開幕戦での勝利以来、1分け3敗で4戦連続勝ちなし。ホーム戦2試合連続逆転負けという、惨憺たるここまでのカターレ。
もはや、なりふり構っている場合ではなく、「まだ5戦、悲観すべきじゃないし、ここから巻き返せば」などと能天気に楽観している場合では、決してありません。
カターレは、優勝を目指さねばならないクラブ。
その前提が揺るがされている事実から、目を背けるようなことは、あってはなりません。
もう、6試合目。いよいよ、待ったなしの今節。アウェイで藤枝と対戦します。
ここまで2勝1分け2敗の藤枝。
前節は無敗を継続する鹿児島に待ったをかけるべくアウェイで挑みかかりましたが、その勢いを止められず。0-2で敗れ、力負けしてしまう結果となりました。
藤枝にとっても、前節の敗戦を引きずることなく勝利で巻き返しを図らねばならない、という意味においてはカターレと同じ。
ただ、ひとつ決定的に違うのは・・・カターレの1勝に対して、藤枝は2勝、それがいずれもホームゲームで挙げた勝ち星だというところ。ホームゲーム連続逆転負けで連敗というクラブとは違う!とばかりに、ホーム連勝を継続すべく気合を入れなおして今節に臨むことでしょう。
昨シーズン、ちょうど今くらいの時期に、やはりアウェイで藤枝と対戦しています(5月1日の第7節)。奇しくも、あのときもホーム岐阜戦からのアウェイ藤枝戦という流れでした。もっとも、あのときはホームで岐阜に勝利して乗り込んでおり、連勝をかけて乗り込んでいたところが、敗れて乗り込む今節とは違うわけですが。
あのときには、藤枝の志向する攻撃サッカーに手を焼き、大苦戦を強いられ。
途中に雷雨の影響で試合が中断したり、PKでなんとか同点に追いつくなど、いささかイレギュラーな要素を含みつつ、辛くもドロー決着としたのでした。
印象としては、完全な負け試合。それどころか、首位でシーズンを折り返した昨季にあって、前半戦でいちばん苦戦させられた試合であった、というように覚えています。
それだけに、後のホーム戦で返り討ちにする勝利を挙げた時の喜びというものは、本当に格別だった・・・のですが。
今節は、藤枝にとっては前回対戦で敗れた富山とのリベンジマッチ。
それでなくとも連敗など願い下げというなかで、ホーム3連勝を飾って自信を深めねばならない大事な試合。
落ち目の富山なんぞに不覚を取ることなど許されない、気を引き締めて待ち受ける試合となることかと。
志向する攻撃サッカーがうまくハマったならば、平均2失点近い富山なんぞに勝てない道理などない、とばかりに。
一方の、カターレ。
そのリーグワーストタイの失点を無くさねば、守備の安定なくば、勝利はおぼつかないことは確実。
ホームでは逆転負け、アウェイでは先制点を奪われ・・・この流れを断ちきらないことには、勝つことはできないでしょう。
守備の立て直しは、言わずもがな。
しかし。
だからと言って、やみくもに守備にばかり気を取られてしまっていては、逆効果でしょう。
ここまで守備のもろさを露呈してしまっている富山に対し、ここぞとばかりに攻撃を洗練して対策を練っているであろう藤枝。
それにまともに付き合ってしまったのでは、さすがに分が悪いと思います。
無失点で耐えられたならばまだしも、もし、相手の狙い通りに先制点をまたしても奪われるようなことになったら・・・正直、想像すらしたくありません。
5試合・およそ450分のなかで、カターレがリードを奪っていた時間帯は、たったの20分程度しかありません。
諸々の課題があっての失点ということなのでしょうが・・・なによりも、勝つための試合運びに自信を持てるだけの成功体験が、少なすぎます。
先制する試合もあった、追いつく試合もあった。けれど、突き放す機会は、ほとんどなかった。
毎試合得点が途切れていないと言っても、試合最終盤で勝ち越した愛媛戦以外は、いずれも1点止まりの単発。連続勝ちなしのあいだ、追加点というものがまったく挙げられていません。
では、どうするか?
攻撃力を発揮して守備を崩そうとする藤枝、それを上回るだけの攻撃を繰り出し、問答無用で勝ちきるだけの得点を重ねること。それに尽きると思います。
守備に自信がないとかリードの経験が少ないとかは、一朝一夕にどうにかなるものではなかろう、と。
だったら、一点突破を図るしかないのではないかと。
得点を奪わねば勝てないというあたりまえの事実に対し、愚直なまでに貫くと。
1点では手ぬるい、得失点差を盛り返す複数得点をマストとして、攻めたおす。
それしかないと思います。
期待したいのは、やはり元藤枝の3人でしょうか。
前節、せっかくシーズン初ゴールを挙げて先制点としたにもかかわらず、それが報われなかった姫野。
不動の左WBとして全試合出場していながらも、結果が伴わない無念さをにじませる安藤。
そして、ここまでベンチ入りさえなくメンバー外となっている吉平。
それから・・・さらに言えば、元藤枝で言えば、石﨑監督もそうだと言えるかと。
2年前まで所属していた藤枝MYFC。かつてのホームスタジアム・藤枝運動公園サッカー場。
藤枝でのプレーを続けるという選択肢もあった中で、富山への移籍を決断したこと。
今一度、思い出してほしいです。
なぜ、富山移籍を決めたのか。
カターレ富山で、J2復帰という悲願を成し遂げるという、その意思に共感したためではなかったか?
それを、思い出してほしい。
カターレが、優勝を目指すクラブであることを、力でもって示してほしい。
カターレの一員としての原点をみつめ直すチャンスを、逃すことなく。
まずは、勝って15位という不本意極まりないポジションからの脱却を!
この藤枝戦でも、直接対決を制するかたちで、3点差で勝つことで上回ることが出来ます。
そう、現状打破のために複数得点。やるべきことと、合致します。
ならば、やるべきことは明らか。
攻撃サッカーの藤枝をさらに上回る攻勢でもって、勝ちきること。
そのために、勝ちきる強さを、意志を貫くこと。
勝つしかないなら、やってやれ!!
勝利のために、今、やり遂げろ!!!
勝たれ!!!富山!!!!!