Can See Me
ボウイならではのドラムン・ベース(ジャングル)ナンバー。

♪I'd Rather Be High
戦地から戻った兵士のPTSDを描いた。
ボウイにとって、このような「狂気」は、70年代はじめから常に切り離せないテーマだった。

♪Boss of Me
愛娘に向けた純粋な人生賛歌のようにも聴こえる。

♪Dancing Out in Space
イギーとの共作『Lust for Life』のようなビートにまずビックリ。
それが作られた頃のベルリンでのイギーとの交流を描いた映画が準備中だそう(立ち消えたか?

♪How Does the Grass Grow?
インスト♪アパッチ で有名なジェリー・ローダンとの共作とクレジットされている。
ローダンはアンソニー・ニューリーに影響を受け、ボウイと同時期にデッカに所属していた。
曲名は、英国軍が銃剣で的の人形を刺す演習の時の掛け声のこと。

♪(You Will) Set the World on Fire
『Tonight』と同じアール・スリックがギター。60年代のアメリカを描いているのも興味深い。

♪You Feel So Lonely You Could Die
最後に♪Five Years のドラムパターンが出てきて驚愕。

♪Heat
歌詞の「三島の犬」とは三島由紀夫の「牝犬」、「雪の中の孔雀」も三島の「孔雀」を想起させる。

♪God Bless The Girl
ガールはアメリカという国そのもののメタファーに聴こえる。



[lylics]

♪You Feel So Lonely You Could Die

人々が詰め込まれたビルディング
憤怒に満ちた風景

灰色のコンクリートの都市
雨は街を濡らす

私は君をきちんと見(まみ)えたい

血塗られた歴史の部屋の扉を
君が閉じてしまう前に

友よ、君は鬱を抱え
人は君を好くことがない
音もなく君は去るだろう 行き先もなく

私は望む
君が死にたいほどの淋しさを
感じるだろうことを



♪God Bless The Girl

ジャッキーは自分の仕事が大好きだ
その仕事は愛される
かけがえがなかったから

彼女は、これが天職なのと言い
ジャッキーは仕事を愛していた
それしかなかったから


部屋の隅に座りこみ
恐れすぎて逃げられない
鎖を放たれた奴隷のように

神よ、その子にご加護を
そして

私は君を傷つけたいわけではない
ほんの少し楽しみたいだけ


(なぜ、ボウイが日本にだけ、この曲をプレゼントしてくれたのか?
 解説者は、“ジャッキーとはケネディ夫人のことか?”と書いていたけれども、
 訳者は“その子”と訳したように、girlとはいえ、私はみんなにボウイが“護りたまえ”と
 祈りを捧げてくれたようで涙した。

 どんどん、スピーディに、複雑怪奇に変貌する世の中で、生き抜いていかなければならない
 私たちに祈りを残してくれたのではないだろうか?





コメント

topics~子ども乗せ自転車の安全 ほか

2016-05-17 11:37:32 | テレビ・動画配信
昨日の地震は怖かった

あれで震度3なら、熊本の震度7が2回、その後の余震も震度5って、、、

ニュースでは「原発は停止していましたが、点検作業をしているとのことです」て普通に話している。
地震のたびに近くの原発の状況を恐れなきゃならないって、一体どんな国なの???

地下鉄はすぐ走りはじめたけど、都内の複数のエレベーターが停まったって、
パニ障にとってはそれほど恐ろしいニュースはないっ



図書館で借りたCDシリーズ。

イルカ全曲集
カラオケで♪なごり雪 を歌ううち、ほかの曲も聴いてみたくなった。
フォークシンガーソングライターのイメージが強いけど、やっぱりベスト盤もそんな感じ。
中島みゆきさんと同じ匂いを感じる。失恋系が多いかな。



最近の気になるトピックス。

子ども乗せ自転車の安全


事故の例:

自転車は倒れ、赤ちゃんは頭を打って亡くなった

Q:なぜ送り迎えに自転車を利用する?

2歳の男児母:
保育園が遠い。ベビーカーだと20分くらいかかる。
普通の自転車より慣れるまで時間がかかった。
すごく怖いので、最初は少し練習した。

子どもが足をバタバタするので、だんだんシートベルトが緩んでくるのに気づかなかったり、
自分でシートベルトを外していることがあるので心配。

母2:
電動自転車自体がすごく重いので、倒れた時につぶされたらいけないと心配になる。

5歳の男児母:
1歳までは前に乗せて、2歳からは後ろに乗せている。常に前に見えるほうが安心だから。


Q:気をつけていることは?
・近くに行く時も必ずヘルメットを着用する
・チャイルドシートに乗せて、シートベルトをつける
 

<安全を守るためのポイント>


 


アメリカ オバマ大統領が広島訪問へ

「見て、聞いて、広島を知ってもらいたい」

<これまで広島を訪れた人々>
 
パウロさんは日本語でスピーチしていた



ゴルバチョフさんが資料館の感想メモに書いたコメント
 

アメリカには原爆投下はいまだに、“第二次世界大戦を早く終わらせるには必要だった”という意見が多い


【被爆70年】「原爆投下は正しかった」アメリカ人の56% しかし若者を中心に徐々に減少(調査)

外国人に人気の日本の観光スポット ランキング 2015
広島平和記念資料館(原爆ドーム、広島平和記念公園)は2位

実際に「広島平和記念資料館(原爆ドーム、広島平和記念公園)」を見ると、
これまでの考え方に疑問を持つアメリカ人も多いという。

(関係ないけど、ランキングの16位に「松本城」が入っているのも嬉しいv

 


「私たちが死ぬまで、息が止まるまでは諦めませんよ」


熊本地震関連



コンクリートのなんと脆いことよ。これをまた爆音で直すんだね・・・

テント村は今月いっぱいに閉鎖する予定

親戚を頼ったり、アパートを借りたりして減ってきているが、まだまだたくさんの人が寝泊りしている

ヘルメットで登校する子どもたち

親がクルマで送り迎えしている様子もあった

その学校の施設内にはまだ200人余りが避難している


学校内も
 

日常生活では、まだ水道が使えない「断水」状態がつづいている
 
冷凍食品をレンジで温め、洗わずに済む紙のお皿を使っている/水はポリタンクのもの

20cm傾いてしまった家。戸も開かないので、基礎から作り直さなければならない。

「り災証明書」の発行が遅れて、勝手に手をつけることが出来ない

隣りの家に崩れた家屋が乗っていたため、役場に相談したら、被害状況を写真に撮っておけば、証明書が出せることが分かった。

やっと空きを見つけて入ったマンションも補修が必要な状態だが、「仕方ない」


民間賃貸住宅の家賃を行政が負担する「みなし仮設」認定にも「り災証明書」が必要

「り災証明書」の発行が遅れている理由
自治体も被災し、個々の家の調査開始が遅れたため。
他の自治体のヘルプも受けて、急ピッチで進めているが、全壊・半壊などの認定は難しく、
被災者は全壊と思っていても、食い違うことがある。

決められた項目に点数をつけた合計なので、1点の差で認定が異なるケースも出てくるため、
認定に立ち会う、納得いかない場合は再調査をお願いする、など積極的なアプローチも大切。
実際に、再調査した結果、全壊に認定されて、支給される金額が増えたケースもある。



家財道具もいちから揃えなければならないが、家電量販店も被災し、店内に入れないため、
駐車場にテントを張って営業。カタログ注文で対応している。

「普通の日常生活を送るのに、ざっくり言ってどのくらい費用かかりますか?」と店員に見積もってもらうと、
「60万ほどあれば最低限は揃うのかなと思います」
(amazonとかリサイクルショップとかなら、もっと安く入手できるところがあるのでは?


熊本地震から1か月@あさイチ
全壊・半壊、再建・補修などで支援金が異なる複雑な「り災証明書」について説明していた。

「り災証明書」


明日は我が身。
自然の活動は地球が生きている証だけれども、自然破壊、原発、人口過密、都市づくり、システムづくりなどはヒトの問題。
過去を忘れず、学び、1つ1つ、1人1人が考え直していかなきゃならない。


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