※この番組は E テレで2017年10月に放送したものです
<吉田修一 主な作品>
パークライフ 芥川賞受賞
悪人
怒り
作家と一日
『悪人』って映画で見たかなあ?と思い、ブログ内検索したら
いろいろあった/驚
『悪人』(2010)
『横道世之介』(2013)
『春、バーニーズで』(2006)
【内容抜粋メモ】
毛づくろいをして舐めてあげていると
急に怒り出して視線をそらせる
ついにケンカとなる金太郎と銀太郎
東京 雨の日
吉田さんがベッドに上り、お腹をポンポンと叩くが来ない
吉田さん自身がスマホで撮ってる動画で紹介
金太郎7歳と銀太郎7歳(スコティッシュフォールド)
吉田さんにとって初めての猫たちです
抱きかかえてもすぐに逃げちゃう
その度に止まる音楽がおかしい
金ちゃん銀ちゃんは見た目も性格も正反対
好奇心旺盛で活動的な金ちゃん
いろんな所を見て回ってる
高層マンションにいるんだ
猫って窓から外を見るの好きだよね
おっとりした性格の銀ちゃん
いつも寝ています
寝てるだけで笑えるってww
最近よく言う「落ちてる」ってやつ
吉田さん:
最近、バスタブの中でおしっこするのがマイブームなんです、銀ちゃん
イタズラでしょう
これからしますようという顔はする
もうだってほら、イタズラぐらいしかやることないでしょう
迷惑かけるのが仕事みたいなものだから
顔を向けてちゃんと話を聞いているww
また喧嘩してるし
吉田さん:
喧嘩して走り回ってるか
一緒に寝てるかどっちかです
吉田さんはほとんど彼らに話しかけません
吉田さん:
ちょっと離れたところにいるんですよ、いつも
ちょうどギリギリ届かない所にいるんですよ
一人と二匹の同居生活
第157回 芥川龍之介賞選考会
玄関にずらっと並んだ報道陣
みんなカメラを構えている
車から降りてくる吉田さん
今回、芥川賞選考委員も務める吉田さん
事件や犯罪を題材に話題作を次々に発表
人間の業や悲しみを言葉にする日々です
パソコンに向かう
吉田さん:
書いている最中は、その世界に住んでるんですよ
ほんと不思議なもので
自分をとっぱらってしまうと
割とこういろんなものが見えてくるというか
自分が勝手に作っている世界で
どうにでもできるはずなんですけど
やっぱり登場人物達ってちゃんといるんですよね
だから自分がこうしたくても抗う
いつも言葉を探している
吉田さん:
仕事が終わってから、夜寝る前にドライブに行って
1時間くらいどこでもいいんですけど
クールダウンしないと眠れないんですよ
多分興奮しているのか
Q:
それはやっぱり苦しいものを書いていると
余計苦しいとかはあるんですか?
吉田さん:内容はあるかもしれないです
「拝啓 金ちゃん 銀ちゃん」
朗読:大沢たかおさん!
毎回、朗読もとても魅力的な人たちばかり
まず銀ちゃんが我が家へやってきた
銀色だから銀ちゃんではなく
銀座から来たから銀ちゃんだった
初めて家に来た日
銀ちゃんはソファーで寝ていた私の腹の上に這い上がってくると
そこですやすやと寝息を立てた
まだ本当に小さくて手のひらに乗るくらいで
そしてとても安心していた
世の中の何もかもを信じきっているような寝顔だった
(素敵な言葉
2週間後 今度は金ちゃんがやってきた
金色だから金ちゃんなのだが
実は錦糸町から来た猫でもある
初めて来た日、金ちゃんは一晩中鳴き続けた
抱こうとしても暴れ、餌も食べず、水も飲まず
ベッドの下から出てこなかった
とにかく一晩中悲しげな声で鳴き続け
世の中の何もかも信じるものかと
その小さな体で必死に訴えていた
ヒトの生き方と同じだね どっちを見るか
ずっと素敵なジャズがかかっている
2人揃ってブラッシングタイム
それでも君達がいる暮らしというものが
当たり前になるのにそう時間はかからなかった
Q:吉田さんて作品から匂う感じと…
吉田さん:
違いますよね
自分でも本当にそう思います
家の中広いなあ!
いったい何部屋あるんだ?!
何か振りながら歩いていると
必死でついていく2人
液体状のご飯?
吉田さん:
これが一番好きかな
飼い主に似ると言うか
僕もスープ大好きなんです、本当に
(猫用のスープがあるのか/驚
朗読:
君たちに教えてもらったことも山ほどある
まず昼寝がそうだ
実は君達が来るまで私は昼寝が苦手だった
昼寝をすると、なぜか必ず頭が痛くなった
それが今では昼下がりに川の字で寝るのが日常となっている
(猫と同じゆっくり時間を過ごしていたら幸せだね
春は日向で
夏は扇風機にあたって
秋は毛布にくるまり
冬はストーブの前に寝転んで
こんなに幸福な時間があることを教えてくれたのは君達だ
お腹の上でふみふみしている銀ちゃん
そのまま寝てしまう
素敵な巨樹がある公園!
吉田さんはよくふらりと散歩に出ます
吉田さん:
あれが好きなんです
何時間でも見てられるんですよ
あの木 揺れてる木
本当に気持ちいいんですよ、ここ
全然飽きない
健康的な生活だなあ
風が吹くと水面に白く模様ができる
都内にもこんなに広い公園があるのか
吉田さん:
何て言うのかな
金銀に関して言うと、何の役割も負わせていない
本当にそれは思う
僕自身は、あの金と銀以外に飼ったことがないので本当に手探りです
相性がいいんだか悪いんだかも分からない感じですけど
あれと一緒ですよ
目の前でチョロチョロしているのをずっと見ていても
全然飽きないし、期待しないでしょ
そうそう あの感じ
あれ(樹)に「おかえり」と言ってほしいわけでもないし
励ましてほしいわけでもないじゃないですか
自然と一緒ってことか
いい生活だなあ
皇居のへんかなあ?
一人でおもちゃで遊んでる
別に猫じゃらしで遊んであげるわけでもないのね
そういう猫との生活もあるのか
今の猫ブームの風潮では
飼い主が自分を猫の「下僕」と呼んで
いろいろやってあげるのが幸せと感じているけど
こうして一人一人が自立してると同時に
共存するあり方もあるんだな
上下関係をつくるのはいつもヒト
机の上の2匹の猫を見て思わず笑ってしまう吉田さん
朗読:
考えてみれば君たちと暮らし始めてもう7年になる
7年にもなるのに、私はまだ君たちのことが全くわからない
何を考えているのか
楽しいのか退屈なのか
そしてちゃんと幸せなのか
だけど君たちのことをわかったふりをすることはやめておこうと思う
お互いに分かり合えないまま一生を共にするなんて
なんだか分かり合えている間柄よりもかっこいい
そういえば私には一つ自慢できることがある
それはまだ君たちに一度も嘘をついたことがないということだ
白状すると、そんな相手は君たち以外には誰もいない
人間、生きていれば好きでもないのに好きだと言ったり
飲みたくもない酒を飲んだり
泣きたいのに我慢したり
そんなことばかりやっている
嫌いな人にはもちろん
愛してる人にだって嘘をつく
多分、私はこれからも君たちに嘘をつくことはない
そんな関係で一生を終えられるのは
きっと君達だけだと思う
金ちゃん 銀ちゃん
いつも正直でいてくれてありがとう
いつも正直でいさせてくれてありがとう
音楽のセレクトもとってもいい
見ていてとても心地良い回だった
それぞれの猫との生活があるんだね
<吉田修一 主な作品>
パークライフ 芥川賞受賞
悪人
怒り
作家と一日
『悪人』って映画で見たかなあ?と思い、ブログ内検索したら
いろいろあった/驚
『悪人』(2010)
『横道世之介』(2013)
『春、バーニーズで』(2006)
【内容抜粋メモ】
毛づくろいをして舐めてあげていると
急に怒り出して視線をそらせる
ついにケンカとなる金太郎と銀太郎
東京 雨の日
吉田さんがベッドに上り、お腹をポンポンと叩くが来ない
吉田さん自身がスマホで撮ってる動画で紹介
金太郎7歳と銀太郎7歳(スコティッシュフォールド)
吉田さんにとって初めての猫たちです
抱きかかえてもすぐに逃げちゃう
その度に止まる音楽がおかしい
金ちゃん銀ちゃんは見た目も性格も正反対
好奇心旺盛で活動的な金ちゃん
いろんな所を見て回ってる
高層マンションにいるんだ
猫って窓から外を見るの好きだよね
おっとりした性格の銀ちゃん
いつも寝ています
寝てるだけで笑えるってww
最近よく言う「落ちてる」ってやつ
吉田さん:
最近、バスタブの中でおしっこするのがマイブームなんです、銀ちゃん
イタズラでしょう
これからしますようという顔はする
もうだってほら、イタズラぐらいしかやることないでしょう
迷惑かけるのが仕事みたいなものだから
顔を向けてちゃんと話を聞いているww
また喧嘩してるし
吉田さん:
喧嘩して走り回ってるか
一緒に寝てるかどっちかです
吉田さんはほとんど彼らに話しかけません
吉田さん:
ちょっと離れたところにいるんですよ、いつも
ちょうどギリギリ届かない所にいるんですよ
一人と二匹の同居生活
第157回 芥川龍之介賞選考会
玄関にずらっと並んだ報道陣
みんなカメラを構えている
車から降りてくる吉田さん
今回、芥川賞選考委員も務める吉田さん
事件や犯罪を題材に話題作を次々に発表
人間の業や悲しみを言葉にする日々です
パソコンに向かう
吉田さん:
書いている最中は、その世界に住んでるんですよ
ほんと不思議なもので
自分をとっぱらってしまうと
割とこういろんなものが見えてくるというか
自分が勝手に作っている世界で
どうにでもできるはずなんですけど
やっぱり登場人物達ってちゃんといるんですよね
だから自分がこうしたくても抗う
いつも言葉を探している
吉田さん:
仕事が終わってから、夜寝る前にドライブに行って
1時間くらいどこでもいいんですけど
クールダウンしないと眠れないんですよ
多分興奮しているのか
Q:
それはやっぱり苦しいものを書いていると
余計苦しいとかはあるんですか?
吉田さん:内容はあるかもしれないです
「拝啓 金ちゃん 銀ちゃん」
朗読:大沢たかおさん!
毎回、朗読もとても魅力的な人たちばかり
まず銀ちゃんが我が家へやってきた
銀色だから銀ちゃんではなく
銀座から来たから銀ちゃんだった
初めて家に来た日
銀ちゃんはソファーで寝ていた私の腹の上に這い上がってくると
そこですやすやと寝息を立てた
まだ本当に小さくて手のひらに乗るくらいで
そしてとても安心していた
世の中の何もかもを信じきっているような寝顔だった
(素敵な言葉
2週間後 今度は金ちゃんがやってきた
金色だから金ちゃんなのだが
実は錦糸町から来た猫でもある
初めて来た日、金ちゃんは一晩中鳴き続けた
抱こうとしても暴れ、餌も食べず、水も飲まず
ベッドの下から出てこなかった
とにかく一晩中悲しげな声で鳴き続け
世の中の何もかも信じるものかと
その小さな体で必死に訴えていた
ヒトの生き方と同じだね どっちを見るか
ずっと素敵なジャズがかかっている
2人揃ってブラッシングタイム
それでも君達がいる暮らしというものが
当たり前になるのにそう時間はかからなかった
Q:吉田さんて作品から匂う感じと…
吉田さん:
違いますよね
自分でも本当にそう思います
家の中広いなあ!
いったい何部屋あるんだ?!
何か振りながら歩いていると
必死でついていく2人
液体状のご飯?
吉田さん:
これが一番好きかな
飼い主に似ると言うか
僕もスープ大好きなんです、本当に
(猫用のスープがあるのか/驚
朗読:
君たちに教えてもらったことも山ほどある
まず昼寝がそうだ
実は君達が来るまで私は昼寝が苦手だった
昼寝をすると、なぜか必ず頭が痛くなった
それが今では昼下がりに川の字で寝るのが日常となっている
(猫と同じゆっくり時間を過ごしていたら幸せだね
春は日向で
夏は扇風機にあたって
秋は毛布にくるまり
冬はストーブの前に寝転んで
こんなに幸福な時間があることを教えてくれたのは君達だ
お腹の上でふみふみしている銀ちゃん
そのまま寝てしまう
素敵な巨樹がある公園!
吉田さんはよくふらりと散歩に出ます
吉田さん:
あれが好きなんです
何時間でも見てられるんですよ
あの木 揺れてる木
本当に気持ちいいんですよ、ここ
全然飽きない
健康的な生活だなあ
風が吹くと水面に白く模様ができる
都内にもこんなに広い公園があるのか
吉田さん:
何て言うのかな
金銀に関して言うと、何の役割も負わせていない
本当にそれは思う
僕自身は、あの金と銀以外に飼ったことがないので本当に手探りです
相性がいいんだか悪いんだかも分からない感じですけど
あれと一緒ですよ
目の前でチョロチョロしているのをずっと見ていても
全然飽きないし、期待しないでしょ
そうそう あの感じ
あれ(樹)に「おかえり」と言ってほしいわけでもないし
励ましてほしいわけでもないじゃないですか
自然と一緒ってことか
いい生活だなあ
皇居のへんかなあ?
一人でおもちゃで遊んでる
別に猫じゃらしで遊んであげるわけでもないのね
そういう猫との生活もあるのか
今の猫ブームの風潮では
飼い主が自分を猫の「下僕」と呼んで
いろいろやってあげるのが幸せと感じているけど
こうして一人一人が自立してると同時に
共存するあり方もあるんだな
上下関係をつくるのはいつもヒト
机の上の2匹の猫を見て思わず笑ってしまう吉田さん
朗読:
考えてみれば君たちと暮らし始めてもう7年になる
7年にもなるのに、私はまだ君たちのことが全くわからない
何を考えているのか
楽しいのか退屈なのか
そしてちゃんと幸せなのか
だけど君たちのことをわかったふりをすることはやめておこうと思う
お互いに分かり合えないまま一生を共にするなんて
なんだか分かり合えている間柄よりもかっこいい
そういえば私には一つ自慢できることがある
それはまだ君たちに一度も嘘をついたことがないということだ
白状すると、そんな相手は君たち以外には誰もいない
人間、生きていれば好きでもないのに好きだと言ったり
飲みたくもない酒を飲んだり
泣きたいのに我慢したり
そんなことばかりやっている
嫌いな人にはもちろん
愛してる人にだって嘘をつく
多分、私はこれからも君たちに嘘をつくことはない
そんな関係で一生を終えられるのは
きっと君達だけだと思う
金ちゃん 銀ちゃん
いつも正直でいてくれてありがとう
いつも正直でいさせてくれてありがとう
音楽のセレクトもとってもいい
見ていてとても心地良い回だった
それぞれの猫との生活があるんだね