行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

【J特】力負けで10戦連続勝ち無し。意地を見せるも、実力差に屈す  ジェフユナイテッド千葉戦

2011-07-04 23:33:53 | カターレ富山
1-2で敗戦。
前節から中3日、悔しさを胸に必勝を期して首位・千葉に挑みましたが、力及ばず敗れました。

前半を0-0で折り返したハーフタイム、雷雨によって約30分の中断がありました。これまで、豪雨の中、強風の中といったシチュエーションはあったものの、ホーム戦で中断は過去例のないことでした。
もし、という話をしても見苦しくはありますが・・・もし、相手を封じ込めた前半の流れのままに後半を戦えたなら、あるいは焦り、疲れを誘発出来た可能性もあったかと考えると、いかんともしがたい気分になってみたりもします。勝負事のアヤとでもいうところではありますが・・・。
とはいうものの、負けたのは不運ではなく、実力差でした。深井、オーロイという千葉にとっては決めるべき選手が決めるべきタイミングで得点し、勝利をかっさらっていった、という試合。
手も足も出ないほどの力の差があったとは思いません。これまでの悪かった試合のように、自滅から無様に負けた、というわけでもありませんでした。気持ちでは負けていなかったように思います。
それでも、勝てませんでした。
いまだ、未勝利の長いトンネルの最中。勝利へは、まだ力が足りないようです。

もちろん、ジャイアントキリングという言葉はリーグ戦ではなくカップ戦のような一発勝負で使う、ということは知っています。それでも、19位のチームが首位のチームを打ち負かすためにはそれくらいの気概を持ってほしいという願いからのメッセージです。
あとは・・・なんですな。千葉の大巨人、オーロイを封じ込めてくれ!という願いを込めてのことだったわけですが。

いつものスタメンから苔口と黒部が抜け、1トップに敬介、トップ下にタイジローが入るという今季初の布陣で挑んだ今節。予想外の展開にとまどいもありましたが、答えは試合で見せてくれ、と。
前半、良い入り方をしていたと思います。
前節はボールを持ってからの出しどころが雑になってしまった部分が多々あり、相手にチャンスを与えてしまっていたケースが散見されました。しかし今節はそのあたりが丁寧になっていたように見えました。
セットプレーからの失点が多い、それでなくても相手にはオーロイ。簡単にFKやCKを与えてしまっていたなら、早々と失点していたかもしれません。しかし、そうはさせませんでした。
ボールを安易にクリアするのではなく、きちんと考えて出すことを徹底していた印象。それが証拠に、2本しかCKを与えなかったのだから。
そして、肝心のオーロイ対策にしても、江添や舩津が敢然と立ち向かっていきました。やはり向こうの戦略としてオーロイにボールが集まるものの、そう簡単には良い形で預けさせないぞ、という気迫が見て取れ、頼もしさを感じたのでした。
そしてそのまま前半終了。無失点で乗り切りました。
蒸し暑く湿度の高いコンディション、なかなか良い形が作れなかったストレスを考慮に入れれば、けっして千葉とて万全ではない。そのまま後半も、と思っていたのですが・・・。

前述のように、雷雨で中断して約30分のインターバルがありました。さすがに気持ちが切れる心配こそしなかったものの、相手にも回復の猶予を与えてしまったのはいかんともしがたいところでしたが・・・。
悪い予感というモノは当たるもので、後半開始からわずか7分、一瞬の隙を突かれて失点。「後半5分くらいで先制点を挙げれば」と期待していたのに、逆に奪われてしまいました。
その得点によって、千葉の選手の気持ちに余裕が出たような印象でした。なかなか攻めの形を作れないカターレに対し、着実にその芽をつぶしていったのでした。
そして、69分。注意していたけれど、それでもオーロイに決められてしまい、追加点を許してしまいました。
相手にとっては、「もうそろそろ追加点を挙げて突き放したい」という、絶好のタイミングだったことでしょう。そんな状況で、確実に決める・・・首位チームの一線級FWの力を見せつけられてしまいました。
カターレにとっては、66分に黒部と平野の同時投入によって、「さぁ、ここから!」という場面だっただけに・・・その出端を完全にくじかれたかたちでの、痛すぎる追加点でした。

このところの試合ずっとそうなのですが、なぜ勝てないかといえば、当然ながら、点を獲れないから。
なぜ点を獲れないかといえば、シュートまでの流れを作り出せないから。さらに、チャンスでも撃てないから。
あとは、攻撃がワンパターンというか、単調なことが挙げられると思います。最終ラインから横に回してサイドを変えつつ、ライン際を上がる、というパターンばかり。それも、手数が多く、スピード感が無い。
たいがいは相手陣内のパス回しで攻撃が途切れて終了、というパターンで、首尾良く切り込んで行けても、中の人数が足りない、もしくはポジション取りがイマイチで合わないなどなど。
ハッキリ言って、シロウト目で見ても、ワンパターンです。相手にしてみれば、「あ、、またこのパターンか。しっかり対応さえすれば脅威じゃないな」という安心感さえ与えてしまうかもしれません。
今節など特に、雨に濡れたピッチだったのだから、遠目からでも、多少無理しても撃ってしまえば良かったのではないかと。勇気を持って、中央を切り込んでいけばよかったのではないかと。そうすれば、あるいは相手は足を取られてミスをする、GKはキャッチできないなどということもあったかもしれないのに。
相手が嫌がる攻撃を執拗に繰り返す、というのも有効な戦術でしょうが、それはあくまで相手に脅威を与えていた場合の話。そうでなければワンパターンとして相手に余裕を与えてしまう・・・そのあたり、改善が見込まれない限り、なかなか点は獲れない。点が獲れないということは、勝てないということ。
どうにか、改善しなければならないのではないかと。

それでも、試合終了間際のロスタイム。
平野の上げたボールに詰めていた黒部が合わせて蹴り込み、1点を返しました。この時間帯の失点は数多かれど、得点は今季初、ロスタイム得点は約2年ぶりとか。
最後まで、諦めない気持ちでもぎ取ったゴールでした。
とはいえ、反撃及ばず、試合終了。また、勝てませんでした。

敗れはしたものの、気迫は伝わりました。結果としては同じ敗戦でも、それは無様なものではありませんでした。
ほんの4日前、試合後の挨拶を拍手もなく迎えたゴール裏。しかし、今節は、拍手とともに迎え入れたのでした。

あとは、この敗戦を次節以降に活かしていかねば。これでまた無様な敗戦に逆戻りしていては、なんの意味もありません。前の試合をうけて、しっかりと気持ちを入れて臨んだ今節。結果こそついてきませんでしたが、その思いというものは、残さねばなりません。活かさねばなりません。

今節、出来たところと出来なかったところを、よくよく検証してほしい。
そして、とくに攻撃陣には奮起を求めます。相手の脅威となる攻めを、構築してほしい。そして、勝利をもたらしてほしい。

10試合連続勝ち無しは、昨年秋に並ぶクラブワースト記録。
結果が出ないなかにあっても、闘志が失われていないというのなら。
この敗戦をバネに、一刻も早く、不名誉な記録とはおさらばせねばなりません。