ハナ・マフマルバフ監督 2007年の作品
テレビで彼女がこの作品について話しているのを見かけたので気になって見てきました。
バーミヤンの仏像はタリバンに破壊されてしまったが、その爆破された痛々しいシーンは最初と最後に出てきて、やはり人が思いを込めて建設されたものが破壊されるものを見るのは気分の悪いものであった。
6歳のバクタイが隣のアッバースが学校で習っている本を読んで、
胡桃が頭に落ちてきて眼が覚めた。胡桃で良かった。もし落ちてきたのが かぼちゃなら死んでいた。
という話を知って、自分も勉強をしたいと思い、ノートと鉛筆が必要だと教えられて、一人町へ。
文房具を買う親子の様子を見ていたバクタイは、店の青年に値段をきいて、自宅の鶏の卵を4つ取りに帰り、売り歩く。何度も断られ、途中で二つ割れてしまっても諦めずにパン屋で卵と交換したパンを売ってノート代を稼いできたバクタイ・・・・
男子学校でここから出て行けと言われ
戦争ゴッコ、処刑ゴッコをしている少年達に捕まり、ノートの何枚もの紙をちぎられて紙飛行機にされてしまったり・・・
ようやく辿り着いた女子学校に潜りこんで
母の口紅を鉛筆代わりにして授業を受けようとするが、席がなく・・・
何事にも諦めずたくましく目的に向かって突き進んでいくバクタイ
しかし、学校から出ると、再び戦争ゴッコしている少年達に出会って囲まれてしまう。
探しに来たアッバースは少年達が銃を打つ真似をしたので、打たれて死んだ真似をした。
少年達は戦争ゴッコが嫌いなバクタイを取り囲んで銃を打つ真似をしている。
大人達は助けようともせずに仕事をしている。
アッバースは叫ぶ
「自由になりたければ死ぬんだ」
嫌がるバクタイであったが、遂に死んだふりをして倒れこむ
僕はそのシーンを観て、自由を奪われる庶民の心理
大人達がこうしたことしか伝えていないのかという思いなど
アフガニスタン社会で傷ついている人々のやりきれなさを感じました。