1-4で敗戦。
チーム力の差が露骨に出た試合、とでも言いましょうか。
“役者”が揃い、かつ、終始試合を落ち着いてコントロールしていた甲府。それに対抗するには、カターレはいささか以上に力不足でした。
黒部の離脱をはじめ、不利な状況は山ほどありました。ですが、それが直接の敗因ではなかったかと。
では、なにが敗因かと言えば。
厳しい戦いになることは、戦前からわかりきっていたこと。しかし、それでもなお、劣勢をはねのけて勝つ、という気概を力にかえることが出来なかった、ということでしょうか。
前半の早い段階から、気をつけなければならなかったはずのダヴィに先制点を奪われてしまうことに。個の力で劣るぶん、組織としての力で対抗しなければならなかったのですが・・・ラインコントロールの隙を突かれ、その高い決定力を見せつけられるかたちでの失点。してやられた、というダメージの残る失点でした。
今節もまた、前半から相手にペースを握られ、ほとんど攻撃に転じられないまま守備に追われる展開に。またしても、あるいは前半シュート0か?という流れに。
チャンスも0ではなかったものの・・・それが相手に対して脅威を与えるほどのものであったかと言えば、否。
なかなか前線にボールが運べず、シュートはおろかペナルティエリアにすらほとんど近づけない始末。ヨンドクが頑張って突破をはかったりするものの、フォローが遅くて結局奪われたり。あるいはサイドを上がってみても、上がるタイミングがそろわず、パスの出しどころがなかったりとか。中盤からのフィードも繋がりに欠け、味方が追いつけない、あるいは予測通りのコースとして対処されて、結果的に相手にボールをプレゼントしてしまうハメに。
そのほかにも、ボールタッチの確実性だとか切り返しのタイミングだとか・・・甲府と比べてしまうと、やはり、圧倒的にクオリティが落ちて見えました。
サクサクつながる甲府のパスに対して、いかんせん、チャレンジが甘かったように思います。それではチャンスも作れません。また、マイボールとしてからも落ち着きが無く、相手の嫌がるプレーが出来なかった印象。
技術の差がもう少し小さかったならば、まだ突け入る隙もあったのかもしれませんが・・・。
それでも、追加点を許すことなく折り返した後半57分。
それまでFWとしてなかなか良い形でボールに絡めていなかった木村でしたが、ワンチャンスをものにして、見事にゴール!古巣を相手に、移籍後初ゴールを決めたのでした。
しかし・・・。
そこから、押せ押せムードにもっていくことができませんでした。
逆に、67分。ゴール前の混戦からクリアしきれなかったボールを上げられ、DF津田 琢磨に頭で合わせられてしまい、勝ち越しを許してしまいました。
慌てることなく、着実に攻撃のかたちを作り、そしてゴールをものにした甲府。
さらに、途中出場のFW高崎 寛之に3点目、4点目を立て続けにきめられてしまい、勝負あり。
カターレのほうは平野、前節の池端のように今節は松原を前線に置く交代策で対抗するも、成果を上げられず。
さらに悪いことに、福田が2枚目のカードをくらって退場。
負けるにしても、もう少しどうにかならなかったのか・・・。安間監督以下、元甲府選手たちにとって凱旋試合であったはずの今節ですが、惨敗と言うよりほかない、苦い敗戦となってしまったのでした。
甲府とカターレとで、なにが勝敗を分けたか?なにがいちばん違っていたのか?
すなわち、余裕の差であったように思います。
気をつけなければならなかったはずの先制点を、しかもいちばん気をつけなければならなかったダヴィに決められるという・・・。
わかっていたのに、できなかった。そのやるせなさは、少なくない精神的ダメージだったかと。
それでも、その後はしのいだ。そして、劣勢だったながらも追いついた。
しかし。
そこがまた、ポイントだったのでしょう。
そこから、さらに逆転に向けて勢いに乗っていかなければならなかったところ、それができませんでした。
逆に、追いつかれたからと言って崩れることなく自分たちのサッカーに徹し、チャンスをうかがい続けた甲府。そして、しかるべきタイミングで勝ち越しに成功すると、あとは勢いに乗って押せ押せ。
高崎の2ゴールも、緊迫した場面であれば、あるいはふかして外していたかもしれません。ですが、そうはならなかった。
つまり。
要するに、精神的な余裕の差、ということでしょうか。
同点に追いついても、そこからさらにペースを上げるだけの余裕が、カターレにはありませんでした。
逆に甲府にとってみれば、脅威を感じない富山の攻撃など恐るるに足らずだったのではないかと。しっかり自分たちのサッカーをしていれば必ずチャンスは来る。それがわかっていたから、崩れることなく落ち着いてプレーすることができていた。そして、それが勝ちにつながった、と。
テクニック・フィジカル面のみならず、メンタル面でも完敗。認めたくはありませんが、ある意味、1-4も妥当であったかもしれません。
攻撃面において、木村のゴールこそありましたが、それも会心のゴールとまでは言えず。それよりも、いまだ良い攻撃のかたちがつくれないままであることのほうが深刻な問題です。
そして、ここ数試合でなかなか結果にはつながらずとも、それでも意識を高めてきたはずの守備において、がっつりとやられてしまうかたちに。
怪我人多数に加え、さらに次節は守備の大黒柱たる福田が出場停止。前回不出場だった横浜FC戦の大敗が、いやがおうにも頭をよぎります。
いったい、どうすればいいのか。
前進はないままに、後退要素多数。
10位という目標は霞み、最下位が現実的に近づいています。
まもなくシーズンも折り返し点ですが・・・このままで良いわけは、ありません。
一朝一夕に強くはなれない。
しかし、カターレが強くなるのを他チームは待ってくれません。
1日でも早く。1分1秒でも早く。
この低迷を抜け出す強さを身につけねばなりません。
「トレーニングを続けていくしかない」「うつむかず、前を向いていくしかない」
違う。
続けながら、勝つ。結果も出す。どちらも、いっぺんにこなす。
時間は、無限にはない。そのことを肝に銘じるべきかと。
チーム力の差が露骨に出た試合、とでも言いましょうか。
“役者”が揃い、かつ、終始試合を落ち着いてコントロールしていた甲府。それに対抗するには、カターレはいささか以上に力不足でした。
黒部の離脱をはじめ、不利な状況は山ほどありました。ですが、それが直接の敗因ではなかったかと。
では、なにが敗因かと言えば。
厳しい戦いになることは、戦前からわかりきっていたこと。しかし、それでもなお、劣勢をはねのけて勝つ、という気概を力にかえることが出来なかった、ということでしょうか。
前半の早い段階から、気をつけなければならなかったはずのダヴィに先制点を奪われてしまうことに。個の力で劣るぶん、組織としての力で対抗しなければならなかったのですが・・・ラインコントロールの隙を突かれ、その高い決定力を見せつけられるかたちでの失点。してやられた、というダメージの残る失点でした。
今節もまた、前半から相手にペースを握られ、ほとんど攻撃に転じられないまま守備に追われる展開に。またしても、あるいは前半シュート0か?という流れに。
チャンスも0ではなかったものの・・・それが相手に対して脅威を与えるほどのものであったかと言えば、否。
なかなか前線にボールが運べず、シュートはおろかペナルティエリアにすらほとんど近づけない始末。ヨンドクが頑張って突破をはかったりするものの、フォローが遅くて結局奪われたり。あるいはサイドを上がってみても、上がるタイミングがそろわず、パスの出しどころがなかったりとか。中盤からのフィードも繋がりに欠け、味方が追いつけない、あるいは予測通りのコースとして対処されて、結果的に相手にボールをプレゼントしてしまうハメに。
そのほかにも、ボールタッチの確実性だとか切り返しのタイミングだとか・・・甲府と比べてしまうと、やはり、圧倒的にクオリティが落ちて見えました。
サクサクつながる甲府のパスに対して、いかんせん、チャレンジが甘かったように思います。それではチャンスも作れません。また、マイボールとしてからも落ち着きが無く、相手の嫌がるプレーが出来なかった印象。
技術の差がもう少し小さかったならば、まだ突け入る隙もあったのかもしれませんが・・・。
それでも、追加点を許すことなく折り返した後半57分。
それまでFWとしてなかなか良い形でボールに絡めていなかった木村でしたが、ワンチャンスをものにして、見事にゴール!古巣を相手に、移籍後初ゴールを決めたのでした。
しかし・・・。
そこから、押せ押せムードにもっていくことができませんでした。
逆に、67分。ゴール前の混戦からクリアしきれなかったボールを上げられ、DF津田 琢磨に頭で合わせられてしまい、勝ち越しを許してしまいました。
慌てることなく、着実に攻撃のかたちを作り、そしてゴールをものにした甲府。
さらに、途中出場のFW高崎 寛之に3点目、4点目を立て続けにきめられてしまい、勝負あり。
カターレのほうは平野、前節の池端のように今節は松原を前線に置く交代策で対抗するも、成果を上げられず。
さらに悪いことに、福田が2枚目のカードをくらって退場。
負けるにしても、もう少しどうにかならなかったのか・・・。安間監督以下、元甲府選手たちにとって凱旋試合であったはずの今節ですが、惨敗と言うよりほかない、苦い敗戦となってしまったのでした。
甲府とカターレとで、なにが勝敗を分けたか?なにがいちばん違っていたのか?
すなわち、余裕の差であったように思います。
気をつけなければならなかったはずの先制点を、しかもいちばん気をつけなければならなかったダヴィに決められるという・・・。
わかっていたのに、できなかった。そのやるせなさは、少なくない精神的ダメージだったかと。
それでも、その後はしのいだ。そして、劣勢だったながらも追いついた。
しかし。
そこがまた、ポイントだったのでしょう。
そこから、さらに逆転に向けて勢いに乗っていかなければならなかったところ、それができませんでした。
逆に、追いつかれたからと言って崩れることなく自分たちのサッカーに徹し、チャンスをうかがい続けた甲府。そして、しかるべきタイミングで勝ち越しに成功すると、あとは勢いに乗って押せ押せ。
高崎の2ゴールも、緊迫した場面であれば、あるいはふかして外していたかもしれません。ですが、そうはならなかった。
つまり。
要するに、精神的な余裕の差、ということでしょうか。
同点に追いついても、そこからさらにペースを上げるだけの余裕が、カターレにはありませんでした。
逆に甲府にとってみれば、脅威を感じない富山の攻撃など恐るるに足らずだったのではないかと。しっかり自分たちのサッカーをしていれば必ずチャンスは来る。それがわかっていたから、崩れることなく落ち着いてプレーすることができていた。そして、それが勝ちにつながった、と。
テクニック・フィジカル面のみならず、メンタル面でも完敗。認めたくはありませんが、ある意味、1-4も妥当であったかもしれません。
攻撃面において、木村のゴールこそありましたが、それも会心のゴールとまでは言えず。それよりも、いまだ良い攻撃のかたちがつくれないままであることのほうが深刻な問題です。
そして、ここ数試合でなかなか結果にはつながらずとも、それでも意識を高めてきたはずの守備において、がっつりとやられてしまうかたちに。
怪我人多数に加え、さらに次節は守備の大黒柱たる福田が出場停止。前回不出場だった横浜FC戦の大敗が、いやがおうにも頭をよぎります。
いったい、どうすればいいのか。
前進はないままに、後退要素多数。
10位という目標は霞み、最下位が現実的に近づいています。
まもなくシーズンも折り返し点ですが・・・このままで良いわけは、ありません。
一朝一夕に強くはなれない。
しかし、カターレが強くなるのを他チームは待ってくれません。
1日でも早く。1分1秒でも早く。
この低迷を抜け出す強さを身につけねばなりません。
「トレーニングを続けていくしかない」「うつむかず、前を向いていくしかない」
違う。
続けながら、勝つ。結果も出す。どちらも、いっぺんにこなす。
時間は、無限にはない。そのことを肝に銘じるべきかと。