メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

熱中症の多くは高齢者@週刊まるわかりニュース

2018-07-26 13:38:40 | 日記



暑さの原因
「チベット高気圧」と「太平洋高気圧」が重なり停滞している状態



以前は、こうした現象はあったのだろうか?
エルニーニョにせよ、以前はなかった異常気象状態なのはたしか


日本救急医学会の会見で「緊急の提言」発表

「熱中症専門の我々としても、やはり今は危機的な状況 熱中症が夏の災害になる危険性がある」


熱中症予防情報サイト@環境省のホームページ







熱中症の多くは高齢者
日本救急医学会(提言):子どもや高齢者は熱中症になりやすいので、周りの人も注意してほしい

練馬区



昼間の公園は、居場所のない高齢男性がよくベンチで寝てたりするもんなあ




危険な暑さ 体への影響は?

クリニック院長:
周りの気温が自分の体温と同じ、あるいは高い状態になると
汗はかいているけど、体温が下がらない


エアコンなどで体温を下げることが大事
異常事態だから、それに対応した温度管理も必要


熱中症対策は?@東京巣鴨で取材

女性:水分・塩分を摂って、エアコンをつけて、なるべく休むようにしている

女性:冷房は好きじゃない

女性:外を歩いて、急に中に入るとクーラーがきつい

男性:クーラーは使わない もったいない気がして


<NHKアンケートでも>



80代女性:暑くても体は慣れる

80代男性:昭和1ケタ生まれは我慢強い


熱帯夜の日数(東京) 年々徐々に上がっている





今年は、熱帯夜が16日間続いた


今後の予報






熱中症対策





全国、とくに人口密集地帯の都心で、みんながエアコンをかけまくって
「室外機」から出る熱風でさらに外気温を上げていないか、いつも気になる・・・
熱風の出ないタイプは開発していないのだろうか?


夫婦で同じ部屋に寝ていると、男女の温度の感じ方が違ったり
会社でも営業回りをしてきた男性に合わせて、室内が冷凍庫状態だったりして
どこでも必ず夏も冬も「寒すぎる人」「暑すぎる人」との空調スイッチ合戦が起きる

暑い夏でも、社内では寒い人がニットのカーデガンを着たり
ひざかけ毛布を脚にかけたり、いろいろ対策している

40℃の暑さの中、普通のスーツで外回りなんて、若くても死んじゃうよね・・・

デパート・スーパーなどは死ぬほど寒くて、電気代どれだけ使ってるんだって思うし
「クールビズ」て流行語はどこにいった?

経済ばかり優先させていると、また自然からのしっぺ返しがくる
それでも「限界」が来るまで気づかないフリをするヒトビト




【ブログ内関連記事】

『地球が壊れる前に』原題:Before The Flood

『不都合な真実』(2006)

「読書感想メモリスト3」カテゴリー内【災害】を参照

『にげましょう 災害でいのちをなくさないために』(共同通信社)

「読書感想メモリスト2」カテゴリー内【環境・エコ】を参照

『地球異変』(ランダムハウス講談社) vol.1



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朝ドラ「半分、青い」 第16週 「抱きしめたい!」

2018-07-26 13:12:14 | ドラマ
朝ドラ「半分、青い」 第16週 「抱きしめたい!」

原作・脚本:北川悦吏子

出演者:
永野芽郁、佐藤健、松雪泰子、滝藤賢一、原田知世、谷原章介、中村雅俊、余貴美子、
豊川悦司、井川遥、清野菜名、志尊淳、河井克夫、猫田直、中村倫也 ほか

ナレーター:風吹ジュン
主題歌:♪アイデア/星野源


あらすじ(ネタバレ注意
ツボに入って爆笑するリに合わせて、笑ってフォローしてからくだけた雰囲気になるニレノ家
リならどこの家族にも馴染めそうだな

なぜか夜に泣いてるリ



リ:
オレ家族いなくて
父は絵の仕事をしてて、母と海外に行って、「いってらっしゃい」って送り出して、空港に向かう途中の事故
「いってらっしゃい」があれば「おかえりなさい」があるでしょ、ふつう
長いこと帰ってこないなあって思ってた

ス:私が家族になるよ ニレノの家の人はみんないい人だから




ハルから宝石でできたフクロウをもらう
ハルが結婚した時、祖母からもらった形見
(私も母から、お守りとしてフクロウものを時々もらう








本格的な神式の式を自宅でって負担大
何キロもある角隠し、キッツイ帯で、そして両家の親戚! 私の苦手なものばかり
呼ばれたほうもみんな袴に着物てハードル高すぎる・・・

着慣れない着物を着て、早速つまづくス やってもーた
祥平がいないと思ったら撮影係なんだww








ハル:リ大丈夫やろか 映画監督なんてなれるんかな
(ほら、もう次の心配事が湧いて出た 尽きない泉なんだってば、心配性は

ソウタ:姉ちゃんは、リの監督になる夢にのっかったんだと思う

もう百均に戻ってる(早っ
週末にIDKの賃貸アパートに越すとタナベに嬉しそうに話す ピンクがお気に入り




『追憶のカタツムリ2』エグゼクティブプレミアムプロデューサー斑目からリに会いたいと電話がくる



(“まだらめ”って読むんだ フシギな名前 てかまた三津谷寛治さんに並ぶ長い肩書きw


ショウヘイとリが百均に来る
ショウヘイからもらった式のビデオを見るのが恥ずかしくて早送りすると
出席者からのメッセージ映像が入っている

秋風先生もやっぱり呼ばれてたのか



「人生もまた物語だ 今日から森山スズメという物語を描き続ける
 この物語に締め切りはない 1コマ1コマ丁寧に大切に描きなさない
 私は二次会で長渕剛の♪乾杯 を歌う ボンボヤージュ」(w

菱本、ナカノガタ、ナオ、ブッチャー、さすがに律はいない

一番おめでとうと言って欲しい人がいないと気づいたス
ス:律、私、結婚したよ

(ハガキは送ったのかな? それだと律の奥さんと同じになっちゃうし
 てか、この回はほぼメッセージ映像だけで終わってた!

マダラメ:
ITバブルから株価大暴落、われらIT企業も瀕死の状態で
『追憶のカタツムリ2』への出資はなかったことにしていただきたい!

リ:もう半分以上出来上がってるのに・・・
マ:この世界ではよくあることです



製作費を聞くリ 自分で払うつもりか
スにもっと安い物件があると電話して納得させる


【引越し前日】

ハル:
あんたは高校出てすぐ家を出たから、料理、洗濯、掃除も、
なんにも教えてなくて、リに申し訳ない


(これだな 女性=家事の元凶は 先祖代々、脈々と・・・

家族と夫婦はちょっと違う もともとは他人や
優しい言葉はかけたほうがええ ありがとうとか、ごめんねとか


ショウヘイ:
リは犬とネコみたいだからやってこれた
ニンゲン2人だと重たすぎるじゃん
でもよかったな 人生のパートナーが見つかって





安い物件て、3おばの家の敷地内?!




ミツエにお茶に呼ばれる
お茶の作法は、マンガで描くため、秋風にみっちりしごかれた

リが大家とウソをついたから、スも大家と勘違いしている
ミツエは馴れないお茶をたてて正座してたから転びっぷりがハンパない/爆

トタン屋根の雨音が人より3倍辛いというス
ス:自分の貯金、親がくれた前祝の金はどうした?

リは全額補填したと白状してキレるス


ミツエはまたリと一緒に住めると聞いて大喜び
倉庫を片付け、トランクルームに運び、月々5万円はスらが払う



ス:ここも住めば都かな

朝食にフレンチトーストを作ってくれたリ 喫茶店みたい 3おばにも同じものを作って完璧!



ロケに行く前に「黄色い箱だけは開けちゃダメ」と言われる
(気になる・・・カタツムリ?w

帽子教室の生徒は片手間ばかりとグチるミツエ
立派な屋敷も借金の抵当に入っていて財産ゼロ

スは自分で開けられないから3おばのもとに持っていき
「ここにリのヒミツが絶対入っている」と言う



リが書いた映画のシナリオだった でも全部途中で止めている
ムギ:あのコは夏休みの読書感想文でさえ最後まで書いてない 私が書いてましたあ!
ミツエ:監督なんて「スタート!」「はーいカット!」とかゆうてればええんとちゃうの?

ス:
無名の新人が監督になるには、まず脚本を書いて、映画会社に売り込んで
「よし」となったらデビューできる

ミツエ:
あのコは3日坊主や 昔からなーーーーーーんも続いたことがない
でも、夢はおっきいねん ジョン・マッケンローになる~ゆうて(w

ス:夢に夢見るタイプって、私、ダメンズと結婚したってことですか?
ミツエ:あんさんのロミオは、ぼんくらやでえええ!w


「“愛の証”東山動物園のコアラを見た責任をとって」とブッチャーに迫るナオ



ナオ:
私、最近、売り上げ達成できなくて・・・
でもブッチャーとコアラ見てたらまた頑張ろうと思って
私の運命の人はブッチャーなんかな?
(キャリアに疲れて、近場で玉の輿狙い?



ブッチャー:オレと結婚しよう! この先の人生1分でも多く、ナオといたいんや

(あれ、ふせさん、髪の色変えた? イヤホンしてても何も流れてないとナオにバレてるしw




ショウヘイと午前2時まで酔っ払って帰ってきたリ
空と君のあいだに/中島みゆき を歌って
ショ:これ、犬の目線の詩なの(そうそう 局の無茶ぶりでねw

水をぶっかけるス
リ:明日「撮休」で飲みすぎちゃって

ショは3おばと初対面
ムギ:その頭、鳥が巣を作りそうでステキ(ww

ス:私はピンクの家に住みたかった 全部、元住吉さんのせいですよ
金をリが肩代わりしたこと言ってしまうが、内緒だと知らなかった




お詫びに百均にランチを作って持ってきたリ
本格ちらし寿司ってランチレベル超えてる!
男女ともに胃袋をつかむのが動物的に喜ばれるんだなあ



急に百均に革命を起こそうとアイデアがあふれるス こういうアイデアがすごいと思う!

ス:
リがサイダーみたいな声で歌って100円とか
100円で売ってもいい人、100円で買う人の場所を提供するとか

タナベ:
ここは大納言フランチャイズ
チェーン店だから、棚にどういう順番で並べるかも決まってる 毎月の販売計画があるんだ

(チェーン店・・・ 全国どこに行っても同じモノばかりがあふれてる
 スが「3月うさぎ」を継げばいいのに こんなにクリエイティヴな才能があるんだから


【3年前(1997)のミツエ回想】

父の帽子屋は、月に3個しか売れず、店は倒産の危機
百均にしようと迫ったのはムギ


ス:漫画家の時、私には真っ白な紙があった 自由になんでも描いてよかった

リ:
それは秋風先生のお蔭だよ
映画も同じだけど、フツウは出版社は売らなきゃいけないから、いろんなことを言ってくると思うよ
主人公はこういう人で、こういうネタを描けとか だって商売だから
秋風先生がいろんなものからスを守ったんだよ

(どこもせちがらいねえ・・・


喫茶「おもかげ」で菱本と再会するス

菱本:
リの言う通り、先生はあなた方を守った そのための秋風塾だった
『一瞬に咲け』も中盤で読者アンケートが思わしくなくなってきた頃
出版社からいろいろ設定変更の商談があったけど、先生は最後まで闘って守ったの

あなたはティンカーベルを出る時言った
「マンガを描いて楽しいのは才能のある人だ 私は私の人生を生きる」て
自分の空を見つけなさい きっとある

ス:私の空はどこだ?


ミツエにブザーで呼び出されると泣いている
なんと『一瞬に咲け』を読んで感動して、なぜ辞めたか聞かれる



ス:潮時かなあって
ミ:「3月うさぎ」と一緒やな

「3月うさぎ」の名前の由来は『不思議の国のアリス』のお茶会パーティからかあ
タナベからスのアイデアを聞いて、フランチャイズを辞めると言うミツエ

ミツエ:2人でやろう 明日から あんたがあの店の社長や!



(手がゲッツみたいになってるw
 大阪のノリが面白い 笑いと人情と、変な気遣いもなくて


無から有を生み出せる人は、なんでもいいから創らないと、天に怒られると思う
でも、もう次週で妊娠て、展開早いな 店と子育てと両方やるの?



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西日本豪雨 大量の「災害ゴミ」が深刻

2018-07-25 10:22:59 | テレビ・動画配信
それぞれ注意点・対策に関するポイントだけ、まとめてみました


大洲市 大量の「災害ゴミ」を仮置き場に移送








大洲市環境センター所長:
市民に気持ちよく聞いていただいて、思ったよりすんなりと分別が進んでいて有り難い



大洲市では、災害ゴミの収集量がつかめず、処分の見通しが立っていない
市が集積場に運ぶ予定だが、ボランティアが足りない状態
軽トラックが運転できる人、家電等重いモノが多いので力がある人がいると助かる


大洲市 災害ボランティアセンター


真備町 「災害ゴミ」は7万トン~10万トン





約4600戸が浸水被害を受けて、大量の「災害ゴミ」を自衛隊員らが撤去している
5ヶ所に廃棄場所を指定したが、被災者は家から運び出すのが精一杯





中川環境相は「災害ゴミ」を広域処理する考えを示すが難しい

通学路に3mほど積み上げられて危険だったり、
生ゴミも含まれ、猛暑で腐り、腐敗臭が付近住民を悩ませている



宇和島市 災害ボランティアセンター
(テレビのテロップで出るURLってつながらないことが多いのはなぜ?

求む ボランティア 宇和島市の受け入れ、全国に拡大
問い合わせは同センター専用回線=電話0895-23-3781、0895-23-3782



広島・呉市沖 流木やゴミの回収に追われる





海もこんなに汚れてしまったのか・・・/哀
まずは、何でも経済から被害を語ることを止めてみたらどうだろう



家族の思い出を捨てることに大きな悲しみ

母親:
泥だらけの卒業証書とか、「ごめんなさい」と思いながら捨てるんだけど
「捨てたよ」というのを息子が聞くと、精神的に参っていると思う

でも、そこに寄り添う余裕が今、無い
のちのち、どう出てくるか、という心配があります


娘2人の記念写真も出てきて、泥を拭いてみるが・・・
母親:娘には見せられんな、可哀相過ぎて






<片付けていて分かったこと>

母親:
欲しいモノが昨日と今日とで違う
片付けの程度によっても違うし、避難所の生活によっても違う

当初は下着、タオルがなかった
届き始める頃には、次は違うモノが必要になっている

それが言いにくいんですよ
あれが欲しい、これが欲しいというのはわがままかなと思って



よりそいホットライン 0120-279-338


(これも日本人の「恥」や「遠慮」などの国民性か
 時と場合によっては、世界で称賛されるけれども
 被害者であってすら遠慮したり、また責める人も実際いたり



第1回 公営住宅募集受付開始@倉敷市





被災者を対象に公営住宅の申し込みを受け付けた
受付は18~20日まで 抽選は21日 入居は22日から

受付短いなあ みんなは入れないのでは?
こないだ書いたみたいに、ホテル、旅館も国の補助金で受け入れるシステムを作ればいいのに



「住まい」と「お金」の不安

「り災証明書」








【ブログ内関連記事】

『地球が壊れる前に』原題:Before The Flood

『不都合な真実』(2006)

「読書感想メモリスト3」カテゴリー内【災害】を参照

『にげましょう 災害でいのちをなくさないために』(共同通信社)

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レインボーブリッジ周辺の謎の無人島 「鳥の島」

2018-07-25 10:17:03 | テレビ・動画配信









港区海洋少年団団長:
ここに植えられた木はもともと森のようになっていたが、島の3/4を伐採して桜を植えた

(そのままのほうがロマンがあっていいのに レインボーブリッジだけでも充分な観光地じゃん











ここにも相当な「漂流ゴミ」があるため、子どもたちが定期的にゴミ拾いに来ている




ヒトがいる場所、いない場所、とにかくどこもゴミだらけ
ここにもプラスチックが散乱しているのが見られる


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元「ゴミの島」豊島(てしま)@あさイチ

2018-07-25 09:55:40 | テレビ・動画配信
「女性」×「ジモト」 アートの島のキッチン~香川県 豊島~(前編)

「女性」×「ジモト」 アートの島のキッチン~香川県 豊島~(後編)


●かつて豊島には「産業廃棄物の不法投棄」の歴史があり、「ゴミの島」と呼ばれていた





産廃は91万トン以上





「島キッチン」店長・藤崎恵実さん
就職して、自己紹介する時、豊島と言うと「あのゴミの島ね」と言われることが多くて
全然違うのになと心の中で思っていた


見晴らしのよいポイント
岡山、小豆島が見える








Tシャツも自作 「豊島から世界へ」




「島キッチン」
外国人観光客も多い 働いているのは島民ほか、島に魅せられて移住してきた人たち








<もっとも大切にしているのは、ゴミを出さないこと>
厨房で出た生ゴミは最小限にして、バケツにためる
1日で少ない日は1杯、多い時でバケツ2杯




<生ゴミは、夫婦で経営する鶏舎へ>





藤崎さん:
先ほども話したような経緯もあるので、出来るだけゴミは減らしたい
ニワトリのエサになってムダにせずに使ってもらえて嬉しい

経営者:
自然の野菜くずとかあげたほうが、鶏たちも元気に育つんじゃないかなと
いつも野菜くずを楽しみにして取り合いになりますw

私たちは、都会でゴミを出していた側でずっと暮らしていた
気づかない所でそのしわ寄せがいっぱいあるんだろうなと思いつつ
そういうのを見ないで生活出来ていた 知らずに都会で暮らしていた

藤崎さん:
二度と同じことを起こさないように、豊島でできる普段の生活に
何が出来るか考えていくことが重要

島全体には難しいかもしれないけど、同じ意識のある人たちとか
仲間と共有して出来たらなと思う




新鮮卵を使ったスイーツも人気



「島キッチンセット」




使うのは、近所の家庭菜園の野菜







私の実家で父母が大量に作っては毎年捨てている野菜も有効活用できないかなあ・・・


月に1度のお誕生会
島民でも、観光客でも、その月にお誕生日の人たちをみんなで祝うイベント



藤崎さんは、なかなか家から出ることのない高齢者の家を回り、参加を呼びかけている

高齢男性:行くとこないんじゃ 連れもおらんし

妻:毎回、お誕生会に行くと、今日は誰が来てるとか、何してくれたとか喜んで話してます

藤崎さん:
来てもらえると、年は違えど、地元の人と触れ合ってもらえる
自分が小さい時より、さらに新しいつながりが出来ている


手づくりの「島キッチン新聞」
メニューも手書きで、しかも「ポテトグラタンが1パック150円」と激安!






広がる「エコの輪」~電気・ガスを使わない塩作り









移住者募集中 5LDKで家賃3万円




「ART SETOUCHI / 瀬戸内国際芸術祭」も開催



草間弥生ちゃんのカボチャもあるんだ/驚



概要:
私たちは3年に1度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」のほか、芸術祭開催年以外においても、
発信・誘客の活動に取り組んでおり、その活動全体を「ART SETOUCHI」としています。

開催地:
直島 / 豊島 / 女木島 / 男木島 / 小豆島 / 大島 / 犬島 /
沙弥島 / 本島 / 高見島 / 粟島 / 伊吹島 / 高松港・宇野港周辺

『瀬戸内国際芸術祭2019』第1弾作家に塩田千春、宇川直宏、山川冬樹ら17組
“2010年から3年に1度、瀬戸内海の島々を舞台に開催されている『瀬戸内国際芸術祭』。
 4回目を迎える2019年は会期を春、夏、秋の3シーズンに分け、
 4月26日から5月26日を「ふれあう春」、7月19日から8月25日を「あつまる夏」、9月28日から11月4日を「ひろがる秋」と設定する。

 コンセプトには「アート・建築―地域の特徴の発見」「民俗―地域と時間」「生活―住民(島のお年寄りたち)の元気」
 「交流―日本全国・世界各国の人々が関わる」「世界の叡智―この地を掘り下げ、世界とつながる場所に」
 「未来―次代を担う若者や子どもたちへ」「縁をつくる―通年活動」といった項目が掲げられている。”



こうした小さなコミュニティでの、支え合いながらの自給自足、循環システムがある暮らしが本当なんだろうなあ
政治屋、役所の動きを何世紀も待つより、昔からの近所づきあいがあれば生きていけるのに
それが面倒になって、都会に来て、大量生産・大量消費の生活に慣れてしまってからいろいろなバランスが壊れてしまった

温暖化で世界中の島々が、どんどん海中に沈んでいるニュースも聞く

こうしたアイデア、希望をもつ若い女性が、周りを変えていく様子は
見ていてとても力をもらえた



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はしもとみお展@郵政博物館(2018.7.23)

2018-07-24 13:59:44 | アート&イベント
どうぶつゆうびん局へようこそ!-はしもとみおの木彫の世界-@郵政博物館



 



インスタやツイッタでいつも癒されているみおさんの
都内での大規模な個展ということで楽しみにしてNさんと行ってきた

今回はなぜか、みおさんの彫った動物たちが
郵便局員などに扮して?郵便局の歴史を紹介していくみたいな設定らしく
順路の最初は日本の郵便局の歴史が先で、
奥にみおさんの動物たちがたくさん展示されていた









入った瞬間からみおさんワールドに一気に引き込まれる!
いきなり超可愛い黒柴さんがいる

 

それぞれの作品に簡単にみおさんのコメントがつけられている

「三重県志摩市の国府の浜の近くで民宿をしているお家の初代看板犬です
 月くんよりひと回り大きく、その貫禄で月くんを圧倒していました」



受付の横にいるのはワオキツネザルさん なにやら大事に手紙を持っている
よく見るとエアメイルで「Mr.MAKI」さんあて マキさんて誰だろうw






郵便の箱に入った初代・2代目月くんいたーーーーー



 

 


受付の先にあるのは懐かしい丸いポスト
その正面には創ったポスト 「ものモノ#丸型ポスト」山本麻璃絵

 

「俵谷式ポスト」(模造)明治34年
明治時代の発明家、俵谷高七が考案したもので 俵谷式ポストと呼ばれています
最初の赤色鉄製の円筒形ポストで 明治34年から試験的に日本橋の北詰に設置されました
このポストの姿は写真などに残っているのみなので「幻のポスト」と呼ばれています




郵便局の歴史

以前あった「逓信総合博物館ていぱーく」でもいろいろ見たから、それをこっちに移してきたのかな?

逓信総合博物館ていぱーく

「おでかけスポットリスト」カテゴリー内「博物館」参照



ポストの変遷

「手回し型」
手紙を入れる丸い部分に取っ手がついていて、回すと受け口が出て来る
普段は閉めておく 理由は当時火事が多かったため

とにかく東京は火事の街だからねえ
頑丈な鉄製なので火に強く、中の大事な郵便物を守る
ラーメン皿のような模様は、火除けのお守り的なものだそう

盗難防止でもあったとか/驚
何を盗むのかと女性スタッフさんに聞いたら、
「釣竿をたらして、封筒などを釣り上げて、切手を剥がして、自分のに貼る人がいた」て!

当時の切手代は「2円」「3円」て時代もあったのに、それすら払えないほど
人々の生活は困窮していたのか???

以前は、中に袋もなかったため、集配が大変だったとか

館内のあちこちにポストがあり、時代による変遷が面白かった
この丸いポストのほうが可愛かったなあ

スタッフさん:
今でも地域によっては残って、現役で使われているものもあります
四角くなったのは歴史が浅い たくさん入れられるのと、速達、普通便に分けられるのが便利


ポストマンの変遷
最初は「飛脚」のようだったのが、明治、大正ともなると上着やカバンなどがモダンになる
菅笠、夏用の麦わら帽まであって、なんだか想像するとアンバランスで笑えるw


配達の変遷
人力車、馬車でひいていたのが、時代が進むとオート3輪、モダンなクルマに変わっていく


世界の切手
世界地図全部の国があるのでは?と思うほど、国別に分類して収められていた/驚
引き出すとそれぞれのお国柄を反映したさまざまな切手が見られる
このコーナーはコレクター向きだな 1日あっても見切れないほど

「切手では仲良しー犬と猿」展@切手の博物館 ほか(2018.3.25)

世界切手まつり スタンプショウ2018(2018.4.21)



はしもとみお展

今回の一番の見どころは、彫りたての巨大なクマのシュウくん
そして、なんといっても柴好きにはたまらない、初代月くん、2代目月くんのコラボレーション
猫たちもたくさんいるし、他にも珍しい動物たちが盛りだくさん!

嬉しいのは、一部は写真撮影OKのほかにも「こちらの作品は触れます」とのことで
木の質感を確かめるというより、もう生きている動物をなでる気持ちになってしまう

所々にみおさんの可愛い文字による直筆の手紙も展示されている
初日にはトークショーもあったとのこと 本人に会って、話も聞きたかったなあ!

どれも本物かと見まごうばかりの表情、仕草、リアル感にビックリしていたら

スタッフさん:
展示物の猫を抱えたスタッフを、お客さんがペットを連れてきたと勘違いして
「お客さん、動物の持ち込みはお断りしております」て声をかけてしまったそうですよ
 ってww

本当にそれぐらいのリアル感

展示に何気なく使っている棚や机なども、その当時使われていたものばかりだそう










「猫団子」福岡県相島(ハート形の島)
ポニーくんと、その家族 真冬にお団子になっていた








「ニンニ」福岡県相島
貫禄があり、半年の間にボスになったが、銀次くんには頭があがらない

 




「ニュリャ」と「ニュリ」福岡県相島






「コココロ」福岡県相島




「チグリス」福岡県相島
魚の網とヒモの上でぐーるぐるとうなり、人なつっこい エサをもらいすぎてぷっくりお腹w











「シナモン」福岡県相島
寒い冬、人のあとを追って待合室でぬくぬくする賢いコ







「月くん」コーナー
「私の愛犬初代月くんです 彫刻のモデル歴と歳が同じで長くモデルを務めてくれました
 立ちながら寝るという技も身につけていました」

 





















「シュウくん」ほかコーナー







シュウくんの周りには、いろんな動物たちが集まってきちゃうのねw














「リンゴ」と「カブ」





「リンゴ」ラブラドールレトリバー 愛知県
「カブのお姉さんにあたる存在です ゴハンが大好きで、
 私が隣りでリンゴの彫刻を彫っていると、
 出た木くずを食べようとしてウキウキしていました」

「カブ」ボーダーコリー
「リンゴの弟にあたる存在です スポーツ競技が得意で 足も速いスーパードッグです
 テレビを見たり、リモコンをくわえたり、ゆかいな一面も見せます」


「ビージー」シロテナガザル 愛知県
「おばあさんが飼っていた 年末の忙しい日に生まれたので忙しい(busy)からとった名前です 40年近く生きていました」




「マンジュウロウ」マンドリル 愛知県名古屋市 東山動植物園
「 東山動物園に住むマンドリル にっこりと笑い、お尻をプリプリとこちらに見せてくれる愛嬌のあるお猿さんです」




 





「ソーヴァ」と「チョコ」



「ソーヴァ」北海道
「羊のソーヴァさんの子供時代を作品にしたものです 背中のモコモコが彫りたくて制作しました」



ほんとに、このモフモフ感はスゴイ!

「チョコ」愛媛県
「愛媛県に住むヤギのチョコちゃんの子供時代を作品にしたものです
 子ヤギは目が離せないほどに愛くるしいです」



可笑しかったのは、シュウくんへの手紙に「試食禁止」と書かれていて
その周りにはもう食べ散らかした跡があるww



ヤギって本当に紙を食べるからフシギ
昔、東武動物公園に行った時、友だちのカバンからパンフレットを食べられたことがある




 







絵画
絵も撮影可能ということで、いっぱい撮った/幸
これだけの画力があるからこその立体感だと分かる貴重な展示






「キュー」オランウータン 多摩動物公園





「ツバメの好きだった友人を肩に乗せています」

この意味がいまいち分からなかった
キューさんが好きだったのか、みおさんの友だちが好きだったのか
みおさんは猿もとても好きだと分かった











「動物の最後の晩餐 ミニ彫刻」
“マケット”彫刻を制作するための模型 すべて1本の木で作られている!




ウミガメさんたちもほんとにカワイイ!!










「レオン」三重県
「烏帽子が凛々しいカメレオン ゆるやかな動きですが、ベロをのばすスピードは目に見えないほどの速さです」








「ブレーメンの音楽隊」
ロバのネネさん、月くん、猫のはなちゃん、鳥のシロさん



この「ブレーメンの音楽隊」シリーズもたくさん彫られている
すべて1本の木で作られているとは思えない完成度の高さ/驚×5000

「ブレーメン草食編」
月くんや、猫、鳥などの雑食性も混ざっているのは愛嬌w



「ブレーメン猛獣編」




「ラクダのこども」
「アラブ首長国連邦に住む方が飼っているラクダの子どもです
 足がびっくりするほど長く、目がとても優しかったです」



「らくだの大人」
「アラブ首長国連邦に住む方が飼っているラクダの中の一人です
 スケッチをよくペロペロ舐めていました」




「ミーアキャットの音楽隊」
「私の兄がドラマをしていて、兄のバンドのメンバーに似せて作ったものです 太鼓を持っているのが兄の肖像です」













シュウくんの制作映像
みおさんがシュウくんをチェーンソーなどで彫る様子を撮った映像が流れている



最初から観れなかったけれども、絵を観ながら、巨大な木をチェーンソーや
さまざまな道具でダイナミックに削っていく様子は、
か細くて、可愛いみおさんのどこからそんなパワーで出るのかと思うほど/驚×5000

でも、Nさんに言われてよく見たら片手の手首に包帯をしていたのが分かった
腱鞘炎? そりゃあ、あれだけの力で長年叩き続けてたらどこかしら傷めるよなあ・・・

時々出て来るリアル月くんがまた可愛すぎる
みおさんにまとわりついて「遊んで~」と催促してたり

「シュウくんの胸の中に座れる」っていう魅力的な企画もあるけれども
乗れるのはお子さまだけだそう

スタッフさん:大人の体重で何人も乗ると、耐久性がそこまでないデリケートな作品なので

ですよね 残念



「押印」「風景印」
今回の目玉企画の1つに、期間限定で、月くんほか3種類の「押印」を押してもらえること

 


私も一応暑中見舞いのハガキを持っていたのだけれども、日にちが違ったので、
代わりにスカイツリーの「風景印」を押してもらえるポストに投函してきたv

 

スカイツリーの風景印は、台東区、墨田区で数箇所しかなく、それぞれ図柄が違うそう


ブローチ好きなNさんは、猫のブローチを見つけて喜んだけれども、お値段が11,250円!
さすがです これだけ手間ひまかけているのだもの、当然のお価格



郵便の帽子をかぶったわんこさんたちもカワイイ!





本田絵美子さん作品展



オフィ

同じく木彫りの作品の別の方の展示も同時開催されていた
みおさんよりなめらかな体つきで、こちらもステキ















<ミュージアムショップ>

切手、カタログ、まさに以前行った「切手まつり」の再現
これまた1日見ても見きれません

みおさんグッズを期待していったけれども、クリアファイル、ポストカードくらいだった
展示の中には、みおさんの彫刻のマステらしきものもあった気がしたのだけれども・・・




「宇宙138億年の旅」@千葉大学



帰りがけに見つけてしまい、スタッフ女性から「もうすぐ始まりますので、ぜひ」と誘われて
宇宙好きなためについ吸い込まれてしまった

平日は2D、土日祝日は3Dで宇宙の歴史をサクっと15分間にまとめた映像を見る





最初は教授がさわりを説明して、その後、ビッグバン~人類が稲作を始めて「文化」を得るまで
これまでいろんな所で観た歴史映像だけれども、巨大スクリーンで真ん前中央の席から観たら大迫力のCG画像だった


【内容抜粋メモ】



「はやぶさ2号」は、惑星に銃を撃ちこんで、破片を素早く回収して戻る計画
それにより、星々がぶつかりあって地球が誕生した秘密も分かるんじゃないか、
みたいな教授の話から、CG映像へ



ビッグバンにより「時間」と「空間」が誕生→隕石同士がぶつかり合って、星、銀河が生まれる
銀河系では太陽を中心に地球も生まれ、火星サイズの星がぶつかって月も生まれた

最初は地獄のような灼熱地獄の世界→次は大雨が降って嵐地獄
単細胞生物→海中にさまざまな生物が生まれ→陸上には植物が生えて→生物が陸にあがった

爬虫類が恐竜になって繁栄→隕石衝突により絶滅→哺乳類が生き残る
急にヒトの歴史になり、マンモスを狩る狩猟生活から稲作を始めて稲作中心~ by レキシ
文化、文字を持つようになり、ピラミッド、モスクなどが映り、人類がどんどん増加

「産業革命」で得たものも大きかったが、失ったものもそれ以上に大きかった
この先どうなるかは分からない すべては私たち次第とも言える


こういう映像を見ると、宇宙創世の歴史と比べて、ヒトの生活がいかに小さく、短いものかと思い知る
その中で一生懸命生きているということも再確認できる

『せいめいのれきし』(岩波書店)

「マンガ感想メモリスト2」カテゴリー参照

集英社版・学習漫画『地球の歴史 1 地球46億年のなぞ』(集英社)


その他にも、ロボットのイベント、昆虫のイベントなどなど
子どもが夏休み時期で多かったせいもあり、楽しそうなイベントが盛りだくさん

前回は、Nさんと「すみだ水族館」でクラゲを観たけれども、
「ソラマチ」には飲食店、お土産店、洋服、雑貨店、いろいろあるんだなあ!

宮沢賢治×清川あさみコラボ@すみだ水族館(2017.11.13)



すみだまち処
季節のワッフル(ゆずはちみつだっけ?)+ほうじ茶(HOT、ICEを選べる)100円を注文





帰りはもうラッシュアワーで、地下鉄も結構混雑+危険な暑さなのに、ホームはなぜかエアコンは送風モード?!?
座れても混雑に不安を感じながらも、なんとか無事、最寄駅までたどり着けました(ホッ


いったん閉まっていたスーパーがリニューアルして開店していることに気づいて、入ってみた
まあ、スーパーの品揃えはどこも似たり寄ったりだけれども、
これまでスーパーがあまりにも少なく、どこも食べ飽きてしまったため、
1店でも選択肢が増えただけいいか それだけマンションも増えたからなんだけど


18時、19時になっても、昼間の暑さは全然ひけない/汗だく
ほんとうに異常な猛暑

それでも、今日も無事に充実した1日が過ごせたことに感謝



追。
こんな情報も発見

青少年ペンフレンドクラブ(PFC)
ぽすくまくんも可愛い




この柴さんはいなかったな



まだまだ、みおさんのインスタには作品画像、月くん動画など満載
これからの作品も楽しみにしています!





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九州北部豪雨から1年 癒えぬ爪痕@あさイチ

2018-07-23 20:37:25 | テレビ・動画配信
九州北部豪雨から1年 癒えぬ爪痕@あさイチ

“去年7月5日に発生した「九州北部豪雨」。
 洪水や土砂災害に見舞われた大分県日田市では、3人の尊い命が奪われました。

 災害から1年がたった現状を見つめようと大分県出身のシンガーソングライター、
 阿部真央さんが日田市小野地区を訪れました。



 出会ったのは、土砂災害によって家を失い、新しい生活のスタートがなかなか切れない男性や、
 土砂崩れの恐れから本来の校舎が使えず中学校を間借りして授業を受ける小学生たちでした。
1年たっても豪雨の傷跡が残る被災地の現状を見つめ、長期的な支援のありかたについて考えます。”

ゲスト:松本明子さん、YOUさん
VTRゲスト:阿部真央さん(シンガーソングライター)


土砂災害によって家を失った男性



被災者男性:
1年は、あっという間でした
なんか疲れがたまってきて、なんでこんなになったんだろうって
今ごろになって急に思い起こして、気持ちが沈むことが多い

ホタルが今年飛んだんですよ
前を向こうという気持ちになりました




ヒトがいなくなると、自然が戻る関係ではなく、共存できないものか



小野小学校では1つの教室を分けて使っている





教師:それぞれのクラスの声が筒抜けなんです

男子学生:慣れてないから、慣れている学校のほうがいい

女子学生:戻って、いつも通りの生活がしたい



「大阪北部地震」から1ヶ月



震度6弱を観測し、4人が亡くなった

大阪府内の建物被害は3万棟
その大半は「一部損壊」で国の補助の対象外

いまだブルーシートで屋根を覆う家々が多い中
大阪府は「無利子融資制度」を創設




大阪版被災住宅無利子融資制度
なんでこんなに字が小さいんだ?
申込受付期間は、平成30年7月17日(火曜日)から平成31年3月31日(日曜日)

発生から1カ月 今なお続く避難生活「何を食べてもおいしくない」

大阪北部地震から1か月 自治体が被災住宅に独自の支援策も
“大阪府内では、今月13日の時点で、およそ100人が避難所に身を寄せています。”



次から次へと大きな災害が連続して、どこも復旧が追いつかないほど
それでも異常気象、森林伐採、私たちの日常生活と結びつけないのでは根本的解決にはならないと思う



【ブログ内関連記事】

『地球が壊れる前に』原題:Before The Flood

『不都合な真実』(2006)

「読書感想メモリスト3」カテゴリー内【災害】を参照

『にげましょう 災害でいのちをなくさないために』(共同通信社)

「読書感想メモリスト2」カテゴリー内【環境・エコ】を参照

『地球異変』(ランダムハウス講談社) vol.1


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ラマダンの夜 イスラム教徒の温かな食事会@ビッグイシュー

2018-07-23 20:25:53 | 
【THE BIG ISSUE VOL.338】



【内容抜粋メモ】

<マイオピニオンより>

ラマダンの夜 イスラム教徒の温かな食事会 投稿:45歳 主婦 東広島市

私は近くに住むインドネシア人留学生、マレーシア人の友だちから、イスラム教について知る機会が多い

今年は5月中旬~6月14日まで「ラマダン(断食月)」だった
一切食べないわけではなく、太陽が昇る前、沈んだ後はしっかり食べる

広島大学近くの「イスラム文化センター」では、毎晩信者が集まり、お祈りして、一緒に食事をする

順番に調理を担当し、毎日160人分ほどの料理を作る
私も小学生の娘2人と露出の少ない服装で行った

信者でない私たちが行ってもいいのかと悩んだが、「大丈夫、大丈夫」とみんなとてもフレンドリーで温かい
私も果物、飲み物、禁止されていないお菓子等を作り、調理場用のタオルを持っていった

何より大切なのは、イスラム教のことを知ることだと気づいた

男女別室でその国の食事を頂き、お金持ちが貧しい人に施しをし、
家族、お年寄り、子どもをとくに大切にする

他の宗教も迫害しない
テロ集団のISは「イスラム教」ではない 同一視する風潮はまったくおかしい

機会があれば、ぜひイスラム教の方と接してみてほしい
私もこれからもイスラム教の友だちと楽しく付き合っていきたいと思う


「読書感想メモリスト3」カテゴリー内の【宗教】も参照


【ブログ内関連記事】

日本の中のシリア@あさイチ

外国人に聞く「戦争」@あさイチ



ボブの映画を機に「ビッグイシュー」を初購入 投稿:23歳 会社員 女性 千葉県
私が「ビッグイシュー」に出合ったのは約1ヶ月前
ネイルサロンのテレビでたまたま映画『ボブという名の猫』を観たのがはじまり

イギリスはドラッグ問題が深刻で、ホームレス状態になるという現実を知ったと同時に
「ビッグイシュー」にも興味をもった

今まで、街中で赤い帽子をかぶった販売者が冊子を売っている姿は何度も見たが、ただ通り過ぎていた

最初はボブの冊子を買いたいと思い、販売者と話して購入するうちに
「ビッグイシュー」の世界に引き込まれる自分がいた

誌面に「自分で働いたお金を使えることが嬉しい」という言葉があり、
労働より給料を重視していた私は「お金よりも大事なことがある」と思った

今まで重くのしかかっていたストレスが減り、
気持ちがとても明るく、温かくなった

今まで、「ホームレスは怖い」と思っていたが
実際に販売者と話すと、ただの先入観だと分かった

今では、人生の先輩として、さまざまな知見や考え方を教えてもらえるのが楽しく
次に買う機会をとても楽しみにしています



***


「ビッグイシュー日本版 BIGISSUE JAPAN」

“1冊350円で販売。180円が販売者の収入になります。”

[ホームレスの仕事をつくり自立を応援する]
「ビッグイシュー」は、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として
1991年、ロンドンで始まった 創設者はジョン・バード氏
住まいを得ることは、単にホームレス状態から抜け出す第一歩に過ぎない


[仕組み]
1.販売者は、この雑誌10冊を無料で受け取る
2.売り上げ3500円を元手に、以後は170円で仕入れ、350円で販売 180円を収入にする


[条件]
顔写真つきの販売者番号の入った身分証明書を身につけて売る
このほか「8つの行動規範」に基づいて販売している




【ブログ内関連記事】

「ボブとジェームズ、東京へ行く」@ビッグイシュー

「猫のボブが私をホームレスから一人の人間にしてくれた」@ビッグイシュー

『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(A Street Cat Named Bob)』(2016 ネタバレ注意)



求む! オフィス・スペース!





「年間購読のお願い」@ビッグイシュー



売り切れていた316号もPDF版で購入可能にv





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『白い小箱』  眉村卓/著(角川文庫)

2018-07-22 10:54:23 | 
眉村卓/著 カバー/木村光佑 (昭和58年初版)

「作家別」カテゴリーに追加しました。

[カバー裏のあらすじ]

不安やいらだちを、甘い女性の声で和らげ、良い気持ちにさせてくれる魔法の白い小箱。
こんな素敵な宝物を手にして男は、さっそく、その声がささやく通りに行動しはじめた。

上司の反発にも、勇気をもって反抗せよ・・・
女の子にも大胆に振るまって・・・etc etc。
しかし、その彼を待ち受けている宿命とは・・・?

大都会に住む孤独な人間たちの姿をSF手法で見事に描ききった秀作集。



あらすじ(ネタバレ注意

走馬灯
3日間ぶっ続けの工場での生産会議後、例年通り、出席者たちの宴会に出た企画部次長・大西
ここら辺が今夜から祭りだと分かり、次の俳句結社の月例句会のアイデアをつかむためぶらつくことにしたが
都会と大差ないと分かり、つい、同年輩の間で話題の「近頃の若者」について思いを巡らせる

数年前まで入社してくる若者は、理解出来ないまでも、別世界なのだという態度を露骨にしていただけ良かったが
ここのところは、みな素直で従順 社長や専務などは結構だと思っているが、大西はそれが本心からとどうも思えない

目の前では走馬灯がゆれている 夏の季語だ

「はい 450円ね」と青年が言った 考え事をしていたのが、買うものだと誤解されたのだ
華やか過ぎるが、彼は500円札を出した

「お祭りだから、お釣りはご祝儀で!」
あつかましいと思いつつ、言い争う真似は出来なかった
その後も苛立ちは収まるどころか強くなった

形だけの賽銭を放り込み、拝んで、振り返ると
「おみくじが大吉だ! バンザイって言ってよ! 酒、飲ませてよ!」
さっきと同じ年頃の青年だ

「ここには・・・そういう風習があるのか?」
「関係ないじゃん あんた、フワフワ?」
「ダメのひらひら!」と連れの女が言った
「バンザラ! バンザラ!」

酔っているに違いない
だが、若者特有の、自分たちがこうだと信じれば、みんなもそうすべきだ、という感覚でいたのはたしかだ
そこまでは理解できるが、その後のわけの分からぬ言葉の連発、妙な踊りや格好は何だ?

会社はいつも通り 年代は似ていても、ここの若い社員たちは、あんな連中とは違う
あれは例外なのだ

退勤時刻を過ぎて、エレベーターを待っていると、総務部の若い男子社員2人が
同じフロアの別の会社の社員に親しげに手をあげ、大声を出し、激しい勢いで握手した(黒人的な?w
「ミラニタラ!」と、OLが言って、飛行機のような格好をして階段を下りていく

日頃は大人しい社員だ 他社の連中とあんなに親しいのも、彼の常識からすると異様だ
会社が違えばほとんど交流がないのが、彼の年代の感覚だ

エレベーターに乗ると、4人の若者が乗ってきて、ぶつかり合いながら「ワッショ、ワッショ」と掛け声を上げ始めた
「やめろ! こんな狭い中でふざけることはないだろう?」

だしぬけに若者は笑いだし「ドナッテベエ!」「ブリテリヤッチャ!」と代わる代わるに言い
1階に着くと駆け出して行った
自分の知らないうちに、なにか異変が進行しているのだろうか?


月例会には、すでに30人近く来ていて、馴染みの岸の隣りに座った
新顔の6、7人の男女が末席あたりにいる

幹事「新会員の方々は、私たちの雑誌広告を見て、入会したそうです」

やれやれ 昔ならここくらいのレベルの結社に入るなら、何ヶ月か雑誌に投句して
評価を知った上で句会に出たものだ

岸「これは、ひょっとすると、おかしなことになるかもしれないぞ」

句会の互選の形式は、紙に無署名で作品を書き、バラバラに分けて、別の紙に清書する
これで、筆跡でどれが誰の句か分からなくなる
その後、回覧し、良い句を書き写し、集められた選句は読みあげられる これを「披講」という

あらかじめお題を出す「兼題」と、句会直前に出すお題の「席題」があり、
今回の席題は「走馬灯」だった

回覧がまわってきて読むと「走馬灯きのぼりくのくらさきり」
・・・何度考えても意味不明で無視した
2枚目、3枚目を見るうちにうんざしはじめた
彼だけではなく、一座は妙にザワザワしはじめた

披講された作品を幹事が読みだした 「走馬灯きのぼりくのくらさきり」
幹事「作者はどなたですか?」「僕です」新会員が手をあげた

次もその次も新会員のもので、読まれるたびに騒ぎ、拍手し、叫んでいる
主宰「もういい やめたまえ!」

「おじさん、何が気に入らないの?」
「何事にも、道には作法があるんだ ろくに基礎も出来ていない君たちが・・・」

「ヒ、ガ、ミ」「ドヒンガラミイ!」「ガラミイ!」「イッカラコン!」
彼らはどやどやと部屋を出て行ってしまった

その後、大西は岸とスナックに寄った

岸:
だいぶ前から、我々には若い連中が分からなくなっているよな
同様に、向こうもこっちが分からない 前はよく衝突したが、今はもっと賢い
反抗せずに、合わせたほうが得なんだ 月給をもらえる関係の場合だけ我々の言葉を使う
プライベートでは、表に出て来るだけのことさ

もしそうなら、自分たちの言葉、習慣、文化はいずれ消えて行くことになる

岸「こっちも調子を合わせなきゃ仕方がないんだろう じゃなきゃ置いてけぼりを食うんじゃないか?」

大西「走馬灯きのぼりくのくらさきり」か

(今のネット言葉や感覚が全然分からないのと同じかも



執筆許可証
吉田は会社勤めのかたわら書いていた小説が、ある雑誌の新人賞に入選し
すぐに2作目を注文されたが、どうにも書けないため、都内のホテルで書き上げようと計画した
どうせなら、よく作家連中が泊まるというSホテルに予約した

妻は「貧乏してなんて、私は嫌だわ」と批判的だ
正直、彼自身も無難な道への志向がある
なにもかも都合よく運ぶはずないと思いながら、それを跳ね除けるため、ホテル入りを敢行したのだ

だが、原稿を広げて1時間経っても何も浮かばず焦り始めた
ようやく筆が走り、めまいがした 熱中して夜中になっていた
めまいは空腹のせいらしい ホテルの中で食事をしよう

レストランバーのある1階に行くと暗く、しんとしている
地下へは階段でしか行けない ややこしいホテルだ

トイレに入ると、反対側にもドアがあり、開けると先ほどのレストランバーで何人も客がいる
妙だなと思いつつ、カウンターに座ると、メニューがバカ高くて声を立てそうになった

周りを見るとほとんどが背広にネクタイ姿だが、おかしな服装だ あんなのが流行しはじめているのか?
別の場所にいるのは、いかにもアウトサイダー風だ どうなってるのだ?

一番安くて腹のふくれそうなものを注文して、原稿を読み直していると
3人の男女が見つめている

「失礼ですが、それ、原稿ですか? マス目に肉筆なんて久しぶりに見たものだから」
「まさか、あなたが自分で書いたんじゃないでしょうね?」
「もしよろしければ、私に読ませて頂けませんか?」

押しきられて原稿を渡すと、物書きの端くれだという男性は
「私の子どもの頃は、よくこういった文体だったものだ」
「遊びとしては、上出来ね」

怒った吉田は「あなたたちは何者だ?」と問うと
詩人や小説家だが、今は「執筆許可証」を取り上げられたため書けないという
「国家体制を誹謗し、公序良俗に反するおそれのあるものを発表した者はこの限りにあらず、さ」

男はポケットから薄い銀色の紙か金属か分からぬものを取り出した
他の2人は止めたが、その時、3人の黒い制服の男がやって来た

「職業あらためをします 全員、身分証明書、必要な許可証を置くこと!」
「結構。ぶち込まれるのには馴れてる」

許可証がないと懲役だという女
吉田は制服の男が来るのが目に入り、トイレのほうへ突っ走った

原稿さえなければ助かるかもしれない
彼は原稿を屑箱に突っ込んだ これで時間は稼げるだろう

最初入ったほうから出ると、レストランバーは暗く、誰もいない
ホテルの従業員「レストランは改装中で、営業していません」

そんな! ドアを開けると、奥のドアはない 初めて見るトイレだ
原稿を押し込んだ屑箱も消えていた

あれは別世界だったのか?
もしかして、何十年も未来かもしれない

分からないが、あの男は逮捕されてでもものを書くのを止めないと言ったのに
自分は、原稿を簡単に捨てた 所詮、作家などにはなれないのかもしれない
書く気も失っていた



自動化都市
情報整理供給会社の第一級解説員シオダは、緊急の赤色ブザーが鳴り舌打ちした
「最優先だ 顧客が求めている」

スピーカーの声が誰の声か誰も知らない
同僚の中には、人工頭脳による合成だろうという者もいるが
シオダはそう思わない 社内の誰かだと信じたいだけかもしれないが

該当ニュースのコピーがデスクに来た

ショッピングセンターで青年がだしぬけに靴を脱ぎ、非常出口の標示灯を叩き割っていると通報があり
登録番号を国民戸籍コンピュータに照合すると、男には犯歴もなく、不穏分子でもないが
取調べの間中、たえずニヤニヤしていることから、近頃頻発している事件と関連しているとみられる
理由を聞くとみな「衝動的にそうしたくなった」と述べるという

誰かに危害を及ぼすわけでもなく、笑いたくなるようなものが多いのが特徴だが
今のように高度に組織化された社会には、ナット1つ外すことが大惨事につながる可能性がある

ひょっとすると、これは何か人間にはたらきかけるものがいるのではという不安が広がり
それを解説し、分析しろという

「即答しかねる 調査の間待ってくれ」

指紋識別で外に出て、無人運転の地下鉄、電気バスか自転車に乗れば自宅だ
妻と息子は今日から1週間、N県のセカンドハウスに行っている
シオダは忙しくて一度も行ったことがない

列車で4時間、旧式のガソリン車で3時間かかる過疎地にあり
彼の会社は急成長期で、もっとも忙しい部門にいるため、2日の休みも取れない

たとえ取れても、大事件が起きれば出社しなければならない
家族ともろくに話さず、セカンドハウスに行ったところで入り込む余地はない

たまには地上の自動管制車で走るのもいいだろうと、乗り場で呼び止めボタンを押すと
車道から1台の空車が誘導路を入って来る
自動管制車は最高速度の時速30キロを維持している

(自動管制車も眉村作品によく出る 近未来ものの映画やアニメにも時々出て来る
 これなら衝突事故や渋滞はなくなるだろうか?

20秒以内に発車してしまうため、向かい合う4人がけのシートに入り
コースを指示し、カードを使わず、現金を入れて、走り出した時
手首にはめた交話器が鳴った 会社からまた催促だ

「例と同様の事件がさらに7件続いて起きた 顧客は即時解説を望んでいる」
「あとにしてくれ! まだデータが揃っていない
「では、1時間後にまた連絡する」

あの声はやはり合成なのか?
だとしたら、自分は本物の人間とほとんど口もきかずに1日送ったことになる
家庭の中でさえ、必要以上は何も喋らない
今は機械に指示し、すべて用が足せるからだ それが文化的生活だ


いや違う? 文化でも何でもありゃしない 孤独地獄へ落ちるだけじゃないか?
突然、彼は生身の人間と会って、怒鳴りあいでもいい、触れ合いがしたくなった

その瞬間、車が停止した 何百台という自動管制車が停まっている
完全自動化されている輸送機関がどうして・・・

クルマを停めたのは、1人の善良そうな青年だ
わざとクレジットカードを引き抜いて振り回している
それで大交通麻痺が起きたのだ

警官たちにののしられながら、青年はとても嬉しそうにニコニコと享受している
そうなのだ これも、解説するよう言われた事件も、人間の本能に基づくものだと理解した

都市の住人がナマの接触を抑えきれず、わざとトラブルを起こすまで追いつめられているのを
ハッキリ感じたのだ




厄介者
石原は、新聞に山田信夫という名前を見つけて、かつての部下だと確信した

去年の今ごろ、会社の海の家に海水浴に行こうとして、山田だけが遅刻した
ギリギリに着いた彼はバカっ派手な格好で、舌打ちを抑えたが、女子社員らはセンスに富んでるように見えるらしい
どうしてあの男は、いつもああなのだ

入社して、庶務課に配属されて4ヶ月ほどになる その間ずっとこの調子だ
みんなの注目を集めるために生きているとしか思えない

社員としては優秀で、社内のスポーツ大会でも際立ったプレーを見せるが
すべてスタンドプレーが目立つ 常に注目を浴びるタイミングを計算しているようだ

それでも注意しなかったのは、石原自身、初めて課長になりたてで、どう出たらいいか決めかねていたからだ
何とかしなければ 石原は決心していた

駅を降りて、バスで15分かかると聞いて「パンフレットとだいぶ話が違うな」と山田が奇声をあげる
生意気な!

主任「君がレンタカーで運んでくれてもいいんだよ 免許を持っているのは君だけだ」
山田「そんなために、ぼくは免許を取ったんじゃない」
立場上、石原は口論を止めざるを得なかった

海の家に着くと、若い連中は早速海へと突進していく
石原は久しぶりなため、平泳ぎからはじめ、じきに昔の感覚を取り戻した

山田「課長、なかなかやるじゃないですか」
主任「課長は、学生時代、水泳の選手だったんだぞ」

山田「本当に泳ぐなら負けませんよ 競争になったら体力でしょ? 中年と青年とじゃ・・・」

石原は大人げないと思いつつ競争しようと挑戦した
2人で平泳ぎで、最初は石原が優勢だったが、次第に追い越され、負けた

山田「年のことを考えなきゃ 課長は中年男なんだから!」
石原「なにを! この野郎!」
山田の頭に手をかけ、何度も水に突っ込みわめきつづけた


部長に呼ばれ、海水浴後、山田が3日間無断欠勤し、封書で退職願が届いたと言われた
事情を話すと、様子を見てきて欲しいとだけ言われた

まったくどこまで勝手な真似をしやがるんだ!
探しあてた家にはいなかった そこは遠縁の家でほかに身寄りがなく、
教えられたアパートに行くとスラム街のような場所だ

部屋に入ると、派手な背広やシャツ、実用書などだけで、ベッドはおろか、棚もなく
おそろしくアンバランスな部屋だった

山田:
僕は会社に戻りませんよ サラリーマンとしての格好をつけるため、給料全部はたいてきました
ひけめを感じたくない 外面のために何もかもぶちこんだんです

僕はレーサーになりたかったんだ
でも、思いきれず、サラリーマンで偉くなることでガマンしようと考えたが
課長にあんなことをされて、所詮、仲間じゃないと決心がついた
ブタにならずにイノシシになろうとしたが、ブタの社会ではそれさえ許されないんだ


新聞を読んで集まりヒソヒソ話をしている社員
「あの男、いつの間にテストドライバーなんかになっていたんだろう」
「激突して即死なんて、いい死に様じゃないな」

女子社員「でも、壮烈でいいわ! 少なくとも、毎日同じ繰り返しをしているよりは」
石原「くだらん! あいつの住まいは酷いものだった とにかく汚くて」

しらけるのを承知で、ヒステリックに口走りはじめた



出て下さい
午後の一番忙しい時間に電話が鳴った

「前田さんですか? テレビに出てほしいんです」

何度断ってもしつこくそう言うばかり
退社後も電話が鳴り繰り返す

「あなたはもっとも平均的な人間のモデルとして選ばれたのです」
「いい加減にしろ!

外に出ると、背の低い男から声をかけられた 電話の声だ
「どこの局か、何にも説明してないんだぜ」
「それは一緒に来ていただいてから説明します」

振り切って、いつも行くスナックに行くと、隣りの席にまた男が来た
店の女たちは「そんなチャンス滅多にないわ 出なさいよ!」と言い、
酔った勢いもあって、男について行く

「テレビに出てもらいます」
「今からか?」

男は腕時計に似た光る円錐形の機械に、よく分からぬ言葉を早口で囁くと
見慣れぬスタイルのクルマが来て、薄気味悪くなって逃げようとするのを無理やり押し込められた

クルマは全身がバラバラになりそうな振動が30秒ほど続き
夜の人気のない球場に着いた ここへは何度も来たことがあるが、短時間で来れる距離ではない

そこに高さ20mもありそうな円錐形の構造物が立っている
「あれがスタジオです 中へ入ってください」

ひきずりこまれて、穴に入れられ、きびすを返すと、もう穴はない
周りは白っぽい光の何もない空間ばかり

急に暑くなってきて温度はどんどん上がっていく
このままでは死んでしまうと、服を脱いですっぱだかになった

すると急に冷えてきて寒い 見ると脱ぎ捨てた服がない
僕は体操を始めた 何がテレビ出演だ!

後ろから咆哮が聞こえた 虎が迫ってくる
「助けてくれえ!」
飛びかかってきて、抵抗していると、急に何の手応えもなくなった

今度は滝のような水が落ちてきて、位置をずらしても息が出来ない
足元には、僕の大嫌いな蛇が何百と押し寄せてきて、僕は泣いた

足元に脱ぎ捨てた衣類が落ちている
「お疲れさまでした」と男が現れた

「私たちは、いろんな惑星を訪ねて、住人を記録におさめています
 出演者の心理に投影されるだけなので何の危険もないのです
 今回はなかなか良かった 視聴者も喜ぶでしょう これが出演料です」


1万円札を渡された
「馬鹿にするな!」
「サービスとして、あなたがたにも見られるようにしています」

そいつらは、帽子をつかんで持ち上げると、帽子とともに頭も抜け
昆虫に似たゾッとするような貌があった
僕は悲鳴をあげて穴を走りぬけ、振り向くと、オレンジ色に光る構造物はふっと消えたのだ

ガードマンに何度話しても信じてもらえず、そんな構築物などないと言う
酔って球場に忍び込んだと決めてかかっているのだ

家に戻ると、妻がテレビを見ている 「これは何?」

見ると、僕が映っている
裸で泣き叫び、手足をバタバタさせたりしているが、他には何もいない

「何の予告もなしに始まったのよ 知り合いから電話がじゃんじゃんかかってくるから
 受話器を外してるの どうなってるの!?」


僕は、わいせつ物陳列罪の疑いで警察の取り調べを受けた
説明をどう受け止めたかは分からないが、ともかく釈放された

学者やマスコミも押しかけてきた 国内のあらゆるチャンネルで観れて
どうしてそんなことが可能なのか尋ねられても、知らないとしか言えない

もうたくさんだ
あれからどこに行っても、みんなが僕を見てゲラゲラと笑いやがるのだ



おお、マイホーム
「やっぱり我々は、良くやったと言うべきだよ」萩原久男は言った
とうとうマイホームを持ったのだ 11階建てのマンションで、最上階の2LDK

最寄りの駅は遠い バス停まで徒歩5分 バスで10分以上かかる
駅には急行も停まらないため、250戸のうち2割しか入居せず
焦った業者はダンンピングしたのだ

彼も妻も働いているが、会社から借りた金を頭金にし、住宅ローンでどうやら買えた
2人ともまだ30歳前だ

妻:
今までの町中のアパートを考えると夢のようだけど、ちょっと気味が悪いわ
うちの階はいまだ私たちだけなんだから

夜中にマンションに戻り、エレベーターを11階でおりると
1戸のドアが開き、皮ジャンを着た青年が鋭い目つきでこっちを見ている
「誰かしら」
「工事かなにかで来てるんじゃないか」

2人の会社は隔週土曜休日制で、ここ何ヶ月か、どこかで食事をしてから帰るのが習慣になっている
ゆうべの男が出勤前もいたため、うかつに戻れない感じだっただけでなく
階段あたりにはプロレスラーのような大男が立ってニヤニヤしていたのだ

「管理人に事情を話して注意してもらいましょうよ」
だが、周囲のいかにものんびりとした風景を歩いているとそんな気もなくなった

11階でおりると、異様な風体の中年男が立っている
まるでアメリカ映画に出て来るギャングそっくりなのだ
胸から抜き出したのは黒光りするピストルだ

久男は夢中で男に飛びつき、銃声が響いた
やっとピストルを奪って、それで相手を殴りつけ、そいつはその場で倒れた

皮ジャンの青年がナイフを持って走ってくる
2人は階段を駆け下りた 青年は追ってこない

1階の管理人に言うと「そんなこと、あり得ないじゃないですか」と信じてくれない
一緒に11階に行くと、そこには誰もいなかった

妻「ここにピストルの弾の跡があるわ」

管理人:
たしかに窪んでるが・・・じゃ、弾や薬莢はどこです?
馬鹿馬鹿しい あまり人をからかわないでください

管理人が見えなくなったと同時に、数名の男たちが出現した
中にはちょんまげをした武士の姿もいる
2人は部屋に逃げ込むと、物音は消えた

考えても結論は出ず、また何かあったら、もう一度だけ管理人に言おうと心を決め
翌日、エレベーターをおりると、武士が抜き身をさげて、恐ろしい形相で走ってくる

エレベーターに入ってきて、狭い中で刀を振り回せないのが幸いで、もみあいとなった
刀が久男の肩をかすめた時、9階で女が乗ってきて、武士は消えた
「どうなさったんですが、血が・・・」
「慣れない日曜大工をしたもので・・・大丈夫です」

薬局で手当をしてもらう間も、どうしてそんな傷ができたのか根掘り葉掘り聞かれた

妻:
私たち、拒否されてるのよ あの連中、みないわば殺し屋でしょ?
妖怪変化が私たちを追い出すつもりなのよ

だったら、人に頼らず、私たちだけで対抗するしかないじゃないの
何が出てこようと、あそこは私たちのマイホームよ

出勤前、鋼製ヘルメットのヒモを締めて2人は廊下へ飛び出す
行く手に化け物たちが現れた

久男はバットで片っ端から一撃、二撃叩きながら前進する
銃声も響くが、プロテクターと防弾チョッキを着ている

階段に一歩足をかけると、そこはもう安全地帯なのだ
踊り場で普通の出勤スタイルに着替える 11階まで来る者はいない

駅に風呂敷包みを預けて、帰りにまた戦闘準備をして部屋まで突撃するのが日常になった
そのうち11階にも誰か入居するまでの辛抱なのだ

どんなことも日常化すると何でもない
ひょっとすると、誰か入居して、奴らが出なくなったら寂しくなるのでは?と思うことがある
それだけ自分たちは自信を持って、マイホームを守り抜いているのだ

「やっぱり我々は、良くやったと言うべきだよ」
10階のエレベーターホールに佇みながら久男は言った

(なんだか想像すると笑ってしまう話がつづく



彼をたずねて・・・
僕は平凡なサラリーマンだ 妻子もいて、真面目に働いている
昔は、何か人が驚くようなことがしたかったが、徐々に世の中に順応した

こういうタイプが落ち込むのは趣味の世界だ
あれこれとマスターし、3年前、「冒険家クラブ」に入った

一種の秘密組織で、組織の全貌を知るのは誰にも不可能
非合法なことはせず、冒険的仕事をすれば、報酬も出るので加入し、
僕の担当者のWから仕事を受けた

マイホームのローンが苦しくなるばかりで、400万円以上の仕事が欲しいと言うと

W:
ある密封した書類をL国のケイ・カズハラという人物に一刻も早く渡して欲しい
報酬ははじめに500万、遂行すれば500万 早い分だけボーナスが出る


L国L空港に着き、地図を調べ長距離バスに乗った
横の男がうるさく話しかけてきたが、僕の無愛想な態度で居眠りを始めた

自分もついうたた寝をして、ケイの屋敷一帯を含むカズハランドに着いた
ケイ専用の飛行場や牧草地、鉄道まで走る中に屋敷があるが地図では空白になっている

敷地内を行き来するには、従業員の証明書が必要だが、いくら探しても見つからない
さきほどの隣りの男にすられたのでは?

Wから連絡は来ても、こちらから連絡を取ることはできない
Wは「あらゆる手段を使っても」と言っていた

制服の腕章をした男が2人きて「通行証は?」と呼び止められ、走って逃げた
あの場に残したバッグは惜しかった 妻に言えば文句を言うだろうが
L国へ来たとか、仕事の話は喋るわけにはいかない 言っても信じないだろう

女なんて、マージャンや競馬で稼いだことは信用しても
こんな奇妙な仕事があるのは受け入れないものなのだ

森の奥には高さ3mほどの塀がある その奥が屋敷だろう
どこまでも続く塀で、1mあまりの足場を作り、よじのぼると
塀の内側に、さらに金網があり、池がある その向こうに白い塔が見える

弾がかすめて、塀向こうに飛び降りると、何頭もの犬が走ってきた
金網を乗り越えた時には、顔も指も血だらけになった

侵入者を告げるサイレンが鳴り、池に飛び込んだと思わせて、塔に向かった
巡回している警備の後ろから襲いかかり、ケイの居所を聞いて、当て身を食らわせ
一番大きな建物の2階にいると分かった

建物の正面に来た時、十数人の巨漢が出て来た みな贅沢極まる服装だ
その中央の男が「わしがケイ・カズハラだ」と言った

封筒を渡すとすぐに封を切り「14番が当たりだ!」と叫んだ
巨漢たちは一斉に喜んだり、肩をすくめたりした

部屋に呼ばれると、そこにはWが待っていた

W:
あんたが一番乗りだ あんた自身が賭け札だったのさ
何人もが同じ指令を受けて、ほぼ同じ時刻にスタートし、
みな途中で通行証をすられるよう手配されていた

ここの金持ちたちはよくやるんだ 彼らの暇つぶしなんだ
誰かが死んでも金を出せば済む この競技の費用も、彼らにはほんのはした金なんだ
君は穴だったから、数百億が動くだろうな

僕は、他人に先んじてうまくやっていると信じてきたが
にわかに馬鹿馬鹿しく、わけが分からなくなった



待っていた奴
1日1往復しかないバスが去り、僕は森の中を歩いた
「冒険家クラブ」の会員として新米の僕は、喫茶店で担当のWから仕事を引き受けたのだ
クラブは、向こうから適当な人間を探して、個人的に入会をすすめる仕組みだ

僕は、卒業後、就職し、数年後、結婚した
その頃から一種表現しがたい焦りを覚えるようになった
これからの一生がおおよそ見てとれる


マイホームを持ち、時々旅行に行き、その中に閉じ込められていくような 事実そうなのだ
そんな時、クラブから電話があり、違法ではない秘密組織で、冒険のスリルを提供し
仕事が成功すれば報酬も出る 言われた仕事が嫌なら断ってもよい

入会を勧誘される人間は、仕事に必要な能力を持ち、
ちゃんと社会生活を送る者に限る

W:
来月の半ば、古井川で3日間キャンプして監視して欲しい
ここは自殺の名所で、滝つぼに投身しても、気を失うだけで流されてくる者も多い
うまく救助出来れば高額の手当も支払う


川に着き、テントを張るとだんだん薄気味悪くなり、後悔しはじめた
常に見張ることも出来ないため、昼間の疲れも出て、すぐに眠ってしまった
そんなにうまく救助など出来るのか

水泳部出身で、泳ぎは得意だが、なにか対策が必要だと今ごろ気づいた
ロープを岸辺の大岩にくくりつけ、もうひとつの端を胴に結べば、流されずに済む

ほっとひと息つくと、どうにも馬鹿馬鹿しくなってきた 本当に投身者などいるのか?
とりあえず、焚き火をしていると、いた! 何か流れて来る 人間らしい

服を脱ぐ余裕もなく、川に入り、失神している女の首をかかえて、岸にあげ
人工呼吸をし、水を吐かせ、トランシーバーで連絡すると
10分とかからずオートバイの音がして、見知らぬ男が来て、
なぜか川に入り、ずぶ濡れになって戻って来た

「あとは、わしの出番だ 君はすぐテントをたたんで引き揚げるんだ 早く!」

ワケも分からずキャンプを片付けているとWが現れ、無言で作業を手伝いはじめた

Wの車内で事情を聞くと

W:
人気取りだよ あの男はこの地方の有力者で、選挙に出馬する気なのかは知らないが
人命救助をすれば、表彰されるか、地元の人々に賞賛されるからね
彼はキャンプするような暇はないから、上にある別荘で仕事をしながら、あんたの連絡を待っていたんだ
 


白い小箱
パチンコに似た「アレンジボール」で大勝した広川
最近は何もかもうまくいっていなかった

会社の仕事も、マージャン、競馬、女の子の付き合いもツイてないため
休日にどうせ負けると思って挑戦したら意外な大勝だ

景品交換所に行ったがそれほど欲しいものがあるわけでもなく
唯一、キレイに白く塗られたラジオが目についた これにしよう

家に帰り、説明書を出すと、見たこともない文字が斜めに何十行も並んでいる
ラジオにはダイヤルもなく、どう周波数を合わせるのか分からない

イヤホンジャックの孔はあるため、イヤホンを耳に当てると
彼好みのやや低い落ち着いた女性の声がした

さあ、自信を取り戻してくださいね あなたには才能も、実行力もある
 それに、自分で思うよりずっとハンサムなの 自分で気づいていないだけ


 今は何となくすべてうまく行ってない気がしてるでしょうけど
 積極的に出れば何とかなるわ 勇気がないだけ そうでしょう?」

それはまるで、彼1人のために言われているようで、ひたすら元気づけさせ、とても快かった

「明日こそ、会社で、あなたが思う通りにやってみましょうよ あなたはまだ25歳なんだもの」

ギクリとした 自分の年齢だ 偶然だろうか?

「これはあなた一人のためのお喋りだと分からない?
 あなたに自信を持ってもらうために、私がいつでもお相手するわ」


これは魔法の箱なのか でなければ、別の世界から紛れ込んできたのか
それでもいいじゃないか 聴いていて楽しいのだ

翌日、出勤の電車でも聴き続けたため、出勤した時はいつになく高揚した気分で態度にも表れていたらしい
小杉ルミ「広川さん何かあったの? いつもと違うみたいだもん」

ルミはチャーミングだと思っていたが、個性が強くて、これまでは積極的に近づこうとしなかったが
向こうから関心を見せたのだ

課長「これから月例の企画会議だが、係長が出張だから、君が出てくれないか?」

会議で主に発言するのは課長連中だ
部長がワンマンなため、ここではあまり出すぎたまねはしないほうがいいという風潮があり
彼などは、課長が求める資料を渡す繰り返しで終始する

でも、今朝はそんな気になれない
平凡な社員のままでいたくないと、以前から心底で願っていた

そのチャンスを待っていてもいつ来るか分からない
小箱の女性が言うように自分でチャンスを作り出さなければ

提案は新味のない、いわゆる部分的改善で、常識的で、安全なもので、部長も頷いている
広川は、その提案に新味がなく、似たようなものが何度と出されるのは、なにか職務上の欠陥があるのではと発言した
「もういい」と部長がだしぬけに遮った

それ以後、出席者の彼を見る目が少し違って見えた
これまでの、いてもいなくても同じ存在でなくなったのはたしかなはずだった

だが、会議後、課長は「あまりよその課の悪口を言うもんじゃない」とやわらかくたしなめた
あれで良かったのだろうか

昼食時、小箱を耳に当てると「よくやったわね 私、あなたみたいなステキな人に助言出来て嬉しいわ」

「何聴いてるの?」突然、ルミが小箱を取り上げ、イヤフォンを聴くと
「DJね この男の声、悪くないわ」

男? 声が低いから間違えたのか?
それより、彼女は自分に関心を持ち始めている
「まだ時間があるから、喫茶店でお茶でも飲まないか?」

その後、ルミとは映画や芝居を観るようになって、1ヶ月あまりになる
彼が自信を持ちはじめ、行き過ぎをそれとなく注意されたりしても
小箱の女性は「それは妬みややっかみで、心ではあなたを恐れているからだ」と慰めてくれる

ルミ:
私、行動的な人好きよ 広川さん、いつ会社辞めるの? 社内でもっぱら噂よ
辞める覚悟がなきゃ、今みたいなこと出来やしないって誰でも分かるわよ

私もいつまでもいるつもりはないわ

広川:ぼくには出来ない

ルミ:
呆れた あれはみな、ポーズだったのね? 演技ならお粗末もいいとこ
あんな調子で会社勤めが続けられるなんて甘いわよ

いくじなし 成算もなしにあんなことするなんて見損なったわ
私たちの仲もこれまで そんな甘ちゃんと付き合うヒマはないわ

彼は思わず小箱を出してイヤホンを耳に押し込んだ
「あれは彼女の作り話よ 彼女はあなたを愛しているわ」

疑惑が生まれていた



課長:
今のような勤務態度では、他の社員にも悪影響を及ぼすと部長は言ってる
この調子じゃ、次の異動で遠隔地の出張所に行くことになるぞ


自分は、才能を信じて、思うままに仕事をしていたつもりだったのに
他人はそう受け取ってはいなかったのだ

小箱の声は助言ではなく、使う人間が嬉しくなるよう、おだてるだけの機械じゃないのか?
ただのリップサービスなのだ こんなものに乗せられて・・・

ルミはあれ以来、口をきこうともしない
彼は、ルミのデスクの引き出しに小箱とイヤホンを放り込んだ
彼女は使うだろう いい気になって破滅すればいい 彼は低く笑った

再び低姿勢の社員に戻り、ルミを観察していたが、小箱を使っているか分からないまま
彼女はどんどん魅力的になっていき、社内での人気は上昇しっぱなしだ

そして、ある日、会社を辞めた
連続テレビドラマの主役に抜擢され、彼女はマスコミの人気者になった

彼はすべてを忘れて、元の平凡で目立たない社員に戻った
以前の悪評が消えるまで何年かかるか分からないが、そうするほかないのだ



ルミはしばしば小箱を取り出して、うっとりと男の声に聴き入る
彼はこれでもかと賛美し、輝かしい未来を囁くのだ

広川はこのおだてに乗って、実行しようとしてダメになった
私はそんなことはしない 半分本気になれば、それでいい

女は褒められるうちに魅力が出てキレイになる
あの男には、これを使いこなす資格がなかっただけのことなんだわ



遠慮のない町
せっかくの休日の朝、高井の家に切手も差出人もない封書が届いた
中には地図とともに、手紙には3ヶ月消息不明の山田の文字で

「助けてくれ 俺は今、桃源市という所にいる
 俺を助けたら、すぐに立ち去ったほうがいい」とある

山田とは同じ大学で、入学直後、旅行に行くといったまま音信不通になっていた
地図を調べると桃源市などという地名はない
まず1人行ってみて、様子次第で彼の両親に伝えたほうがいいと判断した

初めて乗るローカル線で、山奥に向かう
山田は旅が好きだが、観光地はけして行かなかった

「俺はナマの人間と出会い、ナマの人間に立ちかえりたいんだよ」と言っていた

人間は本来、もっと生々しいはずだが、現代の複雑な社会では
 ルールを守り、当たり障りないように生き、遠慮ばかりするクセがついた


 俺は、きっとどこかに、何の遠慮もなく、それぞれが自分に忠実に暮らしている土地がある気がする
 もしあったら、1週間でもいいから暮らして、ストレスを解放するつもりだ」

小さな駅に降りたのは自分一人で、桃源市に行くというと

駅員:
あれはあそこの連中が勝手に市だと言ってるだけで、とにかく変な奴らばかりだ
遊び半分ならやめたらどうだ

登り坂から見渡すと意外に大きな町が現れた
町の入り口には受付のような建物があり、2人の男が出て来た

ようこそ桃源市にいらっしゃいました お入りになるならこれをおつけ下さい
 それをつけていると、よそから来られた大切にしなければならない人だとみんなにも分かるんですよ
 出る際は回収するのでなくさないようにしてください」と黄色い羽根を渡された

立派なメインストリートを見て、あの駅員は偏見を持っているのだと思った
桃源ビジネスホテルに泊まることにして、フロントで山田のことを尋ねると知らないと言われた
メインストリートの誰もがすまなそうに「存じません」と礼儀正しく答える

裏通りに入ろうとすると1人の女に遮られた
「ここから先は私道なので通り抜けられないのです」

その裏通りも同様で、僕が自由に行き来出来るのは、最初の表通りだけだと気づいた

翌朝、延長したいというとフロントで拒否された
他の旅館をあたっても、黄色い羽根を見ると慇懃に断られた

外来者と分かるかぎりどこにも泊めてくれないのだろう
僕がこの町に入ったニュースが広がっているのではあるまいか
僕は羽根を道の脇に捨てて、町の奥へと歩き続けた

周囲が異様に騒がしい 商店も賑やかで、人々の往来も激しい
少年の投げたボールが頭に当たり、「返せよ、おっさん!」と言われて
バットを奪い取ると「殴るなら殴れ! 遠慮するなよ!」と言われてやめた

「あんた、桃源市の新入りだろう? 荷物を持ってるからすぐに分かるよ
 遠慮なんかしてるとここじゃのけ者にされるの さあ、早く殴って!」


僕は少年の頬を殴った

ミヤコと名乗るその女から食事に誘われ、食堂に入り、定食を一口食べると吐きそうになった
それでも無理やり食べて、山田のことを効くと

「知らないなあ でもここでは新入りに親切にすることになってるから、一緒に捜してあげる
 新入りだよ! 勘定、払わないよ!

「どうぞ、ご遠慮なく」

これは、かつて山田が言っていたナマの人間同士が何の遠慮もなく生きている場所そのものではないか?
彼はとうとう自分の求めていた土地を見つけたのだ だがなぜ助けを求めたのだろう

ミヤコは出たとこまかせに探したが見つかるはずもなく、今夜は自分の家に泊まれと言われて断ると
「じゃあ、あとは私、一人で探してあげるわ あそこの家に泊まれば? 頼んであげるから」

酔いも醒め、町のことを考えた
ここにはいろんな人が来るだろうから、いくら孤塁を守ろうとしてもムリだ
だからあの羽根を用意し、表通りでは礼儀をつくし、仮面に疲れるとここに戻るのだろう

山田が手紙を書いたわけが分かる気がした やはりこれでは辟易して耐えられなかったのだろう
自力脱出が不可能なまでに体が弱っているのかもしれない

ミヤコが来て「見つかったわよ、あんたの友だち!」

外に飛び出し、もし山田を助けるとなれば、出来るだけ早くこの町を抜け出さなければならないと考えた
水辺に着くと、人々がふやけた水死体を取り囲んでいる 疑いなく山田だった
2日前から浮いていたという

ミヤコ:関わりのない死体を引き揚げたら、外の警察や新聞社とか来て、いろいろ聞かれてうるさいことになるでしょ

彼は僕を待ちきれず自殺したのではないか?
だが、彼が求めていた助けとはどういう行為だったのだろう 今となっては分からない

我に返ると、人々が山田の服を脱がせて、裸の死体をまた池に押し出し、遺体はゆっくり漂って行った
ミヤコ:誰も通報しないわよ 仮に外の連中が来ても、みんな知らないと言えば終わりでしょ

即刻この町を出て、警察に通報してやる 「僕は帰る」と言うと周囲はなぜかニヤニヤした

ミヤコ:
黄色い羽根を捨てたんでしょ みんな大抵そうするのよ
通行証は、この町の人間になりきった者にしか発行されない あんたにゃムリだよ

あんたが変な真似をしたら、あんたの友だちみたいになるわ
あの人はここに適応出来なくて逃げ出そうとしているのを知った誰かがそうしたのよ

抵抗すると、みんなの顔に殺すほかないという表情が浮かんだのに気づいた

ミヤコ:諦めたのね? その気になれば、ここはなかなかいい町よ

不承不承頷くと、周囲が一斉に怒鳴った
「その時計もらうぞ わしはそれが欲しいんだ」
「俺はその上衣が欲しい」

ミヤコ:これであんた、一人前の桃源市民よ 当分、私が面倒をみてあげるから遠慮しないで



迷路の町
哲男は妻・フジコと風見半島を巡る予定だったが、もう4時半で、平浦市に着く頃は23時過ぎてしまうし
肝心の風見岬は夜で何も見えないから割愛して、平浦市に行こうと提案すると反対するフジコ

フジコ:
ここに風見町があるから一泊して、朝に半島巡りをすればいいわ
旅館が見つからなかったら車中で仮眠すればいいでしょ

フジコと議論すれば絶対に勝てないと近頃気づきはじめていた
これは結婚する前からだったのだ いつも言いくるめられ、意に沿うようにしてきた


なにか予期せぬ奇妙な事件に出くわすのではないか
これまでもそうした予感が何度も的中していたが、フジコには言わずに速度を上げた

たしかに海岸線はキレイだが、人家がほとんどない
峠の一番高いところに幾何学模様のような奇妙な建物がある 役場か?

予想外に近代的なビルが並び立ち、商店街がつらねているのに驚いた
駐車を待つクルマが200台以上並んでいる ナンバープレートは他府県が多い
こうなると旅館もとれないかもしれない

駐車場の整理をしている男が「おたくも選手ですか? 競技に出ないなら早く通り抜けてください」
聞くとこの町を迷路に見立てた迷路大会が開催されるという

町に入ろうとすると、即製のバリケードがあちこちに作られていて、どうしても入れない

また駐車場に戻ってきてしまい
「大会が終わる明日の晩までは町に入っちゃいけないんだ!
 旅館もどこも満員だ さっさと出て行ったほうがいいよ」

そこに役員のリボンをつけた青年が来た
「せっかくだから明日の大会に出場されては? 今夜説明会がありますし
 上位入賞すれば、高い参加料や宿代を取り返して、お釣りがきますよ


2人は大会に参加することにし、余分に金を払って交渉して町外れの宿もとれた

女将:
本当なら風見町に300人そこらは泊まれるんですけど、
町の中心部は競技が始まるまで参加者を入れてはいけないというものですから

女将が言うには、町の名家の跡取りである大和田が都会で成功し
家柄と財力をバックに、町を都会風に変えようとし、
大会のアイデアも彼の新しいもの好きなためだという

説明会にも委員長である大和田が挨拶した
来賓の挨拶もいわゆる「地方ボス」

参加者には町の地図が渡された 明朝8時、神社に集合 8時半スタート 南のお寺がゴール
1チームあたり1万円が渡され、所定の買い物をする 1万円を超えると失格
売り上げは、協力してくれた町の人々に対する見返りにもなる

町の住民の手で自由にバリケードを張っているが、乗り越えたり、壊したりしても構わない
その代わり、下手をすれば、他の競技者の得にもなり得る


説明会の帰り道

フジコ:
何の予備知識もなく勝てると思う? 私たちは何も知らずに来て不利なのよ
お金を不当なほど払ってせっかく参加するなら、町がどんな具合がそっと見て調べてみましょうよ
どんなバリケードなのか見ておきたいのよ その程度の権利はあるはずだわ


反対してもだんだん説得される、いつもの通りだが、彼自身冒険したい気分になってきた
パイプ椅子や机をくぐって町に入ると、バリケードは木箱を積み上げたりして押せば崩れそうなものだと分かった

「おい」と声がして、男が手に棒を持って、怒りの表情で近づいて来る
2人は本能的に逃げた 足をとられて転んだ ロープが張られていたのだ

通りに出た途端、フジコは悲鳴をあげた 落とし穴に落ちたのだ 膝から下はドロドロになった
追っ手は10人近くになっている 前には有刺鉄線があり、死に物狂いで越えたが
服は破れ、あちこちから血が出た

その先は堀で、飛び降りると、中はコールタールで、それ以上は逃げられず
フジコは地面に座り込み、わあわあ泣き始めた

追っ手に古い家に連れてこられた
「どうして前の晩にこんな真似をしたんだ 飛び入りか?」
「我々は朝までに元通りにしなきゃならないんだ

「大和田は都会かぶれして、なんでもかんでも都会風にしようとしている
 弁が立つし、名家で、金も持っていて反対も出来ない

 だから、この機会に奴の面子を潰してやろうという計画さ
 参加者がボロボロになれば、大和田に非難が集中し、恥をかかせれば一大打撃になるはずだ


 どうせ迷路同好者協会なんて得体の知れない都会人の暇つぶし団体の連中だからな
 とにかく、あんたらが荒らした所を朝までに修理しなければならない

 このことを他の連中に知られてはまずいから、大会が始まる前に町を去ってもらいたい
 言う通りにしてくれるなら、傷の手当もするし、汚れた服に代わるものもあげよう」


「カッコ悪いわ、こんな服 それに痛いわ」助手席でフジコはまだ文句を並べている

1時間ほど走ると、パトカーがサイレンを鳴らしながらすれ違った
あのまま行けば風見町だ あの大会で大怪我をする者が出たか、騒動になったに違いない

哲男は不意に可笑しくなって声を立てて笑い続けた




【解説 小久保実 内容抜粋メモ】

眉村氏が婦人雑誌に、女性のSF読者について書いていたのを読んだ記憶がある
昔は少数派で、エキセントリックだったが、今はごく自然に読む女性が増え、男性読者を圧倒する勢いだという

試しに僕も、文学部の女子学生に眉村氏の選による文庫本『幻覚のメロディ』を読ませて感想を聞いたら
とても面白いと一様に関心を持ち、これがSFだというと「これもSFですか」と返ってきた

これを踏まえて、数冊を提示し、自由に選んでレポートを出してもらった
『百年の孤独』(タイトルが気になってたやつだ!)、『羊をめぐる冒険』(村上春樹)、
『四季』(中村真一郎)、『ぬばたまの・・・』(眉村卓)などなど

結果、『ぬばたまの・・・』について書かれたものが群を抜いて多く、
『羊をめぐる冒険』はたった1つだった

理由の大半は、読み出したら面白かったから、主題に共鳴したという感想で
SFに結びつけて読んだ者はごく少ない


そういえば、眉村氏も「純文学と大衆文学に分類すること自体が文学のワクを小さくする」と批判したことがある

「我々の世界観や認識、日常の諸条件が著しく広く大きくなり、かつ変質しているのだ
 その変質したものを真正面から受け止め、表現しようとする作品を、
 昔からの分類基準で分け、評価出来はしない」

大事なのは、分類より、作品の質の良し悪しで、面白いか、つまらないかだ
(同感 アートは好きか嫌いかのどっちかだけでいいと思う

この『白い小箱』は、11の短篇をただ並べたのではなく、11篇により1つの世界を構築している
純文学の用語を使えば、いわゆる鮮烈な「都市小説」

都市はますます巨大化し、人間の孤独、疎外、共同社会の崩壊、物質主義は21世紀文学の主題だ
「都市小説」は、ひたすら幻滅、嫌悪に落ち込むが、眉村氏はそれを超越して書く
なんとか他人とのコミュニケーションを回復しようとする

「都市小説」が狭いワクの二次元とすれば、眉村氏はより広い四次元の文学 それを僕は宗教的という

これを味わえるのは、魅力的な書き出しの文章によるところが大きい
とくに短篇では、終わりまで書き出しの印象がつきまとう

その書き出しの真の魅力は、人間的であることだ
人間の復権への願いが、我々を強く惹きつける
そういうのだけが文学といえるのではなかろうか


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『ねこねこ55』 「ヒゲの巻」ほか

2018-07-22 10:53:23 | テレビ・動画配信
これまで何度か不定期に放送されて、その再放送かと思いきや
新たなネタも満載で可愛かったあ




ヒゲの巻

ねこ ある ある ある














猫は見ていた
日常の何気ない風景の映像より、この猫さんが可愛い






Cat News 55 トピック「1400年前の足跡」



姫路市の「見野古墳群」6号墳から出土した須恵器に、動物の足跡がついているのを発見
どう見てもにゃんこっぽい







日本人が猫を飼い始めた時期は奈良時代というのが通説だが
これがにゃんこの足跡ならば、さらに遡ることになる



※長崎県壱岐島で見つかったイエネコの骨により、伝来は弥生時代との説もある


どうしてそんな名前ですのん?





こんぶって!←食べ物の名前の動物に弱いヒト
保護猫で色が昆布っぽかったからとかなんとか←可愛さに話もろくに聞いてない










眠れ ねこ ねこ volume4









クロの巻
待ってました、黒ネコさんの回!
と思ったけど、「ヒゲの巻」同様、タイトルにあまり意味はないらしいw




ねこ ある ある ある














Cat News 55 トピック「猫を癒す音楽が制作される」
ヒトが聴く音楽にはあまり興味を示さないにゃんこだが
外国の研究者らが、ネコのゴロゴロ音やらを混ぜた
ネコに心地良い音楽を作って聴かせたところ
とても興味を示し、ネコによってはスリスリするコ、うっとり眠るコまでいたとか!















ちなみにショコタン家のショコラは、普段飼い主にあまり寄ってこないのに
聴かせてみたら、近寄ってきて、お尻を上げてとっても喜んでくれていた!









平井さんと猫 volume3



黒い球が下にいくと、テレビの下にいったのでは?と、思わず手を伸ばすにゃんこ!



黒ネコ2匹の左側は、急に手を出したために落下
それを冷静に見つめる右側の黒ネコさんの表情が笑ったww




猫のふみふみ

















シロの巻






あたし、ねこ













テニス観てる! 錦織戦ですか?!









Cat News 55 トピック「キウイにメロメロ猫」
キウイをスンスンしている猫



キウイは「マタタビ科」で、とくに枝などにその成分があるため
剪定したキウイの枝にスリスリ、ウットリするネコちゃんが可愛い




ねこ ある ある ある












猫のふみふみ


















はぁ~今回も癒されましたあ/礼




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ねこねこ55「ミケの巻」

ねこねこ55「トラの巻」

ねこねこ55「ブチの巻」


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