遂に聴きました。発売されて1年半ほど経過しています
上原さんによる曲解説に加えて、日本盤は内本順一氏のライナーノーツも面白い。
何よりも、このアルバムは凄いんだけど
Hiromi's Sonic Bloom:
上原ひろみ(p)
トニー・グレイ(b) 前作「スパイラル」でも共演したイギリス人
マンティン・ヴァリホラ(ds) 「スパイラル」で共演したスロヴァキア人
デヴィッド・フュズンスキー(g) 上原が以前からファンだったScreaming Headless Torsosなどのバンドのメンバーであるアメリカ人
通常はHIROMIで外国での公演を行うが、このバンドの時は、この名称で公演している。
試聴(ボーナストラックなし)
1 Time Difference
イントロのピアノが水の流れのように。変拍子していくリズムにも彼女の厳つさを感じる。
上原さんは
時差が存在する地球上では絶えずどこかで人は活動していて、時差で生まれる微妙な感覚のずれを表現したようです。
2 Time Out
ギターが歌っている。何と濃い内容の曲なんだろう。聴いていてゾクゾクしてきた。
上原さんは
外に出ることで見える沢山のこと。思い切って外に出てみよう!と
3 Time Travel
イントロの五感で体験してこなかったことが始まりそうな予感を感じる。
フュージョンっぽくタイムトラベルが展開されていく
そしてイントロのメロディーに。元に戻ってきた安心感を感じた。
上原さんは
科学的に不可能でも心の中でしている時間旅行を感じて。
4 Deep into the Night
ギターとピアノが良い感じに夜を泳ぐ人々の感情を絶妙に表現している
と一瞬感じる曲。
上原さんは
夜の持つ不思議な力を表現されました。
5 Real Clock vs. Body Clock = Jet Lag
コミカルな曲。いやーどの楽器からも凄い演奏が飛び出してきます。
上原さんは体内時計と実際の時間の違いで生まれる時差を表現されています。
6 Time and Space
スローテンポなリズムで、音が途切れる瞬間、タイトルのイメージと重なります。
リズムや音は多少変わっても、違いを把握して感じていられる余裕もあります。
上原さんは
時間に余裕を持って、空間を楽しむと見えるものを表現されています。
7 Time Control, or Controlled by Time
イントロの47秒間ピアノの鍵盤を猛スピードで弾いている上原さんが浮かびます。やがて曲調は変化していき、自分が通いなれたカーブがあって、自転車で一定のスピードで気持ちよく曲がっていく感覚を思い出す。
上原さんは
忙しい毎日の中で生まれる時間に追われているような感覚。時間を支配するのは自分だろうか、それとも支配されているのか。
8 Time Flies
シンセサイザーの音かな。オカリナのような、ほんのり暖かい気持ちを誘う音とメロディー。力強く優しく。
上原さんは
光陰矢のごとし。素敵な瞬間を探して、毎日を生きたい。
詩的な瞬間も素敵に感じる。
9 Time's Up
クワクワクワーという音がある感情を締め付ける。短い曲。そしてみんなの声。
上原さんは
「つづく・・・。」と
10 Note from the Past
ピアノの音が響く。ああ、こんな感じもメモしてたっけと見て初めて思い出すこともある。
ギターにドラムにベースも・・・ああ、これね。
日本盤のみのボーナストラック。昔彼女が書いていて忘れていた走り書き。借りてきた本の一ページに記されていた一言がタイトルに。こうした一言が時を越えて大きな意味をもたらす としている。
上原さんはスタジオでセッションする中で曲を構築するタイプではなく、楽譜をしっかりと書いて、アレンジも含めて楽器ごとの譜面をキチンとおこして、各自の練習テープまで作って、その上で数日後に集まって演奏するというライナーノーツを読んで、とても彼女の活動が上手く表現されていて内本さんのライナーノーツをしっかりと読んでいました。
びびんぱさん。ようやく聴きました(笑)