行く末遠ければ

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地元サッカークラブ・カターレ富山を応援するブログ

逆転勝利で首位撃破!チャンスをものにして勝ちきる  レノファ山口戦

2015-09-14 20:43:35 | カターレ富山
2-1で勝利!
持ち越された新体制初勝利をかけて挑んだ今節。その覚悟を、見事に勝利に結実させました。
試合開始20秒で先制されるという想定外にも程がある展開、その後の追加点を狙う山口の攻勢もじっと耐え、チャンスをうかがい続けたカターレ。チャンスの数は少なかったものの、公式記録で2本のシュートを2本とも決めるというかたちでゴールを挙げ、逆転に成功。反撃を振り切って、ホームで全勝であった山口に土をつける勝利を成し遂げたのでした。

中西の離脱を受けて苔口が1トップ、トップ下に朝日、タイジローに代わって大西、日高に代わって進藤がリーグ戦初スタメンと、いろいろと変更を加えた布陣で臨んだ今節。
山口の攻撃力の高さは織り込み済みとして、いかに長く無失点でいられるか、そのなかで先制点を挙げられるかが課題でした。実際のところ、そのプランを遂行しながら耐えきれずに失点、反撃ならずに0-1で敗れたというのが、同会場で行われた第1クールの対戦であったわけで。
前節は長野を相手に、攻撃面では至らなかったながらも、守備では無失点に押さえ込むことができた。その流れの中、山口にもしっかりと対応・・・しなければならなかったのですが。
試合開始からわずか数十秒で、そのプランは破綻することに。
サイドをするすると攻め上がられ、ラインぎりぎりで折り返したマイナスのボールを頭であわせられ、失点。
あまりにもあっけない、拍子抜けするほどあっさりと“獲られてはならないはずの先制点”を奪われてしまったのでした。
しかし、勝負のあやというかなんというか。
北井が言うには、「あまりにも早い時間での失点だったので、かえってまだ0-0のような感覚でプレーできた」とのこと。このある意味開き直りが、過度のプレッシャーにならず自分たちのプランを遂行する妨げとならなかったようで。
山口の側からしてみれば、せっかく幸先良く挙げた先制ゴール、追加点を挙げて突き放すことで早々に試合を決定づけたかったことでしょう。攻勢を強めて2点目を狙いに来るも、カターレの側からすれば、守勢に回るのは想定内。とはいえ、監督が言うには「本来はもう少し高い位置から(守備をして)徐々に下げたかったが、下げるのが早すぎた」とのことで、もうすこし押し込まれないように守りたかったようですが。
それでも、そんな山口の攻撃をしっかりとしのぎ、追加点を許さないカターレ。焦り、とまではいかなかったかもしれませんが、山口もやりにくさはたまっていったことでしょう。そのうちに守備にも慣れてきて、だんだんとカターレのペースに。

1-0で折り返した後半が始まってまもなくの49分。この良い時間帯に苔口のゴールが決まって同点に。
今季ここまで多くの試合で左SBとして出場してきた國吉ですが、この試合は右のサイドハーフとして出場。その國吉が上げたクロスにどんぴしゃのタイミングでヘッド、苔口にしては珍しいヘディングシュートでの同点ゴールが生み出されました。1トップとしてしっかり結果を出そうとがんばっていた苔口。そして、ポジション変更にもきっちりと対応、得意の左足からのキックでアシストを決めてみせた國吉。それぞれの思いがしっかりと結果につながった、ナイスゴールでした。
いささか「攻め疲れ」の感があった山口にとってみれば、追加点を奪えないどころか同点に追いつかれてしまう展開。なかなか決められないままにいたところ、それでも決めないと勝てないという状況に。おもしろかろうはずがなく。かといって、そんな簡単に得点できないからこそのじれったい試合内容であって。
攻める山口、守るカターレという展開は変わらずとも、精神的優位性までは明け渡さず。集中力を途切れさせませんでした。
そして、79分。
カウンターから得意のドリブルをからませつつ左サイドを上がった北井が、あまり角度がないなかでも豪快に振り抜き、見事にゴール!値千金となる逆転弾をたたき込んだのでした。
彼の持ち味を遺憾なく発揮し、期待にしっかりと応えてみせたゴール。勝利を大きくたぐり寄せる自身今季3得点目となったのでした。

そして、なお攻め続けた山口の攻勢をしのぎ、タイムアップ。逆転勝利を挙げ、今季ホーム戦全勝であった山口に初めて黒星をつけたのでした。
前半の早い段階で2得点を挙げながら逆転負けを喫してしまった前回対戦。逆に、試合開始直後に失点しながら逆転勝利を挙げた今節。まったく、わからないものです。
アウェイ戦での逆転勝利は2011年10月1日の第30節・大分戦以来というから、まる4年ぶり。その間、いかに勝てなかったか、いかに「先制されてしまったらそれで終わり」であったかということ。
それでなくとも、今季リーグぶっちぎりの得点力を誇る山口が相手。先制点を奪われ、さらに追加点を許してしまっていたとしたら・・・まず、勝てなかったことでしょう。
後半開始早々に追いつけたというのも、タイミングとしてものすごく良かったのではないかと。
攻め続けていたのに追加点が奪えなかった、後半こそは!という山口の出端をくじく同点ゴール。なかなか得点できない展開のだったのに加え、勝つためには勝ち越し点が必要になってしまった、というところで、山口の側にも多少なりとも動揺もあったのではないかと。それがまた攻め疲れにもつながり、隙を見逃さずに逆転ゴールを決められた、と。
やはり、がんばりが報われるというのは気持ちの良いものです。これまで、同点の後半アディショナルタイムにPKで失点して敗れた町田戦など、報われない試合が少なくなかっただけに。

史上ワーストの大惨敗を喫した前回対戦。その相手に、一矢報いることができた、今節の勝利。
監督交代を含め、いろいろとつらいこと、苦しいこともあったこれまでだけど。
けれども、まだ終わりじゃない、まだやれる、まだやらなければならない。
そんな思いを、決意をあらたにした、そんな勝利でなかったかと思います。
澤入監督となってからの初勝利。ただ、それは単なる通過点。
やれることを、やる。やりきる。
難敵撃破は、偶然じゃない。やるべきことをやりきった成果。
ならばこそ。
次も、その次も、そのまた次も。
やるべきことをやりきるまでです。