今シーズンも残り5試合。言うまでもなく全勝を成し遂げねばならないなか、12位・長野をホームで迎え撃ちます。
ホームスタジアムである富山県総合運動公園陸上競技場のピッチが全面改修されることを受けて。今節が、富山におけるホーム最終戦となります。
つまりは、次節からの4試合が実質アウェイ戦。カターレを応援しながらも観戦はホーム戦のみ、というファン・サポーターも少なくないでしょうが、そういった人々にとってはシーズン最後の公式戦。勝ち切る雄姿を見せねばならないことは無論でしょう。
それでなくとも、J2昇格を目指していくには勝ち続ける以外に道はないカターレ。
勝たねばならない理由しかありません。
同じくJ2昇格を目標に掲げ、その目標に見合うような戦力を有しているはずの長野ですが、今シーズンは苦戦。前節、数字の上でだけ残されていた昇格の可能性が、完全に絶たれました。
ここまで総失点がリーグ6位の32と、守備においては及第点。むしろ、直近7試合では3失点しかしていない、うち4試合で無失点など、“堅い守備”と言って差し支えないほどですらあろうかと。
ただ。一方で、得点力のなさが致命的に足を引っ張ってしまっているようで。
1試合平均1点という、ここまで総得点28はリーグ最下位の数字。そこから、勝てる試合、勝つべき試合を落としてしまうかたちで勝利を逃し、結果に繋げられなかった、ということのようで。
それが積もり積もっての12位という、不本意な戦績。ついには5試合を残しながらの“終戦”と。
ある意味、他人事ではないだけに。そんな長野の気持ちがよくわかります。
昨シーズンなど、攻守が噛み合わなかったことで一時は最下位にまで低迷。監督交代を経て巻き返しを図るも、負ったダメージの大きさから昇格争いに絡めもしないままに中位止まり、という経験をしています。
決定力に欠けて勝ち切れず、ということに関して言えば、今シーズンにしてもそう。
ここまでの総引き分け数10は、長野と同数でリーグ最多。まったく他人事ではありません。
勝たねばならなかったのに、勝ち切れなかったーーーそんな無念を幾度も経験してきた。
中断期間までのカターレのままであれば、あるいは、今頃12位にいるのは長野ではなくカターレのほうであったやもしれません。実際、その頃は10位だったわけで。
それでも。
反抗の狼煙を上げ、怒涛の追い上げを見せている現在のカターレ。
同じ引き分け10でありながらも、昇格の可能性が残されている。そんな決定的な差。
その差を、今節の勝利でもって見せつけねばなりません。
頑張る気持ちだけでは足りない。昇格を狙うには、相応の結果を残せる力を示す必要があることーーー降格から5シーズン、これまでも嫌というほどあじわってきたこと。
今節は、長野に対してそれをカターレが見せつける番。
勝ち切ることで、昇格にふさわしいクラブであることを、実力でもって示さねばならないのです。
もちろん、侮ってかかるわけにはいかない長野。真価を発揮された日には苦戦も必至、敗戦も充分にあり得るだけの戦力を有しているのだから。
実力はありながら、それを発揮しきれていないだけーーーそんなもどかしさを、他人事ではなく知るが故に。
それでなくとも。
先日、安達監督の来季続投が発表されましたが。
現在の安達体制となってから実質2シーズンが経過していますが、そのなかでのワースト失点である0-5負けを喫したのが、他ならぬ昨シーズンのアウェイ長野戦。
もちろん、昨年とはメンバーも違いますし、今季のアウェイ戦ではリベンジも果たしてはいます。
けれども。それでも油断ならぬ相手という認識を改めるほどに差があるわけでは、決してないわけで。
その大敗では、松原、三上といった元カターレ選手に“恩返しゴール”を喰らうというおまけつきで。
そこに、今シーズンは木村 裕の名が加わっている長野。
1年前はカターレの主力としてプレーしていた彼が、再び踏むこととなる県総のピッチ。現在、三上とともにチーム最多得点。今節にかける意気込みは、やはり他の試合よりも大きいものとみて間違いないかと。
一方で、カターレ側にとっても。
高橋、碓井の両名にとって、古巣対決となる長野戦。ホームで迎え撃つ立場ではありながらも、それでもやはり、意識せざるを得ない対戦であるかと。
ただでさえ、やはり古巣対決となった先の群馬戦で勝てなかった、ということがあったばかり。とくに高橋は、チャンスがありながら決めきれなかった無念というものが。
それぞれにとって、特別な試合。それを、いかに勝ち切るか?
勝利への意思を結果につなげるーーー当たり前のようでいて難しい、それこそリーグ最多引き分けという両チームにあって、それをやりきる気概を見せられるかどうか。
その覚悟のほどが問われます。
“ホームゲームで絶対に得点するマン”の大谷への期待は、もはや言わずもがなとして。
前述の元長野のふたりもさることながら。
期待したいのは、途中加入以降、チームの中核を担い続けている平松でしょうか。
彼にとっては初めての長野戦ですが、それでも因縁めいたものは、あります。
前所属クラブたる富山との対戦に気合を入れて乗り込んでくるであろう木村。去年の夏に、長崎からの期限付き移籍というかたちで加入し、その後チームの主力として活躍していました。
そして今年。同じように、夏の移籍で加入、主力として活躍している平松。
ふたりは長崎でのチームメイトでもありました。(同時期には碓井も)
活躍の場を富山に求めた者どうしが、富山の地で対戦。お互いに、所属チームの主力として。
チームの勝利が至上目的とはいえ、意識するなというほうが無理な話では?
ならば。
去年のカターレよりも、今のカターレのほうが強いと。それを証明するゴールでもって、「カターレ富山の平松 宗」を、存分にみせつけてほしい。そう願います。
今節が実質的なホーム最終戦ですが、スケジュールとしてのホーム最終戦が行われることとなるのが、AC長野パルセイロのホームスタジアムであるところのUスタジアム。
開催を許諾してもらえただけでもありがたい話なのに、現在、先の豪雨の被害地域という困難にも見舞われているなかでの開催。
いろいろと思うところはありますが、勝負は勝負で別の話。
今節は、もちろん勝利する。そのうえで、第33節ではありがたくお借りする。それでいい・・・いや、それしかないでしょうよ。
リーグ最多ドローのクラブ同士の直接対決ですが。
今節の結果に、ドローは必要ありません。
勝利あるのみ!!!勝って勝ち点3を上積みするのみ!!!
昇格の可能性が無くなった長野が、それでも!と、一泡吹かせようと乗り込んできても。
それを、敢然と返り討ちにする、そんな強さを!!!
バトル オブ 上信越の最終戦でもある今節。もちろん、勝って優勝を!!!
必勝を期し、勝利をつかめ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!