フィギュアスケート世界選手権2019 男子フリー
上記の後すぐに放送された2時間10分番組
「メダリスト」って題名をつけてしまったから
今回、ユヅくんの単独インタビュー状態になっちゃったね
セレモニー
ネイサン・チェンの優勝インタビューはすっ飛ばしてた 金メダリストなのに
コーチにも「Thank you」と頭を下げるユヅくん
ネイサンともハグ
表彰式をすべてライヴ中継って日本開催だから?
最近は始まるだいぶ前から特集番組をいくつも企画して
それぞれの選手の練習、オフ風景に密着するのが常になった
着物姿の女性たちがいろんなモノを持ってレッドカーペットを歩く
アナ:連日チケットはSOLD OUT、超満員で行われた
やっぱり! ファンは相当前からみんなで情報集めて、協力し合って取らないと
年末ジャンボクラスの確率じゃないかな
そして、リンクに近いほど高額
それを毎回、国内外で観戦に行く日本人のスケート熱は、選手に負けるとも劣らないと毎回思う
1人ずつ紹介され、FSの曲がかかり表彰台に上がる
さすがに1位の台にジャンプで上がらないネイサンw
それぞれメダルをかけられて、花をもらい、誰か知らない人と握手
軍服みたいな格好の方々が敬礼して、国旗が上がる
アメリカ国歌が流れると胸に手をあてるネイサンとゾウ
ディフェンディングチャンピオンらしいネイサンと
嬉しくて仕方ない笑顔のゾウ
みんなで写真撮影
手を振りながらリンクを周る3人
ノーカットの羽生結弦のFS これは観たい
これでどうしてネイサンと点差が出たのか素人目には分からない
ネイサンの演技も流して比較して観たかった
芸術的にも見どころたっぷりで華やかで、いつまでも余韻が残る
感動で感極まったのは、地元日本人だけではなかったはず
キス&クライでの会話
"How do you feel?"
"Tired"
頑張ったもんね 笑うコーチ
試合前インタビュー
羽生結弦:奪還というか取りに行くぞという感じですね みんながピークの中で勝ちたい
宇野昌磨:
世界選手権で1位を取りたい
そうやって自分が順位を気にしてあんまり試合をしてこなかった中で
あえて順位を気にする
宇野くんの試合後インタビューがなかったよね
ネイサン・チェン(今シーズンは出場した全ての大会で全て優勝):
ショート2本、フリー4本は確実に4回転を跳んで全て決めたい
羽生結弦SPハイライト
キス&クライで
羽生:I think I didn't trust me.
(自分を信じていなかったと思う)
自己ベストを15点以上下回る
宇野昌磨の点数が91と聞いて「何刺さった?(回転不足)」と見に行く羽生
記者:フリップ転倒
羽生:いや、そんな点数引かないでしょ マジで?! ちょっと待ってくださいね
SP後会見
羽生:
謙虚になってはいけないなという風にすごく思いましたし
やっぱり自信を持って、もっと王者らしくいないと駄目だなと思いました
鍵となるのは冒頭の4回転ループ
これは去年のロシア大会の公式練習中に右足首を負傷し、長期離脱の原因となったジャンプ
前日の公式練習
何度も何度も4ループに挑んでいた
試合当日 朝の公式練習
曲をかけてかけての練習が始まった
4回転ループは着氷でバランスを崩して手をついたが
その後のジャンプは綺麗に成功させていた
ブライアン:すごく良くなっているからそのままいこう
頷くユヅくんだが笑顔はない
練習後は映像を見ながらチェック
たった一人リンク脇に残って調整
ジャンプのタイミングなど約8分半イメージトレーニングを繰り返した
練習が終わり、廊下を歩く羽生の手元にもタブレット ここでも演技を確認
本番間近のバックヤード
いつものように音楽を聴いて自分の世界へ入る羽生
スマホでも演技の確認は出来るからね その後マッサージ
ネイサンさんはバスケットボールのドリブルでリラックス
宇野昌磨フリーハイライト
演技後インタビュー:
これが自分へのプレッシャーをかけた結末なのかと思いましたし
改めて羽生結弦選手の凄さ 自分に毎回結果を求めて演技して
それであれだけの演技をして 僕はまだまだ未熟だなと
大きくまとめると自分にがっかりだなと思います
(この映像は、本人たちがスタジオに来るまでの間のつなぎか
ネイサンの優勝が決まった後、控え室にあるモニターを見て
羽生:
あー負けた~ 悔しい! かっこいい くそー
ダメだよな あんなんじゃ勝てないよな
フリーの後、会見の場所にまだ現れていない3人 報道陣もまだ半分
まだ各国のインタビューを受けている
スタジオ
荒川:
羽生選手にとっては、もう出場した試合をほとんど制しているわけで
新たに目標を見つけるということが難しいような立場だと思うんです
その中で、自分を奮い立たせるような目標というのが
今シーズンの中で戦いながら見つかってきた、というような感じを受けます
2018年5月 カナダトロント
羽生結弦を訪ねた時、こんな言葉を漏らしていた
羽生:
オリンピックが終わってすごく思ったのは
もうこれからは自分のためにっていうか
今まであんまりスケートをすごく楽しむみたいなことをしてこれなかった時期もあったので
夢見る少年だった頃の自分のためにも滑ってもいいかなと思って
オリジンの衣装合わせ この映像も前見たよね
Q:今シーズンのフリーの衣装ですかね?
羽生:
♪Origin のほうですね 黒と金 新鮮ですよね
青はよく着ていましたし 緑、白系とか綺麗な感じを割と着ていることが多いですけれども
僕の中でのイメージが、プルシェンコ選手の黒と金の衣装がすごくイメージが強かったので
やっとこういうのが着られるようになったんだなと思います
トリノオリンピック金メダル エフゲニー・プルシェンコ
2004年 ロシア選手権で芸術点オール満点を記録
羽生:
本当に小さい頃にプルシェンコさんの演技を見て
それにすごく感銘を受けて
スケートが素晴らしいんだということを非常に感じて
いつか使ってみたいなって思いながらも恐れ多くて使えなくて
自分の中では「起源」とか「始まり」とかっていう意味を一番持たせたかったので
自分がある意味スケートに没頭した始まりであったりとか
自分がこれから挑戦したい4回転アクセルだったり
またスケートを楽しむこと自体だったりとか
そういったものを感じながら、このプログラムを滑りたいなと思っているので
羽生:憧れの選手は、ジョニー・ウィアーくんとプルシェンコです
(なぜジョニーはくん付け?w
羽生のプログラムは、プルシェンコの目にはどう映ったのか
モスクワにいる彼のもとを訪ねると、息子サーシャ君(6歳)が
マイケルの振り付けしてる 可愛い
プルシェンコ:もっと指を伸ばすんだ 速くして もっと速く!
(ユヅくんもゆくゆくはこういうことがしたいのかなあ?
2017年 「プルシェンコアカデミー」を創設
子どもたちを教えているプルシェンコ
「こんにちは皆さん!」と流暢な日本語で元気よく挨拶する子どもたち
「ニジンスキーに捧ぐ」をモチーフにして作られた♪Origin
プルシェンコ:
去年の夏頃ですかね ユヅルと日本で一緒に滑った時
「ニジンスキーを滑りたい」と言われました
私は「素晴らしいじゃないか」と答えました
私が初めてユヅルの演技を見たときに
どこにニジンスキーの振り付け、楽曲、表現があるか理解できませんでした
何か違うものを見ているのかと目を疑いました
つまり私の感覚をひっくり返されたのです
そのプログラムは独創的で、全く別のものとして完成していました
プルシェンコのステップシークエンスは
小刻みなステップで独特の世界観を表現していたのに対して
羽生は、優雅に流れるようなステップでオリジナリティを作り出していた
同じように真似をするのではなく、その思いを新しいものに変化させる
それこそこの♪Origin で羽生結弦が表現したかったこと
羽生:
今回この曲を選んで、競争相手が自分だけじゃなくてプルシェンコさんにもなるんですよ
そうするとやっぱりプルシェンコさんのイメージに飲まれて
最終的に「やっぱり真似しただけだったね」みたいにな感じになるのは絶対嫌なんですよね
別に越えようとは全く思ってないんです むしろリスペクトなので
リスペクトしつつ、自分のオリジナルをしっかり作りつつっていうことを
すごい大事にしたいなとは思います
2018年5月 振り付け練習を特別取材
振付師シェイ=リーン・ボーン
S:滑りながら手で氷を触れる?
は:できるよ
S:こうした時に氷に触れたらどう?
は:外側で触れるのはイヤだな 内側で触りたい(ハイドロブレーディングのこと?
は:
ステップの前が不自然だと思う
結構あそこのテンポはスピードがあるから
クラスター(ターン)がちょっとこうなって、忙しい(実際やってみせる
羽生:
やっぱり自分がどれだけプログラムに対する思いが強いかによって
そのプログラムの出来が全く違うと思うし
振り付けが悪かったら曲も生きないし
スケーターも生きないと思うんですよね
プルシェンコ:
私はニジンスキーに関する膨大な資料を集めて見ました
そして内面から湧き出る感情を大切にしたのです
フィギュア界の重鎮タチアナ・タラソワ
浅田真央さんの元コーチで振付師でもある
Q:♪Origin を見た印象は?
タラソワ:
今回の楽曲は最高でしたね
完璧に音楽を感じていて、体の中にまで浸透していました
彼が技術的なミスをすることが今後あるかもしれませんが
音楽の表現力で負けることは決してありません
私たちは彼を通じて音楽を聴くことができるのです
羽生結弦に伝えたいこと
プルシェンコにアドバイスを求めると
彼は自身がスケート人生でひとつだけ後悔していることを挙げた
プルシェンコ:
世界と戦ってはいけません
ライバルと競ってはなりません
私が後悔しているのは、ある大会で他の選手に勝ちたいと思ってしまったことです
「優勝したらメダルをかけて・・・」とか、その考えに自分が負けました
大切なのは誰かと競うことではなく、何のために滑るのかということ
現役を引退しておよそ2年
子どもたちを見守るプルシェンコの姿は、スケート愛に満ち溢れていた
プルシェンコ:うまく滑れなくても泣いちゃだめだよ(優しいなあ
羽生結弦が今強く思うこと
羽生:
伝えたいなという風に思っていて
僕は自信を持って誰よりも勉強して、スケートに賭けてきたということを言えるので
自分にとってこういうことが大切だったよとか
自分にとってこういうことが自分のスケートの中にすごく活きてきたよとか
一つ一つ大切にしていきたいなとは思います
記者会見
羽生の演技を讃えるネイサンの言葉に頷くユヅくん
羽生:
日本開催ということで、見に来てくださった方々にも
背中を押していただけましたし
また、氷を作ってくださっている方々、報道の方々
たくさんのスタッフの方々がいて初めて
この世界選手権という、シーズンで一番大きな大会が
成り立つんだなということを改めて感じさせていただきました
実際、結果としては2位で悔しい気持ちもあるんですけれども
その中にもやっぱりここにいる2人の選手と戦い合えたこと
そしてその上でまたさらに強くなりたいと思わさせて頂けたこと
それに強く感謝していますし、これからもこのリスペクトしている
リスペクトしてやまない2人のスケーターに
これからも近づいていけるような、もっと進化して追いつけるような
スケーターになりたいなと思いました ありがとうございます
ゾウ:
とても信じられない気持ちです 本当に思っていた以上に最高の結果でした
そして壇上に上がってネイサン、羽生と一緒に表彰台に上がったということは
本当に信じられないです とても尊敬している2人です
もちろんそれ以外の方も本当に尊敬してしている方達と滑りました
そういう方達と一緒に競技ができて、そしてまた日本で演技ができる
本当に光栄に思っています
今までやったことの中で、すべてをこのような形で
素晴らしい大会にしてくださったこと ひとつも非がなかった 素晴らしかったと思います
皆さんとても親切で素晴らしい試合でした
そしてもちろん、私が本当に強い2回の演技を出来たということも
とても自分で誇りにも思っております
やはりこのような大会において演技をして
このシーズンで素晴らしい結果が得られたことは嬉しいですし
1996年以来、このアメリカ代表が2人表彰台に上がれたということは
本当に一つ素晴らしい記録を残せたという気持ちもしておりますし
とても光栄に思っております
(やっぱりテレビの同時通訳と、会見上の同時通訳が微妙に違うなあ
Q:
羽生選手に伺います
成功できた要因、成功がその後の演技にどのような影響を与えたのか教えてください
羽生:
実際に自分にすごく集中して、自分の芯をもって練習できたと思いますし
実際、演技のほうでもそういうことを感じながら滑ることができたかなと思います
結果としてはチャンピオンではないので
そういう風には言えないかなと今思っていますが
ループに関しては、実際成功することができて
それは良かったかなと思ってるんですけれども
やっぱり振り返ってみると、もっといいジャンプができたなと
今、貪欲にちょっと思っているので
一つ一つクオリティを上げていって
その上でいろんな面で進化していけたらなと思っています
ネイサンに質問が来て、英語ですぐ答えようとして、翻訳が先だと気づいて笑う
ネイサン:
色々なことをアップデートしていってもらっているんですけれども
同じような形で今でも情報を得ております
もちろん私もいろんなことを知りたいですから
何を準備しなければいけないかということにも注意を払っています
もちろんどういうことがあっても、できるだけ演技は素晴らしいものにしたい
という気持ちは強く持っています
ユヅルと一緒にここにいられる
日本でこういう形でいられることがとても光栄です
彼が本当に驚くような演技をしてくれて
こんなクレイジーな雰囲気の中で、思っていた通りでしたけれども
彼は本当に色々な注目を得ていましたけれども
そうは言っても、本当に私たちにも多くの観客の方が注意を払ってくれて
本当にスケートが大好きだということがよく分かりました
皆さんがスポーツに対する情熱をすごく強く持ってらっしゃるということに感動しました
彼にはものすごいリアクションがあり
私にも同じように、ちょっと少なかったかもしれないですけれども
応援してくださいました とても感動しました
なのでそういう意味でも私はスケートが大好きなんです
女子の VTR の間にユヅくんが会見を終えて通路を歩く
その間、フリーの演技をまたリピート
女子も4回転時代へ
坂本花織:
いつも僅差で負けてしまう
なので、それを今後はなくせるようにしたいなと思っています
スタジオに到着
羽生:あ、ライヴなんだ
アナ:改めまして お帰りなさい でいいですかね?
羽生:うーん そうですかね はい 銀だけれどもw
アナ:
今日はものすごい羽生結弦選手が戻ってきたな
会場、テレビの皆さん、日本中が拍手で迎えました
羽生:
ありがとうございます
やっぱり本当に会場の空気感も、ショートからそうでしたけれども
沢山の方々が待っていてくださったんだなということを改めて感じましたし
もちろん、これまでの道のりっていうのは
結構苦しかったところもあり、すごい大変だったなて思ったところもあるんですけれども
やっぱりこうやって頑張って練習してきてよかったなという風にも思っています
アナ:
4ヶ月ぶりの実践のリンクで、今、違和感があったりとかはなかったですか?
羽生:とりあえず痛み止めを飲んでいる限りは特に何もないかなと
アナ:やっぱり飲んでるんだ
羽生:
オリンピックの時もそうだったんですけれども
オリンピックをやって、あの時もオリンピックが終わった後
1ヶ月ジャンプが何も跳べない状態から始まりっていう感じだったので
あれよりもひどいかなっていう状態ではあるんですけれども
でも休んでも仕方ないなっていう感じにもなっているので
うまく付き合いながら、体の状態も考えながら続けていきたいなと思います
アナ:
なんでスケートの神様は羽生結弦選手にそんなに試練ばっかり与えるのかねえ!
羽生:
でも今回銀メダルですごい今悔しいんですけれども
やっぱり強くなりたいなって純粋にこのスポーツに対して、今まだ思えているので
色々苦労は多々ありますし、せっかく楽しみに待ってくださっているファンの方々も
今、多分悔しいなと思ってると思いますし
怪我するたびに「あー」って思ってしまってると思うので
皆さんの思いも胸に込めながら、これからもっと結果を取りたいなと思っています
アナ:本田さん、今日のフリーの演技はすごかったですね
本田:立った瞬間、滑り出した瞬間の目力 それだけ集中してた
やってみせるユヅくん
羽生:メイクはしてないんですけどねw
アナ:近づくのが怖かった 自分ではどういう思いだったんですか、今日1日
羽生:
最初から最初のジャンプがうまく入らなかったので
そこを上手く修正しなくちゃなっていうことでいっぱいいっぱいではありました
ただ、なんか氷上に立った時に、自分はこの試合で勝つんだって
勝ちきるんだっていう気持ちを常に発しながら立ってたいなとは思っていましたね
荒川:
ショートとフリーといつもフィーリングを大事にされてますけれども、違いましたか?
羽生:
まず会場の温度が全然違ってて
今日は外も寒くて、ショートの日は外がすごく温かかったので
エッジ系がすごくはまらなかったんですよね
だからその感覚がちょっと難しかったですかね
アナ:我々ちょっと分からないですが、どういうことなんですか?
羽生:
サルコウジャンプ、アクセルジャンプ、ループジャンプですけれども
氷の表面の硬さがどうしても変わってしまうので
そうすると、うまく言えないですけど 何て言えばいいんですかね
シャリが固い寿司みたいな 分かります?
全部固い寿司を食べてる時の歯ごたえと
上は緩いのに。シャリが固くて、歯が刺さった瞬間に当たるじゃないですか
あの感覚がエッジ系のジャンプを入れた瞬間にカンって当たるんです
その横滑りというか、そういうのがあるので
それはアジャストするのが今回大変だったなと思う試合でした
全部柔らかければ、それはそれで美味しいなと思いながら滑れるんですけれども
そこが合わせきれなかったのが実力不足だなと思ってます
アナ:
今日はその「悔しい 悔しい」を何度もおっしゃってましたが
悔しいんだろうけれども、僕らからすると
来シーズンまたとんでもない羽生結弦選手が出現しちゃうんじゃないか
と思ってますけれどもどうですか?
羽生:
このプログラムの構成でサルコウ、ループ、トゥーループの構成ですかね
限界値かなっていうところが若干見えてきてるので
新しいジャンプ 話題としては4回転アクセルというのが
すごい言われると思うんですけれども
もっと氷に影響されにくいジャンプだったりとか
ルッツは跳べてはいるので、ルッツ、フリップ、アクセルも含めて
進化していきたいなとは思います
三田アナ:
「4回転ループは大会に向けて跳ばなければならない使命感がある」とおっしゃってました
そこまで羽生選手の気持ちを奮い立たせるものとは何なんでしょうか?
羽生:
勝ちたいが一番ですかね
やっぱりフィギュアスケートってすごい好きですし
滑る感覚とか、風になる感じとか
すごくスムーズに自分の足が滑っていく感覚っていうのは
陸上生活では体験しにくいものですし
スポーツを抜きとしてもすごく好きなんですけど
自分はスポーツとして感じている
強い選手に勝ちたい 尊敬している選手に勝ちたいっていう気持ちが
やっぱり一番楽しいなって思える瞬間なので
やっぱりそれをこれからももっと持っていきたいなと思いますし
今回さらにもらえたので、また頑張りたいです
アナ:
「自分のために滑ってもいいかな」とピョンチャン後はコメントをしていたじゃないですか
羽生:はい、してました
アナ:そこからまた火がついたという所ってありますか?
羽生:
なんか、シーズン最初の試合で思ったよりも不甲斐ない出来だったんですね
その時に「まぁ、いいや」って思えなくて
自分のために滑ろうと思っていたんですけれども
やっぱり勝つことが自分のためだなっていうことに改めて気づき
やっと自分らしく、自分のために勝ちたいって今思っているのかなとも思います
アナ:もう1回 勝負魂に火がついちゃった?
羽生:
ついてからだいぶ長いこといますけれども
ただそのついて、良くなって、怪我をして
またここに戻ってきて、負けてっていう なんか、まだ試練あるのかあ~!w
アナ:本当にスケートの神様は意地悪だよね
羽生:
でも本当に今回の試合は、彼が本当に強かったっていう一言に尽きると思うので
もうどんだけ多分演技が良かったとしても勝てなかった 実力の違いだなと思いました
なので自力を思いっきりつけて勝ちに行きます
アナ:記者会見ではオリンピックの話も出てましたけれども
羽生:
出てましたね 正直何も考えられていないです 北京に関しては
ネイサン選手は「あっという間に来るだろう」と言っていましたけれども
僕にとっては、足首を大事にしながら
でも足首を大事にしていると、腰が痛くなったりとか、膝が痛くなったりとか
本当にどうしても脆いところが出てきてしまっているので
色々大事にしながら、かつそれを大事にしない時も作って
なんとか色々進化したいなと思ってはいます
アナ:
荒川さんも経験あると思いますけれども
怪我とうまく付き合っていかざるを得ない状況になるんですね
荒川:
特に男子選手に求められる今の時代の高度なジャンプ
歴代チャンピオンになってきてる男子選手も
後にまた手術をしたりして、この競技をやっているので
いつまでやれるかというのは、羽生選手自身も分からない所が
本当にあるんじゃないかなと思いながら見守っているんですけれども
その辺りいかがですか?
羽生:
そうですね 自分自身もどこまでいけるのかっていうのは
ちょっと分からない状態ですね
その足首を1回痛めてしまって、その痛め方が大きかった
その後、どんどんダメージが溜まっていって
ちょっとした怪我でも、すごく大きな怪我になるようになってしまった
というのは残念なことですし、これからそのリスクとも付き合いながら
やっていかなきゃいけないと思います
本田さんもアイスショーなんかでトリプルアクセルとかやられてた時に
やっぱり骨折とかもされてるんですよね?
本田:
現役の時に足首を何度も捻挫すると、ちっちゃい捻挫が大怪我になるんですよね
それを誤魔化し誤魔化しやらなければいけない
あれだけの高度な技をやりながらなので、本当に大事にしてください
アナ:世界選手権が終わって、ちょっとゆっくりできるんですか?
羽生:
いや、できないとは思います
次の試合に向けて、足首の状態が本当に分からないので
何とも言えないんですけれども
また次の試合がすぐ来るかなと思ってて
そこはまだ明言できないかなと思ってます
アナ:ちょっとゆっくりしてもらいたいなと我々は思いますけどね
羽生:そうですね 足首次第ですね
アナ:
5年ぶりの日本開催でしたけれども
お客さんの雰囲気、最高だったんじゃないですか?
羽生:
本当に気持ちが良かったです 日本の会場って全体的に清潔ですよね
何してても、目に入ったところが全部きれいで
キス&クライもこんな感じ(桜)だったんですけれども
本当に一つ一つの細かいところまで綺麗だなと思いながら滑ってましたし
もちろん観客の方々の温かい声援とか
そういうものも非常に気持ちよく感じながら滑れたと思います
アナ:滑っている時に、例えばお客様の顔とかって見えるんですか?
羽生:
一瞬見えます 多分記憶には入らないんですけど 集中しているので
次のジャンプこうやって跳ぶとか こういう演技しようとかというのを考えちゃってるので
一瞬視界に映ってるのはあります
たまにこうやっている方とかいるんですよ(祈るポーズ
アナ:意外と見ながら演技してるんですね
羽生:視界に入ってるっていう感じですかね
アナ:お客様の成功した時の歓声は聞こえているんですか?
羽生:
ループは、降りた瞬間、一瞬集中切らしてるので、その時は「わー!」って聞こえて
なんかみんなホッとしてるなっていうのは感じていました
アナ:
4分間ずっと集中して何も目に入らない、聞こえないという状況かと思ったらそうでもない?
羽生:
トリプルまでは良かったんですよね 最初4回転2本跳んで
その後の後半、トリプルアクセルまで何とかなってたんですけれども
後半、4回転を入れ始めると1回切らないと
どこかしらで切らないと最終的にまた集中しきれないというのがあるので
メリハリをうまくつけてます、僕は
アナ:
逆に言うと本田さん、それだけやっぱりタフになってきて
一つのミスも許されない得点の付け方になってきましたよね?
本田:
今年からルールが変わって4分になったことでキツキツになったんですよね
そこでやっぱり切り替えの一瞬が欲しいのかなっていう
羽生:
だからそのいわゆる僕たちフィギュアスケーターの中では「休む」って言うか
呼吸をするパートがあるんですけれども
それが4分半から4分になったことによって
20秒ぐらいは確実にカットされてるんですよ
そうすると技の一つ一つの間の中でどれだけ集中を
切るまではいかないんですけど
呼吸をうまく使うかっていうのは、すごい考えなければいけないところですね
(あの腕をあげるところかな?
アナ:時間がちょっと短くなっただけでそんなに違うんですね
荒川:
これまでずっと4分半で自分のペースが出来てきているところを変えなければいけない
今シーズンの難しさっていうのは、どの選手もあるんじゃないかなと見てました
アナ:集中するところと、落とすところを自分の中で考えていくんだ
羽生:
はっきり言ってしまえば、自分にとってはトリプルアクセルは
ほぼ集中しなくても跳べますし そういうところですよね
絶対集中しなければいけないジャンプ
例えば4回転トゥーループのコンビネーションに関しては
単体のユニットとして集中するんですけど
それをどうやって集中の波を作るかっていうのはすごく考えますね
アナ:じゃあ、トリプルアクセルの時は、次のことを考えながら跳んでたりとか?
羽生:
さすがに次のことは考えてないけど
とりあえずなんか滑る事を感じれば跳べるかな、みたいなぐらいには来てます、もう
アナ:すごくいい話を今日聞けてますけれども
質問コーナー
三田アナ:
今は桜の季節ということで、このスタジオにも桜のセットをご用意させていただいたんですが
この会場に来て頂いたお客様からの質問が書かれています
是非羽生選手に選んでいただいて、その質問に答えていただけたらなと
羽生:何個ですか、これ?
アナ:まず一つ選んでいただいて
羽生:じゃあ、真ん中から
Q:ゾーンに入ると言いますが、どんな感じですか ミキ(40代)
羽生:
僕の中でなんですけど、無意識で跳べるような状態になってれば
ほぼ、何て言うかな、冷静に風を感じたりとか
すごいエグイことを言いますけれども
眼球がどういう風に動いて、どこを見てて
お客さんの視線がどこ向いてて、どういう力が働いてて
自分はこれをこうしていけば跳べるみたいな すごい細かいところまで
アナ:何を言うとるのかよく分からないw
羽生:なんですけど なんかそういうところが感じられる
アナ:お客様が何をしていて、無意識にどう思てるかってことですか?
羽生:悪意とか善意とか 全部伝わってきますね 全方向から(驚
(テニスでも言われるけど、無になる状況だと思ってた
周囲が完全にシャットアウトされて、自分の雑念も消えて
本来ヒトの持つ能力が自然と発揮されること
アナ:
あの人は僕にとってすごくいい思いを感じてくれてるけど
あの人はちょっと違うな、とか分かるってこと?
羽生:何か刺さりますよね
アナ:でも今日の会場は、すごいプラスのエネルギー
羽生:あったかかったです でも、今日は全然ゾーンに入ってないので
三田アナ:
これまでの演技でご自身がゾーンに入ったなっていうものは、今思い出す限りありますか?
羽生:やっぱり2017年ですか ヘルシンキの世界選手権 あれはすごい入れましたね
アナ:ピョンチャンは?
羽生:
ピョンチャンは中途半端なんですよね、自分の中で
ショートはちょっと入ってるんですけど
フリーは入りきれてないと思います、あれは
Q2:衣装のこだわりポイントはありますか?
アナ:
コマーシャル中にゾーンの話がエグすぎて
一生何回ゾーンに入るかとか すごいんですね、皆さん 一生何回あるかないか?
羽生:そうですね 「擬似的なゾーン」には入れますね 無理やり作るみたいな
アナ:本当に入るのは一生のうちに何回あるか?
羽生:眠いですもん ゾーンに入ってる時 眠い・・・みたいな
アナ:2つ目の質問 今日はゴールドと黒の衣装
羽生:
銀だったなー 抉られたw
本当に金メダルの似合う衣装だなと思ってます、あれは
デザインとか着心地とか そういうのはやっぱり
まずはスポーツとしてなくてはならないので
第一に動きやすい 全方向にのびる 重さの偏りがないとか そういうのはありますね
あとはまぁ 僕はそんなに注文はしないんですけど
とりあえずなんか物語とかじゃなくて、曲に合わせてっていうような感じにしてます
アナ:
今回はプルシェンコさんをモチーフにした♪Origin ということで
衣装のこだわりを VTR でもご紹介したんですけれども
全く違う解釈でスケーティングしてるっていうところもあって
トータルで今シーズンはいろいろプルシェンコさんへの想い
っていうのがあったと思うんですけれども その辺りどうですか?
羽生:
そもそも、この曲を使いたかった理由っていうのは
プルシェンコさんがやっててかっこいいなって思ってた純粋な童心(?)なんですよね
だからそのプルシェンコさんがやってた
「ニジンスキーに捧ぐ」というタイトルの(聞き取れず?)を滑るっていうよりも
自分が滑りたい、この曲かっこいいって思ってる気持ちが前面に出てるんです
アナ:子どもの頃の気持ちが全部出てる?
羽生:
だからなんか、子どもの頃の自分が最終的にここまでたどり着けたらいいな
みたいな感じがちょっとあります
アナ:
じゃあ小学生の羽生結弦君に言えるとしたら「今やってるよ」って言ってあげたい?
羽生:
そういう感じですね
ただ、多分、本当にちっちゃい頃の自分はめちゃくちゃ厳しいので
多分こんなんじゃ許してくれない
「こんなのでプル様と同じ曲を使ってんじゃねえよ」って言いますよw
アナ:今の羽生結弦くんはどうなの?
羽生:もういっぱいいっぱいですw
アナ:でもその辺り、限られた人しかできないですものね?
荒川:
少年時代から考える角度とか、高さが全く違うんだなっていうのが
インタビューさせていただくと本当に感じるので
当初からオリンピックって、全競技人生を賭けていくと思っていたんですけど
「金メダルは2回とるっていうのは最初から当初にプランとしてあった」
ていうのがもう、最初から見ている位置が違うんだなと感じるところですね
アナ:これから羽生結弦選手に来シーズンに求める事っていうのは?
本田:
やっぱり 今日の「圧」 興奮を続けて欲しい
ホワっとしたのじゃなくて、会場中を掌握するような感じですよね
巻き込む演技もまた見せて欲しいなと思います
アナ:
今日、会場が羽生選手の気迫で完全に包まれましたよ さいたまスーパーアリーナ
羽生:
なんかね やっぱ そういう風にならなきゃダメですね
オリンピック2回とってるっていうのは
そういう風にならなくちゃいけないなとは思いますね
残念ながら銀メダルだったんですけれども
アナ:♪Origin じゃないですけど もう一回原点に戻ったと言うか?
羽生:そうですね 本当に強くなりたい気持ちがめちゃくちゃ強くなってます
アナ:
とんでもない羽生結弦選手も来ますよ、これは!
今日は冒頭4回転ループだったんですけれども、見事に着氷して
あそこでノっていったっていうのはあったんでしょ、やっぱり?
羽生:
そうですね 自分の中で練習の段階から
4回転ループ以外はそんなに心配しなくていいって思ってましたし
最初のループ跳べてしまえば、そのまま勢いでノーミスできるなって思ってたので
実際はちょっとミスがあるんですけれども
ほぼ自分ができることはやれたかなと思っています
アナ:あれは綺麗だったですね 僕らの目の前でしたけれども
本田:浮き上がった瞬間いったと思いました
羽生:いけたかもしれないですけれども、綺麗ではなかった
アナ:
4回転アクセルという話も出ていますけれども
来シーズンに向けてはどうしましょう?
羽生:
いろんなジャンプをやりたいです
本当にいろんな選手が4回転という種類の壁を越えていって
いろんな種類をやっているので
僕はアクセルの壁を越えたいですし
アクセルの壁を越えるんだったら、全種類目指したいなと思っています
アナ:コマーシャル中にも、荒川さんに「すぐ練習したい」って
羽生:
でも足首が! 足首痛くなかったら今シーズン多分練習してたんですけどね、ちゃんと
やっぱり難しいですね
アナ:
我々としてはゆっくり休んでいただきたいですけれども
来シーズンも日本中が、世界中が、羽生選手を期待しておりますので
是非怪我に気をつけて また我々を感動させてください
お疲れのところ本当にどうもありがとうございました
羽生:ありがとうございました
試合だけでも相当なエネルギーを消耗して
その後、インタビューや会見の義務、特別番組まであるから本当に大変だねえ!
お疲れさまでしたー!
記者会見でネイサンに深々と一礼したって記事を見たけど、それは映らなかったな
上記の後すぐに放送された2時間10分番組
「メダリスト」って題名をつけてしまったから
今回、ユヅくんの単独インタビュー状態になっちゃったね
セレモニー
ネイサン・チェンの優勝インタビューはすっ飛ばしてた 金メダリストなのに
コーチにも「Thank you」と頭を下げるユヅくん
ネイサンともハグ
表彰式をすべてライヴ中継って日本開催だから?
最近は始まるだいぶ前から特集番組をいくつも企画して
それぞれの選手の練習、オフ風景に密着するのが常になった
着物姿の女性たちがいろんなモノを持ってレッドカーペットを歩く
アナ:連日チケットはSOLD OUT、超満員で行われた
やっぱり! ファンは相当前からみんなで情報集めて、協力し合って取らないと
年末ジャンボクラスの確率じゃないかな
そして、リンクに近いほど高額
それを毎回、国内外で観戦に行く日本人のスケート熱は、選手に負けるとも劣らないと毎回思う
1人ずつ紹介され、FSの曲がかかり表彰台に上がる
さすがに1位の台にジャンプで上がらないネイサンw
それぞれメダルをかけられて、花をもらい、誰か知らない人と握手
軍服みたいな格好の方々が敬礼して、国旗が上がる
アメリカ国歌が流れると胸に手をあてるネイサンとゾウ
ディフェンディングチャンピオンらしいネイサンと
嬉しくて仕方ない笑顔のゾウ
みんなで写真撮影
手を振りながらリンクを周る3人
ノーカットの羽生結弦のFS これは観たい
これでどうしてネイサンと点差が出たのか素人目には分からない
ネイサンの演技も流して比較して観たかった
芸術的にも見どころたっぷりで華やかで、いつまでも余韻が残る
感動で感極まったのは、地元日本人だけではなかったはず
キス&クライでの会話
"How do you feel?"
"Tired"
頑張ったもんね 笑うコーチ
試合前インタビュー
羽生結弦:奪還というか取りに行くぞという感じですね みんながピークの中で勝ちたい
宇野昌磨:
世界選手権で1位を取りたい
そうやって自分が順位を気にしてあんまり試合をしてこなかった中で
あえて順位を気にする
宇野くんの試合後インタビューがなかったよね
ネイサン・チェン(今シーズンは出場した全ての大会で全て優勝):
ショート2本、フリー4本は確実に4回転を跳んで全て決めたい
羽生結弦SPハイライト
キス&クライで
羽生:I think I didn't trust me.
(自分を信じていなかったと思う)
自己ベストを15点以上下回る
宇野昌磨の点数が91と聞いて「何刺さった?(回転不足)」と見に行く羽生
記者:フリップ転倒
羽生:いや、そんな点数引かないでしょ マジで?! ちょっと待ってくださいね
SP後会見
羽生:
謙虚になってはいけないなという風にすごく思いましたし
やっぱり自信を持って、もっと王者らしくいないと駄目だなと思いました
鍵となるのは冒頭の4回転ループ
これは去年のロシア大会の公式練習中に右足首を負傷し、長期離脱の原因となったジャンプ
前日の公式練習
何度も何度も4ループに挑んでいた
試合当日 朝の公式練習
曲をかけてかけての練習が始まった
4回転ループは着氷でバランスを崩して手をついたが
その後のジャンプは綺麗に成功させていた
ブライアン:すごく良くなっているからそのままいこう
頷くユヅくんだが笑顔はない
練習後は映像を見ながらチェック
たった一人リンク脇に残って調整
ジャンプのタイミングなど約8分半イメージトレーニングを繰り返した
練習が終わり、廊下を歩く羽生の手元にもタブレット ここでも演技を確認
本番間近のバックヤード
いつものように音楽を聴いて自分の世界へ入る羽生
スマホでも演技の確認は出来るからね その後マッサージ
ネイサンさんはバスケットボールのドリブルでリラックス
宇野昌磨フリーハイライト
演技後インタビュー:
これが自分へのプレッシャーをかけた結末なのかと思いましたし
改めて羽生結弦選手の凄さ 自分に毎回結果を求めて演技して
それであれだけの演技をして 僕はまだまだ未熟だなと
大きくまとめると自分にがっかりだなと思います
(この映像は、本人たちがスタジオに来るまでの間のつなぎか
ネイサンの優勝が決まった後、控え室にあるモニターを見て
羽生:
あー負けた~ 悔しい! かっこいい くそー
ダメだよな あんなんじゃ勝てないよな
フリーの後、会見の場所にまだ現れていない3人 報道陣もまだ半分
まだ各国のインタビューを受けている
スタジオ
荒川:
羽生選手にとっては、もう出場した試合をほとんど制しているわけで
新たに目標を見つけるということが難しいような立場だと思うんです
その中で、自分を奮い立たせるような目標というのが
今シーズンの中で戦いながら見つかってきた、というような感じを受けます
2018年5月 カナダトロント
羽生結弦を訪ねた時、こんな言葉を漏らしていた
羽生:
オリンピックが終わってすごく思ったのは
もうこれからは自分のためにっていうか
今まであんまりスケートをすごく楽しむみたいなことをしてこれなかった時期もあったので
夢見る少年だった頃の自分のためにも滑ってもいいかなと思って
オリジンの衣装合わせ この映像も前見たよね
Q:今シーズンのフリーの衣装ですかね?
羽生:
♪Origin のほうですね 黒と金 新鮮ですよね
青はよく着ていましたし 緑、白系とか綺麗な感じを割と着ていることが多いですけれども
僕の中でのイメージが、プルシェンコ選手の黒と金の衣装がすごくイメージが強かったので
やっとこういうのが着られるようになったんだなと思います
トリノオリンピック金メダル エフゲニー・プルシェンコ
2004年 ロシア選手権で芸術点オール満点を記録
羽生:
本当に小さい頃にプルシェンコさんの演技を見て
それにすごく感銘を受けて
スケートが素晴らしいんだということを非常に感じて
いつか使ってみたいなって思いながらも恐れ多くて使えなくて
自分の中では「起源」とか「始まり」とかっていう意味を一番持たせたかったので
自分がある意味スケートに没頭した始まりであったりとか
自分がこれから挑戦したい4回転アクセルだったり
またスケートを楽しむこと自体だったりとか
そういったものを感じながら、このプログラムを滑りたいなと思っているので
羽生:憧れの選手は、ジョニー・ウィアーくんとプルシェンコです
(なぜジョニーはくん付け?w
羽生のプログラムは、プルシェンコの目にはどう映ったのか
モスクワにいる彼のもとを訪ねると、息子サーシャ君(6歳)が
マイケルの振り付けしてる 可愛い
プルシェンコ:もっと指を伸ばすんだ 速くして もっと速く!
(ユヅくんもゆくゆくはこういうことがしたいのかなあ?
2017年 「プルシェンコアカデミー」を創設
子どもたちを教えているプルシェンコ
「こんにちは皆さん!」と流暢な日本語で元気よく挨拶する子どもたち
「ニジンスキーに捧ぐ」をモチーフにして作られた♪Origin
プルシェンコ:
去年の夏頃ですかね ユヅルと日本で一緒に滑った時
「ニジンスキーを滑りたい」と言われました
私は「素晴らしいじゃないか」と答えました
私が初めてユヅルの演技を見たときに
どこにニジンスキーの振り付け、楽曲、表現があるか理解できませんでした
何か違うものを見ているのかと目を疑いました
つまり私の感覚をひっくり返されたのです
そのプログラムは独創的で、全く別のものとして完成していました
プルシェンコのステップシークエンスは
小刻みなステップで独特の世界観を表現していたのに対して
羽生は、優雅に流れるようなステップでオリジナリティを作り出していた
同じように真似をするのではなく、その思いを新しいものに変化させる
それこそこの♪Origin で羽生結弦が表現したかったこと
羽生:
今回この曲を選んで、競争相手が自分だけじゃなくてプルシェンコさんにもなるんですよ
そうするとやっぱりプルシェンコさんのイメージに飲まれて
最終的に「やっぱり真似しただけだったね」みたいにな感じになるのは絶対嫌なんですよね
別に越えようとは全く思ってないんです むしろリスペクトなので
リスペクトしつつ、自分のオリジナルをしっかり作りつつっていうことを
すごい大事にしたいなとは思います
2018年5月 振り付け練習を特別取材
振付師シェイ=リーン・ボーン
S:滑りながら手で氷を触れる?
は:できるよ
S:こうした時に氷に触れたらどう?
は:外側で触れるのはイヤだな 内側で触りたい(ハイドロブレーディングのこと?
は:
ステップの前が不自然だと思う
結構あそこのテンポはスピードがあるから
クラスター(ターン)がちょっとこうなって、忙しい(実際やってみせる
羽生:
やっぱり自分がどれだけプログラムに対する思いが強いかによって
そのプログラムの出来が全く違うと思うし
振り付けが悪かったら曲も生きないし
スケーターも生きないと思うんですよね
プルシェンコ:
私はニジンスキーに関する膨大な資料を集めて見ました
そして内面から湧き出る感情を大切にしたのです
フィギュア界の重鎮タチアナ・タラソワ
浅田真央さんの元コーチで振付師でもある
Q:♪Origin を見た印象は?
タラソワ:
今回の楽曲は最高でしたね
完璧に音楽を感じていて、体の中にまで浸透していました
彼が技術的なミスをすることが今後あるかもしれませんが
音楽の表現力で負けることは決してありません
私たちは彼を通じて音楽を聴くことができるのです
羽生結弦に伝えたいこと
プルシェンコにアドバイスを求めると
彼は自身がスケート人生でひとつだけ後悔していることを挙げた
プルシェンコ:
世界と戦ってはいけません
ライバルと競ってはなりません
私が後悔しているのは、ある大会で他の選手に勝ちたいと思ってしまったことです
「優勝したらメダルをかけて・・・」とか、その考えに自分が負けました
大切なのは誰かと競うことではなく、何のために滑るのかということ
現役を引退しておよそ2年
子どもたちを見守るプルシェンコの姿は、スケート愛に満ち溢れていた
プルシェンコ:うまく滑れなくても泣いちゃだめだよ(優しいなあ
羽生結弦が今強く思うこと
羽生:
伝えたいなという風に思っていて
僕は自信を持って誰よりも勉強して、スケートに賭けてきたということを言えるので
自分にとってこういうことが大切だったよとか
自分にとってこういうことが自分のスケートの中にすごく活きてきたよとか
一つ一つ大切にしていきたいなとは思います
記者会見
羽生の演技を讃えるネイサンの言葉に頷くユヅくん
羽生:
日本開催ということで、見に来てくださった方々にも
背中を押していただけましたし
また、氷を作ってくださっている方々、報道の方々
たくさんのスタッフの方々がいて初めて
この世界選手権という、シーズンで一番大きな大会が
成り立つんだなということを改めて感じさせていただきました
実際、結果としては2位で悔しい気持ちもあるんですけれども
その中にもやっぱりここにいる2人の選手と戦い合えたこと
そしてその上でまたさらに強くなりたいと思わさせて頂けたこと
それに強く感謝していますし、これからもこのリスペクトしている
リスペクトしてやまない2人のスケーターに
これからも近づいていけるような、もっと進化して追いつけるような
スケーターになりたいなと思いました ありがとうございます
ゾウ:
とても信じられない気持ちです 本当に思っていた以上に最高の結果でした
そして壇上に上がってネイサン、羽生と一緒に表彰台に上がったということは
本当に信じられないです とても尊敬している2人です
もちろんそれ以外の方も本当に尊敬してしている方達と滑りました
そういう方達と一緒に競技ができて、そしてまた日本で演技ができる
本当に光栄に思っています
今までやったことの中で、すべてをこのような形で
素晴らしい大会にしてくださったこと ひとつも非がなかった 素晴らしかったと思います
皆さんとても親切で素晴らしい試合でした
そしてもちろん、私が本当に強い2回の演技を出来たということも
とても自分で誇りにも思っております
やはりこのような大会において演技をして
このシーズンで素晴らしい結果が得られたことは嬉しいですし
1996年以来、このアメリカ代表が2人表彰台に上がれたということは
本当に一つ素晴らしい記録を残せたという気持ちもしておりますし
とても光栄に思っております
(やっぱりテレビの同時通訳と、会見上の同時通訳が微妙に違うなあ
Q:
羽生選手に伺います
成功できた要因、成功がその後の演技にどのような影響を与えたのか教えてください
羽生:
実際に自分にすごく集中して、自分の芯をもって練習できたと思いますし
実際、演技のほうでもそういうことを感じながら滑ることができたかなと思います
結果としてはチャンピオンではないので
そういう風には言えないかなと今思っていますが
ループに関しては、実際成功することができて
それは良かったかなと思ってるんですけれども
やっぱり振り返ってみると、もっといいジャンプができたなと
今、貪欲にちょっと思っているので
一つ一つクオリティを上げていって
その上でいろんな面で進化していけたらなと思っています
ネイサンに質問が来て、英語ですぐ答えようとして、翻訳が先だと気づいて笑う
ネイサン:
色々なことをアップデートしていってもらっているんですけれども
同じような形で今でも情報を得ております
もちろん私もいろんなことを知りたいですから
何を準備しなければいけないかということにも注意を払っています
もちろんどういうことがあっても、できるだけ演技は素晴らしいものにしたい
という気持ちは強く持っています
ユヅルと一緒にここにいられる
日本でこういう形でいられることがとても光栄です
彼が本当に驚くような演技をしてくれて
こんなクレイジーな雰囲気の中で、思っていた通りでしたけれども
彼は本当に色々な注目を得ていましたけれども
そうは言っても、本当に私たちにも多くの観客の方が注意を払ってくれて
本当にスケートが大好きだということがよく分かりました
皆さんがスポーツに対する情熱をすごく強く持ってらっしゃるということに感動しました
彼にはものすごいリアクションがあり
私にも同じように、ちょっと少なかったかもしれないですけれども
応援してくださいました とても感動しました
なのでそういう意味でも私はスケートが大好きなんです
女子の VTR の間にユヅくんが会見を終えて通路を歩く
その間、フリーの演技をまたリピート
女子も4回転時代へ
坂本花織:
いつも僅差で負けてしまう
なので、それを今後はなくせるようにしたいなと思っています
スタジオに到着
羽生:あ、ライヴなんだ
アナ:改めまして お帰りなさい でいいですかね?
羽生:うーん そうですかね はい 銀だけれどもw
アナ:
今日はものすごい羽生結弦選手が戻ってきたな
会場、テレビの皆さん、日本中が拍手で迎えました
羽生:
ありがとうございます
やっぱり本当に会場の空気感も、ショートからそうでしたけれども
沢山の方々が待っていてくださったんだなということを改めて感じましたし
もちろん、これまでの道のりっていうのは
結構苦しかったところもあり、すごい大変だったなて思ったところもあるんですけれども
やっぱりこうやって頑張って練習してきてよかったなという風にも思っています
アナ:
4ヶ月ぶりの実践のリンクで、今、違和感があったりとかはなかったですか?
羽生:とりあえず痛み止めを飲んでいる限りは特に何もないかなと
アナ:やっぱり飲んでるんだ
羽生:
オリンピックの時もそうだったんですけれども
オリンピックをやって、あの時もオリンピックが終わった後
1ヶ月ジャンプが何も跳べない状態から始まりっていう感じだったので
あれよりもひどいかなっていう状態ではあるんですけれども
でも休んでも仕方ないなっていう感じにもなっているので
うまく付き合いながら、体の状態も考えながら続けていきたいなと思います
アナ:
なんでスケートの神様は羽生結弦選手にそんなに試練ばっかり与えるのかねえ!
羽生:
でも今回銀メダルですごい今悔しいんですけれども
やっぱり強くなりたいなって純粋にこのスポーツに対して、今まだ思えているので
色々苦労は多々ありますし、せっかく楽しみに待ってくださっているファンの方々も
今、多分悔しいなと思ってると思いますし
怪我するたびに「あー」って思ってしまってると思うので
皆さんの思いも胸に込めながら、これからもっと結果を取りたいなと思っています
アナ:本田さん、今日のフリーの演技はすごかったですね
本田:立った瞬間、滑り出した瞬間の目力 それだけ集中してた
やってみせるユヅくん
羽生:メイクはしてないんですけどねw
アナ:近づくのが怖かった 自分ではどういう思いだったんですか、今日1日
羽生:
最初から最初のジャンプがうまく入らなかったので
そこを上手く修正しなくちゃなっていうことでいっぱいいっぱいではありました
ただ、なんか氷上に立った時に、自分はこの試合で勝つんだって
勝ちきるんだっていう気持ちを常に発しながら立ってたいなとは思っていましたね
荒川:
ショートとフリーといつもフィーリングを大事にされてますけれども、違いましたか?
羽生:
まず会場の温度が全然違ってて
今日は外も寒くて、ショートの日は外がすごく温かかったので
エッジ系がすごくはまらなかったんですよね
だからその感覚がちょっと難しかったですかね
アナ:我々ちょっと分からないですが、どういうことなんですか?
羽生:
サルコウジャンプ、アクセルジャンプ、ループジャンプですけれども
氷の表面の硬さがどうしても変わってしまうので
そうすると、うまく言えないですけど 何て言えばいいんですかね
シャリが固い寿司みたいな 分かります?
全部固い寿司を食べてる時の歯ごたえと
上は緩いのに。シャリが固くて、歯が刺さった瞬間に当たるじゃないですか
あの感覚がエッジ系のジャンプを入れた瞬間にカンって当たるんです
その横滑りというか、そういうのがあるので
それはアジャストするのが今回大変だったなと思う試合でした
全部柔らかければ、それはそれで美味しいなと思いながら滑れるんですけれども
そこが合わせきれなかったのが実力不足だなと思ってます
アナ:
今日はその「悔しい 悔しい」を何度もおっしゃってましたが
悔しいんだろうけれども、僕らからすると
来シーズンまたとんでもない羽生結弦選手が出現しちゃうんじゃないか
と思ってますけれどもどうですか?
羽生:
このプログラムの構成でサルコウ、ループ、トゥーループの構成ですかね
限界値かなっていうところが若干見えてきてるので
新しいジャンプ 話題としては4回転アクセルというのが
すごい言われると思うんですけれども
もっと氷に影響されにくいジャンプだったりとか
ルッツは跳べてはいるので、ルッツ、フリップ、アクセルも含めて
進化していきたいなとは思います
三田アナ:
「4回転ループは大会に向けて跳ばなければならない使命感がある」とおっしゃってました
そこまで羽生選手の気持ちを奮い立たせるものとは何なんでしょうか?
羽生:
勝ちたいが一番ですかね
やっぱりフィギュアスケートってすごい好きですし
滑る感覚とか、風になる感じとか
すごくスムーズに自分の足が滑っていく感覚っていうのは
陸上生活では体験しにくいものですし
スポーツを抜きとしてもすごく好きなんですけど
自分はスポーツとして感じている
強い選手に勝ちたい 尊敬している選手に勝ちたいっていう気持ちが
やっぱり一番楽しいなって思える瞬間なので
やっぱりそれをこれからももっと持っていきたいなと思いますし
今回さらにもらえたので、また頑張りたいです
アナ:
「自分のために滑ってもいいかな」とピョンチャン後はコメントをしていたじゃないですか
羽生:はい、してました
アナ:そこからまた火がついたという所ってありますか?
羽生:
なんか、シーズン最初の試合で思ったよりも不甲斐ない出来だったんですね
その時に「まぁ、いいや」って思えなくて
自分のために滑ろうと思っていたんですけれども
やっぱり勝つことが自分のためだなっていうことに改めて気づき
やっと自分らしく、自分のために勝ちたいって今思っているのかなとも思います
アナ:もう1回 勝負魂に火がついちゃった?
羽生:
ついてからだいぶ長いこといますけれども
ただそのついて、良くなって、怪我をして
またここに戻ってきて、負けてっていう なんか、まだ試練あるのかあ~!w
アナ:本当にスケートの神様は意地悪だよね
羽生:
でも本当に今回の試合は、彼が本当に強かったっていう一言に尽きると思うので
もうどんだけ多分演技が良かったとしても勝てなかった 実力の違いだなと思いました
なので自力を思いっきりつけて勝ちに行きます
アナ:記者会見ではオリンピックの話も出てましたけれども
羽生:
出てましたね 正直何も考えられていないです 北京に関しては
ネイサン選手は「あっという間に来るだろう」と言っていましたけれども
僕にとっては、足首を大事にしながら
でも足首を大事にしていると、腰が痛くなったりとか、膝が痛くなったりとか
本当にどうしても脆いところが出てきてしまっているので
色々大事にしながら、かつそれを大事にしない時も作って
なんとか色々進化したいなと思ってはいます
アナ:
荒川さんも経験あると思いますけれども
怪我とうまく付き合っていかざるを得ない状況になるんですね
荒川:
特に男子選手に求められる今の時代の高度なジャンプ
歴代チャンピオンになってきてる男子選手も
後にまた手術をしたりして、この競技をやっているので
いつまでやれるかというのは、羽生選手自身も分からない所が
本当にあるんじゃないかなと思いながら見守っているんですけれども
その辺りいかがですか?
羽生:
そうですね 自分自身もどこまでいけるのかっていうのは
ちょっと分からない状態ですね
その足首を1回痛めてしまって、その痛め方が大きかった
その後、どんどんダメージが溜まっていって
ちょっとした怪我でも、すごく大きな怪我になるようになってしまった
というのは残念なことですし、これからそのリスクとも付き合いながら
やっていかなきゃいけないと思います
本田さんもアイスショーなんかでトリプルアクセルとかやられてた時に
やっぱり骨折とかもされてるんですよね?
本田:
現役の時に足首を何度も捻挫すると、ちっちゃい捻挫が大怪我になるんですよね
それを誤魔化し誤魔化しやらなければいけない
あれだけの高度な技をやりながらなので、本当に大事にしてください
アナ:世界選手権が終わって、ちょっとゆっくりできるんですか?
羽生:
いや、できないとは思います
次の試合に向けて、足首の状態が本当に分からないので
何とも言えないんですけれども
また次の試合がすぐ来るかなと思ってて
そこはまだ明言できないかなと思ってます
アナ:ちょっとゆっくりしてもらいたいなと我々は思いますけどね
羽生:そうですね 足首次第ですね
アナ:
5年ぶりの日本開催でしたけれども
お客さんの雰囲気、最高だったんじゃないですか?
羽生:
本当に気持ちが良かったです 日本の会場って全体的に清潔ですよね
何してても、目に入ったところが全部きれいで
キス&クライもこんな感じ(桜)だったんですけれども
本当に一つ一つの細かいところまで綺麗だなと思いながら滑ってましたし
もちろん観客の方々の温かい声援とか
そういうものも非常に気持ちよく感じながら滑れたと思います
アナ:滑っている時に、例えばお客様の顔とかって見えるんですか?
羽生:
一瞬見えます 多分記憶には入らないんですけど 集中しているので
次のジャンプこうやって跳ぶとか こういう演技しようとかというのを考えちゃってるので
一瞬視界に映ってるのはあります
たまにこうやっている方とかいるんですよ(祈るポーズ
アナ:意外と見ながら演技してるんですね
羽生:視界に入ってるっていう感じですかね
アナ:お客様の成功した時の歓声は聞こえているんですか?
羽生:
ループは、降りた瞬間、一瞬集中切らしてるので、その時は「わー!」って聞こえて
なんかみんなホッとしてるなっていうのは感じていました
アナ:
4分間ずっと集中して何も目に入らない、聞こえないという状況かと思ったらそうでもない?
羽生:
トリプルまでは良かったんですよね 最初4回転2本跳んで
その後の後半、トリプルアクセルまで何とかなってたんですけれども
後半、4回転を入れ始めると1回切らないと
どこかしらで切らないと最終的にまた集中しきれないというのがあるので
メリハリをうまくつけてます、僕は
アナ:
逆に言うと本田さん、それだけやっぱりタフになってきて
一つのミスも許されない得点の付け方になってきましたよね?
本田:
今年からルールが変わって4分になったことでキツキツになったんですよね
そこでやっぱり切り替えの一瞬が欲しいのかなっていう
羽生:
だからそのいわゆる僕たちフィギュアスケーターの中では「休む」って言うか
呼吸をするパートがあるんですけれども
それが4分半から4分になったことによって
20秒ぐらいは確実にカットされてるんですよ
そうすると技の一つ一つの間の中でどれだけ集中を
切るまではいかないんですけど
呼吸をうまく使うかっていうのは、すごい考えなければいけないところですね
(あの腕をあげるところかな?
アナ:時間がちょっと短くなっただけでそんなに違うんですね
荒川:
これまでずっと4分半で自分のペースが出来てきているところを変えなければいけない
今シーズンの難しさっていうのは、どの選手もあるんじゃないかなと見てました
アナ:集中するところと、落とすところを自分の中で考えていくんだ
羽生:
はっきり言ってしまえば、自分にとってはトリプルアクセルは
ほぼ集中しなくても跳べますし そういうところですよね
絶対集中しなければいけないジャンプ
例えば4回転トゥーループのコンビネーションに関しては
単体のユニットとして集中するんですけど
それをどうやって集中の波を作るかっていうのはすごく考えますね
アナ:じゃあ、トリプルアクセルの時は、次のことを考えながら跳んでたりとか?
羽生:
さすがに次のことは考えてないけど
とりあえずなんか滑る事を感じれば跳べるかな、みたいなぐらいには来てます、もう
アナ:すごくいい話を今日聞けてますけれども
質問コーナー
三田アナ:
今は桜の季節ということで、このスタジオにも桜のセットをご用意させていただいたんですが
この会場に来て頂いたお客様からの質問が書かれています
是非羽生選手に選んでいただいて、その質問に答えていただけたらなと
羽生:何個ですか、これ?
アナ:まず一つ選んでいただいて
羽生:じゃあ、真ん中から
Q:ゾーンに入ると言いますが、どんな感じですか ミキ(40代)
羽生:
僕の中でなんですけど、無意識で跳べるような状態になってれば
ほぼ、何て言うかな、冷静に風を感じたりとか
すごいエグイことを言いますけれども
眼球がどういう風に動いて、どこを見てて
お客さんの視線がどこ向いてて、どういう力が働いてて
自分はこれをこうしていけば跳べるみたいな すごい細かいところまで
アナ:何を言うとるのかよく分からないw
羽生:なんですけど なんかそういうところが感じられる
アナ:お客様が何をしていて、無意識にどう思てるかってことですか?
羽生:悪意とか善意とか 全部伝わってきますね 全方向から(驚
(テニスでも言われるけど、無になる状況だと思ってた
周囲が完全にシャットアウトされて、自分の雑念も消えて
本来ヒトの持つ能力が自然と発揮されること
アナ:
あの人は僕にとってすごくいい思いを感じてくれてるけど
あの人はちょっと違うな、とか分かるってこと?
羽生:何か刺さりますよね
アナ:でも今日の会場は、すごいプラスのエネルギー
羽生:あったかかったです でも、今日は全然ゾーンに入ってないので
三田アナ:
これまでの演技でご自身がゾーンに入ったなっていうものは、今思い出す限りありますか?
羽生:やっぱり2017年ですか ヘルシンキの世界選手権 あれはすごい入れましたね
アナ:ピョンチャンは?
羽生:
ピョンチャンは中途半端なんですよね、自分の中で
ショートはちょっと入ってるんですけど
フリーは入りきれてないと思います、あれは
Q2:衣装のこだわりポイントはありますか?
アナ:
コマーシャル中にゾーンの話がエグすぎて
一生何回ゾーンに入るかとか すごいんですね、皆さん 一生何回あるかないか?
羽生:そうですね 「擬似的なゾーン」には入れますね 無理やり作るみたいな
アナ:本当に入るのは一生のうちに何回あるか?
羽生:眠いですもん ゾーンに入ってる時 眠い・・・みたいな
アナ:2つ目の質問 今日はゴールドと黒の衣装
羽生:
銀だったなー 抉られたw
本当に金メダルの似合う衣装だなと思ってます、あれは
デザインとか着心地とか そういうのはやっぱり
まずはスポーツとしてなくてはならないので
第一に動きやすい 全方向にのびる 重さの偏りがないとか そういうのはありますね
あとはまぁ 僕はそんなに注文はしないんですけど
とりあえずなんか物語とかじゃなくて、曲に合わせてっていうような感じにしてます
アナ:
今回はプルシェンコさんをモチーフにした♪Origin ということで
衣装のこだわりを VTR でもご紹介したんですけれども
全く違う解釈でスケーティングしてるっていうところもあって
トータルで今シーズンはいろいろプルシェンコさんへの想い
っていうのがあったと思うんですけれども その辺りどうですか?
羽生:
そもそも、この曲を使いたかった理由っていうのは
プルシェンコさんがやっててかっこいいなって思ってた純粋な童心(?)なんですよね
だからそのプルシェンコさんがやってた
「ニジンスキーに捧ぐ」というタイトルの(聞き取れず?)を滑るっていうよりも
自分が滑りたい、この曲かっこいいって思ってる気持ちが前面に出てるんです
アナ:子どもの頃の気持ちが全部出てる?
羽生:
だからなんか、子どもの頃の自分が最終的にここまでたどり着けたらいいな
みたいな感じがちょっとあります
アナ:
じゃあ小学生の羽生結弦君に言えるとしたら「今やってるよ」って言ってあげたい?
羽生:
そういう感じですね
ただ、多分、本当にちっちゃい頃の自分はめちゃくちゃ厳しいので
多分こんなんじゃ許してくれない
「こんなのでプル様と同じ曲を使ってんじゃねえよ」って言いますよw
アナ:今の羽生結弦くんはどうなの?
羽生:もういっぱいいっぱいですw
アナ:でもその辺り、限られた人しかできないですものね?
荒川:
少年時代から考える角度とか、高さが全く違うんだなっていうのが
インタビューさせていただくと本当に感じるので
当初からオリンピックって、全競技人生を賭けていくと思っていたんですけど
「金メダルは2回とるっていうのは最初から当初にプランとしてあった」
ていうのがもう、最初から見ている位置が違うんだなと感じるところですね
アナ:これから羽生結弦選手に来シーズンに求める事っていうのは?
本田:
やっぱり 今日の「圧」 興奮を続けて欲しい
ホワっとしたのじゃなくて、会場中を掌握するような感じですよね
巻き込む演技もまた見せて欲しいなと思います
アナ:
今日、会場が羽生選手の気迫で完全に包まれましたよ さいたまスーパーアリーナ
羽生:
なんかね やっぱ そういう風にならなきゃダメですね
オリンピック2回とってるっていうのは
そういう風にならなくちゃいけないなとは思いますね
残念ながら銀メダルだったんですけれども
アナ:♪Origin じゃないですけど もう一回原点に戻ったと言うか?
羽生:そうですね 本当に強くなりたい気持ちがめちゃくちゃ強くなってます
アナ:
とんでもない羽生結弦選手も来ますよ、これは!
今日は冒頭4回転ループだったんですけれども、見事に着氷して
あそこでノっていったっていうのはあったんでしょ、やっぱり?
羽生:
そうですね 自分の中で練習の段階から
4回転ループ以外はそんなに心配しなくていいって思ってましたし
最初のループ跳べてしまえば、そのまま勢いでノーミスできるなって思ってたので
実際はちょっとミスがあるんですけれども
ほぼ自分ができることはやれたかなと思っています
アナ:あれは綺麗だったですね 僕らの目の前でしたけれども
本田:浮き上がった瞬間いったと思いました
羽生:いけたかもしれないですけれども、綺麗ではなかった
アナ:
4回転アクセルという話も出ていますけれども
来シーズンに向けてはどうしましょう?
羽生:
いろんなジャンプをやりたいです
本当にいろんな選手が4回転という種類の壁を越えていって
いろんな種類をやっているので
僕はアクセルの壁を越えたいですし
アクセルの壁を越えるんだったら、全種類目指したいなと思っています
アナ:コマーシャル中にも、荒川さんに「すぐ練習したい」って
羽生:
でも足首が! 足首痛くなかったら今シーズン多分練習してたんですけどね、ちゃんと
やっぱり難しいですね
アナ:
我々としてはゆっくり休んでいただきたいですけれども
来シーズンも日本中が、世界中が、羽生選手を期待しておりますので
是非怪我に気をつけて また我々を感動させてください
お疲れのところ本当にどうもありがとうございました
羽生:ありがとうございました
試合だけでも相当なエネルギーを消耗して
その後、インタビューや会見の義務、特別番組まであるから本当に大変だねえ!
お疲れさまでしたー!
記者会見でネイサンに深々と一礼したって記事を見たけど、それは映らなかったな