行く末遠ければ

生まれも育ちも富山県砺波市
地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

気迫を見せて連敗阻止。初勝利はならずも、半歩前進  ジェフユナイテッド千葉戦

2014-04-21 23:58:41 | カターレ富山
1-1のドロー。
またも勝つことができず、開幕連続未勝利を更新してしまったことは痛手。けれども、試合終了後に挨拶に訪れた選手たちに対し、ファン・サポーターは前回ホーム戦のようなブーイングではなく、拍手で迎えました。
確かに、勝てた試合を、勝つべき試合を落としてしまった感はあります。内容が勝利という結果に結びつかないもどかしさは解消されないまま。ですが、開幕戦以来となる勝ち点1は、単なる1以上の価値をチームにもたらしたのではないか―――多くの人がそう感じられたからこその拍手であったかと思います。

体調不良の苔口に代わって三上が初スタメン。中盤に秋本がスタメン復帰し、CBはヨシタクと平出のコンビ。そして、ルーキーの田中がJ初出場・初スタメンとなりました。
御厨、ヨングン、ウチケンといったこれまでのレギュラーを外しての新布陣。「なにかを変えて変わらねば」という思いが実戦で活かせるかどうかが問われた試合となりました。
開始早々の5分、突破を試みた中島が倒され、ペナルティエリア付近のゴールほぼ正面という絶好の位置でFKを獲得。キッカーのヨンドクに大きな期待がかけられました。
しかし。惜しくもポストにはじかれゴールならず。
なんだかなー、という気持ちになりました。きっと、強いチームなら、得点を引き寄せる力のある“持っている”チームなら、ここで難なく決めて先制していたであろうシチュエーションだっただけに。やはり、今のカターレは“持っていない”チームなのかと。
とはいえ、そんなことを気にしていても仕方がない。勝つための努力を続けていくよりほかないのだから。
そんななか、各選手の動きに目を向けてみると。
初スタメンの田中については、頑張りは評価したい一方で、もうちょっと、という感も。そりゃ、プロ初出場で緊張せずに十全に力を発揮しろ、というのも酷ではありますが。前に位置するポジションの中島との連携や距離感は、もっと場数を踏めば良くなるだろうに、というシーンが散見されただけに、さらなる精進を期待というところでしょうか。
とは言うものの、それは言い換えたなら、そういった要求をしたいレベルには達しているということであって。今後に期待です。
ディフェンス陣で目を引いたのが、ヨシタクの頑張り。
動き出しのタイミング、ポジショニングの適切さなど、献身的な守備にうならされたのでした。これも昨年の金沢で修行した成果というところなのでしょうか。きちんと役割を全うする姿が印象的でした。
役割を全うするといえば、これまでに比べてプレーの精度が上がっていたように感じた中島と白崎。
ボールコントロールの巧みさとドリブル突破が持ち味の中島ですが、その際の視野がこれまでよりも広かったというか。プレーに関わる余裕の幅が増えたというか。
そして、白崎。後列から供給されたボールを受ける、散らす、時に自分で行くといったプレーの質が、これまでより上がっていたように見受けられました。決めなければならないシーンで得点できなかったりしたところは課題ではありますが、それでも、練度のレベルアップは感じられました。
三上については、実力をフルに発揮したならもっと行けるんじゃないのか?という印象。まだ、力を発揮ししれていないような。これも経験を積んでいけば、というところでしょうか。

0-0で折り返した前半。
終了間際に警戒していた田中佑昌に頭で合わせられ、あわやという場面でバーにはじかれて難を逃れる、という場面があって肝を冷やしたりもしましたが。
全体的な印象としては、まぁまぁ。よく頑張っているし、防戦一方ということもない。チャンスも作っている。
けれど、その一方で。
ふとしたタイミングでピンチを招きそうな気配もまた、あったのでした。これまであったような、ワンチャンスをものにされて失点してしまっていたような、あの雰囲気が。
バーに助けられてツキもある。ならば、いかに無失点で切り抜けながら、チャンスで決めるかだが・・・そのためにはやはり、無失点で切り抜けるしかあるまい。
・・・そう、思っていたのですが。
後半開始からわずか6分、失点を喫することに。
山形に所属していた昨年もゴールを許してしまった中村太亮に移籍後初ゴールを決められてしまい、与えてはいけない先制点を奪われてしまったのでした。
しかも、むしろ自分たちが得点したかった時間帯に出端をくじかれるかたちで。
今季ここまで、失点を喫したあとには1得点も挙げられていない。前節も、ショックを引きずるかたちでズルズルと大量失点してしまったし。また、繰り返してしまうのか?―――そんな思いもよぎりました。

けれど。
今節は、そこでうつむくことはありませんでした。
失点から4分後の55分、中島のラストパスを受けた大西が蹴り込んだシュートが決まり、同点!今季初の逆襲の得点でした。
失点直後、監督は声をかけようとピッチサイドまで行ったものの、選手たちの表情を見てやめたとのこと。それだけの気迫をもって挑み、それを同点ゴールへと繋げた成果は、ひとつの成長として評価されるべきものです。
ホームの期待を背に、なおも攻め立てるカターレ。逆転への意志は揺るがず、終盤まで集中力を切らしませんでした。
ただ、惜しむらくは、それが逆転ゴールにはつながらなかったこと。交代枠をひとりしか使わない、あるいは使えないほど皆が集中して臨んでいたものの・・・結果がついてこなかったのは、無念です。

前節に大量失点で敗れた後の試合、といった条件では千葉も同様だったのですが、だからでしょうか、千葉は実力を発揮し切れていない印象でした。
やはり技術的には上で、パスの精度もやはり上。しかし、それでもなにか、こちらのサッカーにつきあってくれていたというか。狭い局面で勝負せずとも良かったであろうところにわざわざしかけてきていたりとか。
ベンチにいながら出場がなかったケンペスなんかが個の力でゴリゴリと攻め立ててきたならば、こちらとしても対処に苦慮したとは思いますが、それもなく。
だから、実力をもって千葉と互角以上に渡り合った、とは言い切れない部分の方が多くて。過信は禁物。真の勝負はアウェイ最終戦となる第41節までお預けというところでしょうかね。

引き分けに判定があれば勝てていたであろう試合。けれど、それはなく、勝ち点1は勝ち点1。
連敗を6でストップできたことは評価したい一方で、依然として開幕未勝利は継続したまま。
まだ、何も成し遂げてはいません。
とはいえ、これまでの悪しき流れのひとつはクリアし、勝利へと近づいたことは、紛れもない事実。
ならば、それを今度こそ結果に、勝ち点3へ結びつけるために。
連敗が止まったなら、今度はそれを連続負け無しの始まりとせねば。
今節見せた気迫を、さらなる力へと昇華せねばなりません。
コメント
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